戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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ネクサスじゃないです


波紋-ウェイブ-

「まずは、言わせてもらおう」

 

俺は大きく息を吸い

 

「もう日を超えている!そしてお前たちが事あるごとに騒ぐせいで仕事が終わっていない!」

 

「特に大淀!お前は補佐と執務専門の艦娘だろうが!実質お前が全部やるような書類ばかりだぞこれ!」

 

金剛は指輪なんてどこから聞きつけたのかもわからんし、700円で良いデースとかほざくし

 

大和も何人目でも良いのでいつか絶対!とか言うし、大淀はしゃしゃるし

一番良い子してたのは榛名だぞお前ら

 

[私は?ナチュラルに忘れられてる?]

[お前は騒いでないから員数外だ]

 

[おぉ〜珍しい、私が静かで他が騒がしいって言われた][普段は逆だもんな…お前も一丁叱っとくか]

[きゃーっ!藪蛇っ!]

 

本気で思っていない声と共に逃げ出す川内、ちょっとかわいいと思ったその瞬間、大淀の声に水を差される

 

「しかし提督、提督の指揮する艦娘は既に50名以上、この中から第一夫人を選ぶ、これは急務ですよ?これを不慣れだからと怠けていれば

自分の妻すら他人に決められかねません」

 

えっ?…そんな話?

 

そんな重い話してたの?

そもそも第1ってナニ?

俺氏は重婚前提なの?

 

「おいおいおい、死んだわ俺」

 

背後から迫る包丁が見える…?

よく見たら包丁持ってるの間宮さんだぞ…おい調理道具を武器にするな

 

「提督〜安易に死ぬなんて言わないでクダサイ!」「そうですよ!」

 

戦艦組がブーイングを始め

それに便乗する形で大淀が書類を出し始める…お前がやるような書類なのに俺が処理済ませてそれを確認するっておかしくね?

 

なんでお前の方が上官ムーブしてんだよ

 

「もう日を超えてるから解散!

現在時刻的に騒ぐなら迷惑だ、良識ある艦は即撤退!」

 

強引に空気を変えて全員を押し出す

 

ついでに大淀が見てた書類を確認…

改良成功したらしい例のブツ(指輪)に関する書類だ…無料配布とかモルモット扱いかよ

 

しかも小型艦への効果確認っておい!

海防〜駆逐〜潜水が対象っておい!

あの場にいた誰も恩恵に与れない話じゃないか…それにそもそも俺はロリコンじゃない

 

駆逐艦だの潜水だの相手にケッコンカッコカリ?………まぁ性能向上という面では魅力はある

それは否定しないが

 

例の資料によると依存度を高めた故の性能向上…病んだようにしか聞こえない

 

「………そもそも給糧艦と揚陸艦はどこサイズに区分されるんだ…」

 

俺的には認識上

海防≒潜水<駆逐(JS)<軽巡(JC)重巡(JK)<空母(JD)=戦艦(なお白露、足柄など例外は除く)

だったのだが…

給糧艦と揚陸艦はどこなんだ…!?

 

ちなみに、認識的に

工作艦の明石は重巡周辺である

 

夕張?軽巡(JC)に決まってるだろ

常識的に考えて(JK)

 

…どっちなんだかわかりにくいな

 

「さて、一応だけど艦娘たちには知らせざるを得ない…潜水はどうだって良いが、駆逐艦…」

 

海防がいないから駆逐潜水に限られるのだが、駆逐艦は数が多い…まさか指輪を巡ってケンカ…なんて事にはならないと思うが

 

所詮俺のイケメン指数は60

木曾90〜70、天龍が85〜60

武蔵95〜75など、イケメン艦に比べればどうということは無い

 

…長門に関してはミーム汚染がひどいため、数値にブレが激しく参考にならないので除外してある

 

[夜戦!夜戦の時間だよ!]

[いまさらか?]

 

現在時刻1:30、残念ながら

寝る頃ではない

 

もう早朝哨戒のすぐ前だ

 

わざわざ午前2時に始める必要はないと思うが

 

[いまさらだけど!まだまだ夜だよ!]

[お前ね、俺が今さっきまでどんだけ騒がれて苦労してたかわかるよね?寝かせろ]

[えぇ〜!やだやだやだ!夜戦する!]

[うるさい」

 

俺は全力で布団を敷き

提督私室の風呂を沸かす

 

「せめて1時間でも寝たほうがマシなんだよ…」[ブーブー]

 

騒がしい川内を封印しつつ

風呂を済ませ、俺は布団に入った

 

………………

翌朝になり、6時半に

執務室を訪ねる影が現れた

 

「先輩!朝ですよ」

「うふふふふ…」

 

なんだこの二人…

いや分かっている、

鹿島と陽炎の呉組である

 

「いえいえ、さる筋から提督にお悩みがあると聞きまして」

「解決…はできなくても、緩和くらいはしてあげたいなって…来ちゃった♪」

 

「お前の笑顔はなぜか不安になるぞ」

「あっひどい!せっかく来たのに!」

 

二人が交互に話し始めたところで

水を差す!

 

「提督?朝ですし、眠気が取れなければコーヒーはいかがですか?」

「頂くよ…」

 

鹿島に答えながら、くあぁとあくびして…ヤバイ…眠い

 

「お休みですか?うふふっ」

そっと寄って来ていた鹿島にいつのまにか頭を抱えられて、膝枕されていた

 

……………

 

朝食には遅刻した

 

仕方がなかったんだ、目が勝手に閉じて体が動かなくなったんだ

[はいはい言い訳乙…提督!]

 

川内が叫ぶ

同時に俺は飛び起きて、

深海棲艦接近警報を聞いた

 

「総員第ニ種戦闘態勢!」

俺は急いで無線を起動して叫ぶ

 

鎮守府に深海棲艦が接近するのよくある事だが、その程度ではこの警報はならない

 

戦艦級や鬼、姫レベルの高位深海棲艦でもなければ反応を感知しないのだ

それが鳴ったということは

よほどの数か質を備えた深海棲艦の軍勢が攻めてきているという事だ

 

「提督!無茶しないでよ!?」

「俺は急いで重要施設と書類を封印する!艦娘達は防衛体制に入れ!」

 

俺はまず、執務室と倉庫の書類を処理しに向かった

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……

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