戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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全く、駆逐艦は、、

さて、メンテを終えた後、本格的に素材が無いことに気がついた、、これはマズイ

何がマズイってメンテできた子と

できなかった子で調子に差が出るのがマズイ

 

メンテそのものは概ね艦娘には好評だが

(特に駆逐)

提督によく思われていないようだ

 

先日なんて必要ないからやめろ

なぞと言われた

 

たとえ営倉入りになっても続けるがな

 

とはいえ素材が無ければいくら艤装技師とはいえどそこらのノラ技師と変わらない程度のメンテしかできない

 

パーツをバラして磨いて組み直す

これをメンテと言い張れるのは四級までだ

パーツを自作するのが三級

艤装そのものに干渉できるのが二級

 

一級は艦娘に干渉するがな?

 

俺のテクの中核は正確な測定に基づく

高精度化だ、もちろん繊細だが

それには素材が不可欠、つまり俺は、交換パーツを正確に作る能力に秀でているだけであって、

その僅かな軋みや歪み、もしくは力の集中による体力ロスを減らして楽に戦えるようにしているだけ

 

即ちパーツ製作が出来ない俺は無力

 

[無力っ!]

 

川内やめて、、その言葉は俺に刺さる

 

[グッサリ行ったねー♪

最近構ってくれなくなったし意趣返しに丁度良いかな?]

 

[そんな形で意趣返しはやめて下さい死んでしまます]

 

[轟沈してろーw]

 

[中破しました]

 

泣きそうである、、

俺はメンテが出来ないのが悲しいのに、、

 

[何行ってんの!戦いは中破からが本番だよ!]

 

[それは神通さんだから]

 

[ぇ?陣痛?]

 

[バカにしてんのかコラ!妹だろうが!]

 

[バカになんてしてないもーん!]

 

それだけ言って川内はそれっきり黙りこんでしまった

 

「俺にどうしろって言うんだ、、」

 

資材が回収できないなら運用することはできない

しかし、連日連夜二交代制で四部隊を遠征させて

特に潜水艦チームは過酷な労働を繰り返している

と言うのならば

資材は溜まっているはずだ、、

 

俺とてオリョクルの効率については

知悉している元提督である

 

もちろん俺の部隊とはもはや会うことは叶わないが

それでも記憶はしている

 

[さて、本当に資材と機械はどうするか、、]

 

[潔くバイトしたらー?]

数秒で乗ってきた、、

 

「いや鎮守府を開けるわけにはいかない」

 

[ならネット引いて株]

 

[落ちる未来しか見えない、、『不幸だわ!』]

 

[そっかー、、夜戦はどう?]

 

[逆にそれで夜戦に話を持っていけるのはすごいよ?]

 

[夜戦で敵からこっそり資材をかっぱらうとか]

 

[昼じゃ見えちまうだろうけどよ!

電信積んでたらどーすんだよ?]

 

[賛成はするんだ?]

 

[お前のせいだぞ、、夜戦体質、、]

 

[やったー!一緒に夜戦できるよ!

夜戦しよう!良い勝負しよう!]

 

[もう疲れたんだよセンラッシュ]

 

[センラッシュって何w

無理すぎるよww流石にそれはw]

 

[ウケ過ぎな?何があったし]

 

二人で頭の中で漫才してるわけじゃないんだ

俺たちは資材と金と機械を揃えるために

意見を出していたはずなんだ

 

[いっそ天龍みたいににげる?]

 

[瑞鶴ェ、、それはやってはならないことだ

俺は艤装技師の責任から逃げることはできない]

 

[じゃあ諦めて夜戦だねー]

 

[それ、天龍昨日帰ってきたじゃん]

 

瑞鶴バッシングだ、

 

結局その日は結論がでなかった、、

夜になり、自室(工廠代理)で今まさに寝ようと言う時に来客が来た

 

「ここは相変わらず薄暗いわね」

「ちゃんとご飯食べてるかしら?」

「夜分遅くに失礼するよ」

「もう寝てるのですか?」

 

「いや?まだ起きてるが、、もう寝るところだったな」

 

暁型四人が部屋に押しかけて来た

 

「どうしたお前ら、、駆逐四人とは

珍し、、くもないか」

 

「そうだね、いつもの編成だよ」

 

「今夜はいつも忙しい技師さんをゆっくりと寝かせてあげるわ」

 

「一人前のレディーだもの!」

 

「休むときは休むのです!」

 

なんて優しい子達なんだ、、全く駆逐艦は最高だぜ!

(おもに気遣いが)

 

響が俺の椅子に座り、雷が毛布を引っ張り出して

電が艤装をどかして、暁が俺を引っ張る

 

「そんなことしなくても俺は十分に休んでるけど」

 

「一日の睡眠時間は?」

 

「四時間だな」

 

「全然足りないじゃない!」

雷からの鋭いツッコミが入る、

俺は睡眠時間短いタイプなんだがな、、

 

「じゃあ質問を変えよう、今日の食事は?」

 

「水と、、、水」

 

「仙人みたいなのです、、」

心なしか悲しそうに電が俯く

さらに響は問いかけを続ける

 

「メンテナンス以外に何かした?」

 

「、、、、、立ち座りと会話はしている」

 

「もう末期ね、、」

暁は心底呆れたと言わんばかりの表情だ

 

「雷!」

 

「分かったわ!」

 

響の指令で一番近いところにいた雷が燈を消す

 

「おやすみ、技師さん」

 

「私が膝枕してあげるわ、感謝しなさいよね」

あっちょっとマッテ

 

五月雨の時もこんな感z( ˘ω˘ ) スヤァ…

 

翌朝、、

頭の中で、声が響く、、

「起きてください、起きてください、技師さん」

 

意識が、上っていく、、目が、覚める

 

「ヤラカシタ!」

 

そう?俺は先日、、

暁を枕にしたまま眠ってしまった!

 

!タワオ\(^o^)/オワタ!

 

助けて、、

 

この後、資材をちょろまかすのでは無く

自力でこっそり採掘する

という名案を頂いたが、

艦娘しか採取できない素材を俺が取れるはずがないため、却下させてもらった




最高だぜ!

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……

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