戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

156 / 649
反航の昼戦〜季節の爆雷を添えて〜

出撃した連合艦隊は

鎮守府正面海域で的な連合艦隊を迎え撃った

 

正面から睨み合い

互いに陣形を整える

 

そもそも金剛が高速戦艦ゆえに第二艦隊旗艦の方が良かった、とは思えるが

一応、撹乱のためである

 

そもそも第二艦隊とは『随伴艦隊』

第一艦隊主力の護衛を請け負う艦隊である

 

鎮守府正面海域は近すぎて燃料のどうこうに影響を受けず、また、空間があまり広くないため

そうそう艦隊同士の距離が伸びない

 

扶桑型は低速艦と分類はされているが

ドレッドノート級以前の時代

最速レベルの戦艦である

 

金剛が駆逐軽巡を引っ張って行くのよりは遅いかもしれないが、鎮守府防衛を前提として考えると

そもそもそこまで速度がいらない

 

むしろ見た目でわかる『手を出せない』イメージ、大艦巨砲主義時代の艦の威容が必要なのだ

 

扶桑の艤装の威圧感は長門型に匹敵する

つまり、虚仮威しであろうとそれだけの警戒対象となり得るのだ

 

本来の編成ルールでは扶桑を第一に金剛が第二において編成するが、今回はあえて逆である

 

移動距離や環境要因を考えた結果

可能であると判断した

 

「金剛!以後の艦隊指揮を現場判断に委任する!」

「了解っ」

 

艦隊陣形は戦闘隊形

第四警戒航行序列、と呼ばれる

連合艦隊における通常隊形だ

 

中型クルーザーの方のソナーや

今鎮守府に置いている小型艇のソナーで探したのものの、潜水型が居ないらしいので

これを具申したところ、作戦会議で大淀は

 

『ならいっそ潜水は無視しましょう』

と全艦隊全力攻撃の陣を提案してきた

 

第三艦隊に限定所属している俺は小型艇の小回りと速度を生かしてPTと競る展開を見据えていた

魚雷は回避できるか分からないが

一応(違法)改造済みで45ノットとかいう意味不明な速度を叩き出す代物なのでおそらく問題はない

 

敵第二艦隊あたりにPT小鬼群がいれば

間違いなく雷撃が脅威になる

 

その対策として一応4枠艦である夕張と大淀が各艦隊に居るが、駆逐艦も対策装備を積んだ方が良かっただろうか

 

 

第二艦隊による先制雷撃開始

時雨は雷撃戦仕様だから

装備で雷装値を底上げして更に威力を向上している、

 

対潜を無視して交戦形態は

反航戦

相互攻撃力低下20%

まぁ当然の話だ

 

「テイトクーッ!

バーニング…ラーヴ!!」

 

はいはい、聴きなれました

 

ありがとうありがとう

砲撃戦開始だ

 

艦娘たちはどーんどーんと発砲を始めるが

水上打撃部隊の構造上、狙いをつける時間の足りない第一艦隊の命中率は著しく低い

 

そもそも主力が一番忙しいとかおかしいんだが

まぁ仕方ない

 

相手も同様のペナルティを負っているのだ、まぁ我慢できる

 

被弾した艦娘は回避専念を心がけるように言っているし、そもそも被弾者が出ていない

 

戦列を常に高火力に維持して引き撃ち、

徐々に艦隊を分散する

 

作戦開始だ

 

二巡目の砲撃戦、

修正を活かしてやや精度を上げてきている敵の砲撃に狙われた子日

 

しかし、割り込んだ長門が体を張って防ぐ

「ぐっ、まだだ!私は倒れん!

駆逐艦を狙うなら先に私を撃てっ!」

 

小破未満のダメージに抑え込んだ

 

やたらかっこいいなアレ、

やられる側は精神攻撃注意報出るぞ

 

「子日!よいか、今から狙いを分散して再攻撃を行う、長門の守護を信じて全力で撃てっ!」

「はいっ!!」

 

反航戦ゆえの接近に伴い

攻撃精度が上がり、金剛率いる第一艦隊の再砲撃

 

敵第一艦隊、主力艦戦艦タ級フラグシップ

以下軽巡ホ級×2、重巡リ級エリート

駆逐ロ級改フラグシップ

 

この第一艦隊に向かう砲弾は

中破していたロ級とホ級の片方が犠牲になりながらも防ぎ切り、

ロ級爆散、ホ級が片腕を失ったが

主力は無傷のままとなってしまう

 

第二艦隊の砲撃戦が開始される

 

これに対するのは敵護衛艦隊

空母ヲ級フラグシップが率いる一団である

戦艦ル級を主火力に、

雷巡チ級エリート、軽巡ツ級エリート

PT小鬼群が三位一体で二組

である

 

「山城、大丈夫?砲戦よ!」

ここに山城は居ないぜ扶桑……

 

まぁ命中精度のそこそこ高い第二艦隊だけあってか的確に当てる、第二艦隊はあまり攻撃に重きを置いていないが

それでも高火力な戦艦である

チ級、ツ級をそれぞれ集中攻撃で撃沈

 

 

そして、

 

ヲ級フラグシップ、卯月が()()()()()主砲で撃沈

 

「卯月…後で説教だ」

 

小口径ではあるが貴重な高威力砲を

改修積みはしていないとはいえ資源が…

 

いや、主砲を生贄にヲ級フラグシップを沈めたと考えればそこそこの釣り合いは取れる…か?

通常一度しか使えない砲を二度使うために敢えて投げたと

まぁこう考えれば……良くないけど

 

「だが、これで夜戦は本隊固定!」

うざったいPT小鬼群が夜戦参加してくる可能性は無くなった!!

これで勝つる

 

そして、

 

「雷撃戦開始……今だっ!」

 

俺は無線で鎮守府屋上待機組に声をかけ

 

「「「「艦爆、艦攻部隊発艦っ!」」」」

 

赤城、蒼龍、飛龍、隼鷹のコールに従い

烈風、九九艦爆、彗星、紫電が

鎮守府内滑走路から飛び立った

 

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。