戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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エンゲージ エコー

現在の状態は最悪だ、、何故って?

資材がない、、

 

金はあるがもちろん資材が買える訳では無い

資材とは

『鋼材』『燃料』『弾薬』『ボーキサイト』

の四種類からなる

特殊な資源だ、、とはいえ唯一ファジーな表現ではない

ボーキもそのものと言うのわけではない

 

『燃料』は水が、『鋼材』は木や石

『弾薬』は砂礫、『ボーキサイト』は砂などが

 

それぞれの『パワースポット』と呼ばれる

偶発的に発生する(少なくとも予測は出来るが)『力』の強い空間にあると、その『力』の影響を得て発生する

 

艦娘たちが採取しているのは『力』であり

『依り代』の石や木ではない

弾薬などはは薬莢など、それぞれ対応する

『依り代』に込め直してそれを持ってくるのである

 

なお、燃料だけは違い、海水を回収して

妖精の浄水施設(?)で改質すると燃料になる

 

もちろん普通に処理を施せば淡水にできるし

人間でも飲める

 

話が逸れたな、まずは資材がない、

これは艤装メンテにおいても大問題だ

特に鋼材、これが無ければ修理すら満足にできない

 

修理すら出来ないなんて艤装技師とは呼べない

 

 

続いて機材がない

旋盤、ボール盤、フライス盤、グラインダーに始まり

できれば溶鉱炉と鋳造型も欲しい

鋼材だけがあっても仕方はないが

これがなくては話にならない

 

最後に金がない、

加工のために、資材の調達のために

そして機材の維持のために、金は必要だ

 

そもそも天龍の反応からして

暴力が常態化している鎮守府

メンテナンスによる艤装活性化で体を二次的に修復してはいるが、それを途切れさせるわけにはいかない

 

何度も予算申請を行って要るのにまるで承認されない、

『当該申請に必要性が認められない』

などふざけているとしか言えない

 

バカなのか?バカだった

 

艦娘の出撃回数も大きく偏っている

 

どうもこの鎮守府はコストを重視しているようで

駆逐、軽巡の組み合わせで一つのチーム、潜水艦のチームが常に遠征に行っている

 

残りは遠征待機と緊急警戒だ、

睦月型、睦月、如月、皐月、文月、望月、三日月の六人

白露型、白露、時雨と

初春型の初春、子日、若葉、初霜で六人

陽炎型、夕雲型で三チーム

他、、と多数の駆逐艦が合計10つのチームを作っている

特に何もやることがないときには

四つ×2回で遠征を回し、それぞれ適性の高い遠征に回されている

 

なお、その時間だけ潜水艦はオリョクルを休める

 

つまり、互いを休ませたければ互いに働けと言うことだ

効率は高いだろうな、、

人間の所業ではないが、、

 

「資材はどこへ消えてるんだ、、」

 

提督の所有する倉庫とかではないだろう

おそらくは、、そう、売り払ってる

 

そんなに金が欲しいかあのビール腹の薄らハゲは

r18とか二次創作とかでよく出てくるような顔しやがって、

 

間宮券先に売ればよかったのに、

そっちの方が効率いいし

 

何考えてるんだ?、、はぁ、不毛な事はやめよう

 

「響、この状況はどう打破する?」

 

枕元にいた響を捕まえて問うてみる

「資材を貯める方法かい?」

 

「まぁ、そうなるな」

 

「日向さんは置いておいて、取り敢えずは

あるよ?」

 

「なんだと!」

 

思わず立ち上がるが、響に制される

「これは秘密だけど、私はこの鎮守府の初期からいた艦娘だ、だから管理の甘かったころの鎮守府の資材管理権限をまだ一部持ってる、

それに、こっそりと貯めたものもある」

 

「さすが響、、抜け目がない」

 

どうやら資材自体は最低限の補給や修理にちまちま使っていたらしいが、俺が来たからには効率も爆上がりである

 

出撃率の高い駆逐艦は修理がまともにできると

喜んでくれたが、コストを何より先に考えている提督には無駄に金がかかるだけと言われてしまったし

考え方は立場にもよるだろう

 

「だから、君に預けるよ、これをそのまま

使うもよし、運用でもして増やすもよし、

いちゃもんを付けられる前に使い切るもよし

全て所有者たる君の自由だ」

 

「増やすよ、暁型の響に貰ったものだから

暁型のみんなの為に使う、俺は差別はしない主義だが

正直、突然クソだのクズだのと言われる毎日には辟易しているんだ、

(叢雲とか曙には出来るだけ合わない様にもしてるし)

もともとの用途につかうさ」

 

「そう、まぁ、それも自由だ

好きにするといい」

 

響はそう言い切ったのちに立ち上がり、

ドックの方に出て行く

 

「資金ならば、港の漁師に短期バイトを頼めばいい

力仕事だけど、それなりの金は出るはずだよ」

 

軽く言い残してドックから海へ出て行った

 

「響がええ子や…」

 

髪を撫でたくなる、、改二実装により

さらに撫でたくなった

 

司令官に戻りたい、、戻りたくない?

 

こわいい天龍と龍田、カッコいい

長門、麗しい大和

口は悪いけど思いやりのある叢雲

中破の山城、あぁケッコンカッコカリしてた艦娘たち…

今はもう、届かない

もう一度会いたい、、

 

「はぁ、、仕方ない」

 

俺はぼやける司会を修正しながら

鎮守府裏手の門に向かって歩き出した、、

 

「道が、長い、、」

 

そうだったね、来た時も二時間ほど歩いたんだわこれ

 

すぐそばの漁村に行くのに、徒歩で二時間かかるとか泣けるわ

 

 

「ん?、、これは、、」

 

道に転がっていた白いモノを何気なく拾い

慌てる

 

深海棲艦載機(タコヤキ)じゃん!」

 

放り出されて、ぽてんと地面に転がった白タコヤキは

 

「ぴぎぃ、、!びっ!」

 

ころころしていた、、

自力では飛べないらしい、、

 

カタパルトがいるのだろうか?

 

「ぴぃ?」

 

かわいいなこいつ

 

指を出してみる、

 

「ぴっ!」

噛まれた、、割と痛い

 

「ぴぎー!ぴぎぃっ!」

うん、何行ってるかわからんけど、指をかじるのは

指の肉抉れてるからやめような?、、

そろそろマジで痛いからさ

 

「きぃ、、」

俺の願い、俺の思いが通じたのか

さっと指から(牙?)を離し、チロチロと舐め始める

いや痛いから、、まずは口から離そうな?

 

「ウチに来るか?」

 

鎮守府脇、森側の方なら何もないし誰もこない

都合がいいだろう

 

「ぴいっ!きゅぅー!」

 

かわいい、、ポヨポヨ跳ねて

屈んでいた俺の頭の上に飛び乗って来た

これはつまり来るってことで良いんだよな?

 

まぁ、一日は待ってくれよ?

あとでたっぷりと肉をくれてやるから

 

「ぴいっ!」

 




今回のヒロイン:艦載機

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……

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