戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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5ー3 サブ島沖

俺は出撃前準備として

クルーザーの方を点検、給油して

全員分の艤装+本人の重量を概算で出し

喫水を確認して、

 

各資材を満載まで載せて

艦娘たちを呼び

出撃した

 

なんで俺がクルーザーの免許なんて取ってるんだって?そりゃアレだよ

技師科の授業も一年中機械弄ってるだけじゃないんだよ、大概のものは動かせるからな

 

技師ってのは『技』(わざ)を持つ『師』(たくみ)なんだぜ?

 

「じゃあ改めて説明するよ」

 

今回の作戦内容を14人全員に説明する

 

「出撃海域はサブ島沖

アイアンボトムサウンドの端だ

かつての英霊たちの眠る海域を取り戻すために、敵泊地に強襲をかける」

 

5ー3海域といえば分かりやすいかな?

「必然的に夜戦の多くなる作戦ゆえに

戦艦は扱い辛いが、頑張ってもらおう」

 

実際は重巡がいないため

ルート固定が働かないので

戦艦の火力は活かせる場面があるか怪しいが、な

 

「鈴谷も戦闘に加えわってもらう

練度は大丈夫か?」

 

「練度?あぁ、これでも重巡だし

一応数値的にもそれなりに高いよ?」

 

「……おい待て、なんで数値的にも高いんだ

深海棲艦からドロップした直後は1だろ?!」

 

「ん〜なんかねぇ〜、、妖精さんがパッて出てきて、

身体検査の記録出してきたんだけどさぁ

そこにのってたのが83なんだよね」

 

「…惜しすぎる…」

 

それは改二寸前の数値ではなかろうか

 

ドロップのバランスが崩れる…

ドロップ艦がみんなそんな状態だったら建造とかしないだろみんな

初期艦は配布するので倒して鹵獲した艦を運用せよ

みたいな指令が出ちゃうぞ

 

そうなってないのは多分

他の艦娘達が隠してたからなんだろうけど

 

いや待てよ、たしか

 

「おい!神風!」

「………なぁに?ずいぶん久しぶりに話しかけてくるじゃない…都合良いわね」

「すまん、それはその、すまん」

 

 

「まぁいいわ、それでご要件は?」

「…お前確か以前練度見たとき、ドロップから一月足らずで50超えしてたよな」

 

この件についてはもしかしたら波紋を呼ぶかもしれないが、どうするか、情報は伏せておくべきか?

 

「そうね、私は姫級だったからかしら?

上位深海棲艦は轟沈した艦娘の艤装、躯体を奪って形成されるというし

私には轟沈以前の記憶はないけど

昔どこかの鎮守府で活動

していたのかもしれないわね」

 

やっぱり、そういう事か

上位深海棲艦、つまり鬼姫級や一部戦艦

改フラグシップがそれに該当するらしいが、未だ明確な基準を得られていない存在だ

 

鈴谷もかつてどこかで戦っていた艦娘なのか…?

 

って、姫級からはほぼ確定でドロップ艦が出る理由は『素材として使われていた艦娘』が解放されるから

だってのか?

 

これはまた業の深い…

しかし、まぁ航巡の鈴谷改二寸前まできているという事はまぁまぁ以上の戦力を期待できるという事か

 

良いぞ!これで重巡を編成する必要がある海域にも突っ込める…数がアレかもしれないが

そこは建造艦を地道に育てよう

 

「まぁ、それはともかく

 

編成完了、出撃するぞ」

《おーっ!》

 

一旦懸念事項を棚上げして

俺は出撃の号令をかける

これ以上敵を休ませては戦力の

拡充を招いてしまうからな

 

「で、良いのですか?」

「…編成のことか?大丈夫だよ

お前は俺のいないうちの鎮守府を頼む」

 

「はい、承りました」

 

大淀の声で呼び止められ、

振り返らずに応える

 

頼れる秘書に鎮守府を任せて

俺は艦隊を乗せて出撃した

 

「ふふっ、巡洋艦(クルーザー)に戦艦を乗せるとは我ながら面白いジョークだ」

 

いつもの事ながら

スケール感がおかしい、

まぁ、駆逐艦や潜水艦でも人サイズは無理がありすぎるので、さして騒ぐことでも長いのだが

 

「……てーとくー?」

操舵に徹していた俺に声をかけて来たのは

 

「どうした?鈴谷」

鈴谷だった、寒くなって来た頃なのに

そのスカートは大丈夫なのだろうか

 

「なんでも…ただ、約束すっぽかしたでしょ」

 

「約…そく?」

 

なんだっけ?ってか約束なんてしたか?

「あっひどーい!9時に執務室って言ったじゃん!」

 

「………すまん、書類の山と出撃準備中に追われて通り過ぎていた」

「完全に忘れてて言うことがそれ?

もうちょっと誠意ってモノを見せてよ」

 

俺の肩を手をかけて身を寄せてくる鈴谷

 

「…なんだ?諭吉さんが何人欲しいんだ。」

「ちょっとー?鈴谷はエンコー持ちかけてるわけじゃ無いんだけどー?」

 

「違ったのか?」

「違うっ!」

 

[提督はこれだからまったく]

川内の声とともに

 

「提督っ!来るよっ!」

深海棲艦が来襲した

 

艦隊編成は重巡リ級フラグ×2

エリート×1

軽巡ホ級フラグ

雷巡チ級エリート

駆逐ハ級フラグ

 

単縦陣

 

艦娘たちも第1艦隊が出撃

エリアにフィールドが展開され

空間が置換する

 

その空は…夜

 

[やったー!夜戦だー!]

[お前自身が戦うわけじゃないからな?]

 

川内に釘をさしながら俺は艦隊の指揮をとった

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……

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