「妖精の件はあなたが原因だとわかりましたから」
は?
「つまり、ソラとリンクしている妖精たちが、一時的に深海の影響を受けて呪化したリンクで深海の呪詛を直送されて倒れた訳です」
腕を組み、人差し指を立てる
教師のポーズをとりながら、説明に入る里見
「妖精って鎮守府にリンクしてんじゃないの?」「鎮守府の提督にリンクしているんですよ、まず以って、提督の技量や性格によって従える妖精の数が違うのは分かりますね?」
「フェアリーコンダクターの発症率にも左右されるな」
「つまり、そういう事なんです
なるほど、つまり俺は…
やっぱり死んどくべき?
「まぁ、待ちましょう
だいたい察しましたから、待ちましょう
さて、提督の身に何が起きたかは、本人が知っていますね?腕を食いちぎられた事を起点として、手形が起動し、腕を再生させた、そのタイミングで犠牲装甲じみたものが発現し、深海のエネルギーが体内を循環した」
「その循環が妖精たちとのリンクに入って
深海棲艦との戦闘経験を持つ妖精に呪詛として影響を及ぼした…と考えているのか?」「えぇ、解析できた限りでは」
「なるほど…じゃあこれ以上の害は無い感じか…」
俺の言葉に、にっこりと微笑んだ里見君は
「はい、その通りです」
面倒が減った、と語る表情で言った
「ならよかった、これ以上人外になりたく無いからな」
魔法の言葉、『仕方ない』も流石に人外化までは許容できない、俺も人のままで死にたいし
「さて……空母棲鬼の艤装全然整備してなかった」
結局データ抽出さえ
終わったかどうかわからん状態のまま陸奥に意識を刈られたのだった
鳳翔さんも口裏合わせの前に帰ってしまったし…まぁあの人なら問題ないか?
とはいえ
気づいたことはやはり気がかりになるもので、
「すぐに向かおう、工廠だ!」
「なーのーでーすー!」
ん!?電!
「医務官さん!ようせい、、はぁ…はぁ、、さんがぁ、倒れてるのです!」
「まずは落ち着いて深呼吸しなさい」
「すぅー、はぁー、、なのです」
「よろしい、落ち着いたかい?」
「そんな事言ってる場合じゃないのです!」
「はい、もう一回深呼吸」
「すぅー、はぁー、、って
何回やっても意味ないのです!妖精さんが倒れてるのです!」
怒りながら、しかし走り過ぎて疲れた表情で里見君に詰め寄る電
残念ながら怒っている雰囲気より慌てている雰囲気の方が強いため、あまり怖くない
「妖精の件は提督にも聞いたよ、
そして解決策も出た…一日と経たずに治る見込みだ、よって僕の施す策は無い」
「……治るのですね?わかったのです」
グッタリしている妖精と床で寄りかかられているタコヤキに視線をやり、一瞬驚く電だが
「空母棲鬼の艦載機だ、気にしてやるな」
実際は俺のだが、
電にその真贋などわかるはずもない
「…わかったのです、おへやに戻るのです」
静かな足取りで帰って行った
「さて、空母棲鬼の艤装のメンテに向かうか」
データが気になるからな
行かねば
そして………
「データ抽出は、成功か
一応処理タイムアウトでpcが停止したところで終わってる…データ保存もされた、オーケー完璧だ
惜しむらくは
生の映像データが残ってない事だが
艤装本体が生物(?)であるため
残っているはずがないか……
「ガァガァ……エァアウ!」
艤装停止状態のままでバタバタしている空母棲鬼の艤装
「すまんな、半日も放置してしまった…」
手早く仕上げてしまおう
艤装をメンテする感覚は大きく違う
艦娘の艤装は本当に機械といった印象で、生物感はないが深海棲艦の艤装はどうも生物的というか、
単体で生存できるような構造
をしているのだ
しかも明らかに蛋白質由来の肉とカルシウムやマグネシウムを整形しているだろう骨などが存在している
しかし、間違いなく機械でもあるようだ
これをメンテとは並大抵の苦労ではないが…そこは艤装技師、艤装ならメンテするのが俺の流儀
まぁ問題ない…いけるいける
「コイツは血か?それともオイルか?」
特有の体液なのか、それとも機械潤滑、又は加圧用の油なのかわからないが、とりあえず粘度の高い赤い液体がコードから流出している…
まずは成分鑑定したいところだ
大本営に問い合わせてみるか?
深海棲艦の艤装構造なんて調べる方が怪しいか?しかしクロマトグラフやキャリブレータなどの分析装置は無い
手動で出来るような簡易測定では未知成分を判定できない
一旦オイルとしておこう
その方が俺の精神に良い
ユニットメイクは作らない方向で行く
だって肉の時点で個体差大きそうだし
構造は把握したから普通に理想パーツを予測して作り、嵌めていくだけだ
「はい、完成だ…良かったな」
ぽん、と装甲に手を置き
軽く撫でる
「ガアェアヴクウ」
何言ってんだか分からない
「プギィ!ビキュウキュッ!」
ん?お礼なのか?…お前が何言ってるかもあんまりわかんないんだが
「ぴきき、きゅきぴぎぃ、
っぎいいっぴぎ」
だから、ありがとぅ、って言ってる?
オーケーわかった
「装甲やギア、ピストンとかに問題が出たら言ってくれ、わかればだけど対処するから」
「グェアア」
「ハハハっ、ごめんわかんない
じゃな」
艤装を停止させた状態で離れ
レ級の艤装のほうに移る
尻尾つき甲板と砲…と表現するのだろうか?
ちなみに、コートもここに癒着しているらしい
さぁ、分解タイムだ!
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しぐ……しぐ……