戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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人事編纂

「なんとか話し終わった…」

 

一応艦娘たちに話を済ませ、

異動の説明は終わったのだが

 

「まさか龍田が抵抗するとはね」

 

天龍ちゃんに着いて行く、と言い出して

それにつられた駆逐艦が騒いだりし出して鎮圧に時間がかかった

 

「お疲れ様です、提督」

 

辺中佐(厄ネタ)…」

「扱いひどく無いですかね!?」

 

「実際なんか貴女と行動していて

何かいい事があった覚えが少ないのですが」

 

「よかった、無いと言い出されたら困る…いや待ってください!さっき貴女って言いませんでした?!僕は男ですよ!」

 

「……?………あぁ、ナチュラルに忘れていました」

 

「ナチュラルにってつけても誤魔化されませんよ、僕は男です、忘れないでください

 

あぁ、そうだった、異動着任の子達

もう来てますよ…楓!」

 

「はい!」

カエデ、そう呼ばれた瞬間に

応えは来た

 

視界に突如出現したのは、そう

《足に何かが刺さっていた痕がある》》

時津風だった

 

「憲兵隊鎮守府特派員の時津風、カエデと申します」

 

「すっげぇ時津風っぽく無い時津風きた!」

「しれー?流石に初対面でそれは酷いと思う」

 

うん、すげえ正論だけど、時津風っぽく無いのは事実だろ?

 

「ごめんって、んで、鎮守府監査に来たの?」

「いいえ!鎮守府の()()()として着任します、残念なことに、一般の人員では妖精を認識できず、鎮守府に入っても隠蔽の連続、それでは意味がないとして、妖精を見る事ができる艦娘か提督の素質を持った人物を

鎮守府に常駐させる事で

内側から問題点を洗い出す

 

これを目的として設置されたのが駐留員のポストとなります!」

 

しれーだの、疲れた疲れた だのは

どこへ行った?

 

「艦娘としては戦力外です(戦えません)ので

無理やり戦場に捨てられることも

建造に使われることもあり得ない私は

最高の人員でしたから!

いっぱい鍛えたんですよ、しれー」

 

 

無理やり、建造…だと

抵抗する女性憲兵を押さえつけて組み伏せ

無理やり艤装コアに触れさせて強制適合

あとはドロップした艦娘、として報告書を出し、憲兵が脱走しようとしたので射殺したとでも説明すればそこで片がつくわけだ

 

そして何も知らない艦娘はブラックの戦力として酷使されて沈みゆく…

なんという闇の深い職場

 

これがブラック鎮守府か

 

「楓以外の異動着任の艦娘は四人です

全員もう来ていますよ」

 

その言葉と共に四人の艦娘が執務室に入ってくる

 

「よ!アタシ、摩耶って言うんだ、よろしくな!」

「私は愛宕、提督、覚えてくださいね」

「霞よ、ガンガン行くわよ、着いていらっしゃい」

「やっと会えた!陽炎よ、よろしくね!」

 

一気に重巡が二人増えた…

「みんな、はじめましてかね?

よろしく」

 

「うふふ、コミュニケーションは取れなかったけど、初めてでは無いわね」

「あん時の提督だろ?」

「…この匂い、この色、忘れはしないわ」

「先輩!お久しぶりです!」

 

ダメだこれ、カオススミス、違った

カオス過ぎる

 

あと霞がクンカーになってるのは気のせいか?

 

「クズ…うぅん、提督、助けてくれてありがとう」

マジか!視線に気づいたか霞が

……霞が!?

 

ありえん、ありえん、これは悪夢だ

 

 

「すぅ……はぁ……すぅ………はぁ」

深呼吸して、ゆっくり全身に力を込め

 

一気に血流を促進する、

これで強制的に起きるはず…

 

「提督?体温がどんどんあがってるけど、大丈夫?どうしたの?」

 

見えるの?さすが夢スペック

 

「霞が優しいなんてありえない、

これは悪夢だ…ブツブツ…」

「失礼じゃないかしら!」

 

怒鳴り声とともにようやく

どうやら夢じゃないらしいとわかった

 

「先輩!約束通り…来ちゃった♪」

「クソ…せっかく忘れていたのに…」

 

「あぁ〜!忘れてたって何?!

手紙でもちゃんと書いたじゃない!」

 

「それをせっかく忘れてたのになんでこのタイミングなんだ…ってか来るなら瑞鶴だろ!」

「残念でした!瑞鶴さんは武飯鎮守府に行ったからこっちじゃありません!」

 

「なんだムハン鎮守府って…まぁいいや

あの触覚ツインテールは苦労するだろうけど、そっちは本人の問題だし」

風強い時とかどうするんだろうか

脳神経に突き刺さって融合している神経髪が靡いたりしたらそりゃ痛いだろうに

 

「…神経過敏極めた愛宕、内臓の大半が機械化した摩耶、感覚が全部ダイレクトに接続する霞、同期の陽炎、こりゃ色々配慮と再設計の必要が出そうだ…」

 

施設の再配置とかはともかく

部屋の模様替えや寮の開設くらいならやらせてもらおう、重巡の中でもトップクラスの性能を有する高雄型、愛宕と摩耶は確実に高位の戦力として運用可能だ

 

神経過敏がどう影響するかわからないが

 

「…先輩提督?どうかしたの?」

「いや、なんでもないよ、まぁいいや

愛宕さんと摩耶さんは鈴谷さんがいる重巡艦寮、陽炎と霞は……かつて使われていた同室を充てよう

 

陽炎型ももちろん黒杉鎮守府にいたらしいし

その部屋も存在している、

かつての彼女たちの部屋も掃除はされているから、多分大丈夫だろう

 

「じゃあみんな、これからよろしく」

「「「「はい!」」」」

 

俺は鈴谷を執務室に呼び出し、

私何されるの?解体する?と怯えたような表情の鈴谷を落ち着かせてから

 

重巡寮の挨拶を頼んだ

 

陽炎型の艦娘は現在、

不知火、舞風、秋雲のみである

霞と陽炎が着任してくれるなら部屋も賑わうだろう

 

(心得ました!)

秘書妖精が瞬間移動で消えた

そこは普通に移動しろよ…

 

「…提督、」

愛宕さんに手招きされて少し寄り

 

「あまりお話出来る余裕はないけど

これから一緒に、よろしくお願いします」

 

「あぁ、よろしく

これからみんなで一緒に、幸せになろう」

 

俺は予算の再調整を始めた

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……

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