「どうも、加二倉中佐、三鷹少佐、一ノ瀬中佐」
時間は叙勲式終了後、
とりあえず式場に残っていた三人に声をかける
「おう」
真っ先に返事をして来たのは
加二倉中佐だ、
中佐は軽く顎をしゃくって指図しつつ
「お前は実によくやってくれている
ウチの技師をやっているうちに
憲兵隊に引き込んでおくべきだったのかもしれん」
などと物騒なことを言いだした
「彼が憲兵隊に行ってたら今頃本土が襲撃されてるよ、 …おめでとう、神巫中佐
階級抜かされちゃったな」
「階級にこだわってないからですよ、その気になったらすぐにまた抜かされちゃうでしょう
特に中佐位なんて不安定なんだから」
少佐が笑いかけてくるが
その内容はヒヤヒヤものである
と、そこへ
「おめでとう、神巫くん、
提督としての研修中以来ね」
「あぁ、一ノ瀬中佐、お久しぶりです、たしかにその頃以来となりますね…それで」
とりあえずの挨拶を終えた後に
一旦言葉を切り、
「
すこし、からかってみた
どうせ見つかる訳がない
この人、自分のスペックが高いせいで気づいていないが、理想が高すぎるのだ
そう簡単に理想の人物が見つかるなら苦労はしない…いやまずこの時代にそんな人物がいるのかもわからないと言うのに
「それは…その///」
「!?!」
頬を染め…たりはしないが
唐突に下を向いて言葉を濁し始める一ノ瀬中佐に驚愕
「見つかったんですか?!
ファンクラブ会員ですか!?」
「そんな事はある筈がないだろう
そもそもファンクラブ会員の連中は一般的なアイドルのファンと同じだ、平等なんだよみんな」
三鷹少佐が割って入って来た
「どう言うことなんですか!この表情はアレですよね?見つかったんですよね!?」
「い、言わないでよ」
そのあと、誰が
「じゃあ……鯉住技師とか?」
「奴は今少佐になってるぞ、提督だ」
「ちなみに所属鎮守府はラバウルの第10…有り体に言えば僻地だね」
「彼が提督になるとは…まぁ正直に言えばすこし予測していましたが、まさかラバウル…外様鎮守府じゃないですか…それに第10って何ですかそれ
まさか初心者に任せるような立派な施設あるわけないですよ
そう言う時は最初は大規模な鎮守府の
第2か3くらいに付けて提督補佐とかから入るものでしょう」
俺が混乱に任せて一気に言い切った言葉を受けて、三鷹少佐は苦笑しながら応える
「まぁ正直なところ僻地ではあるけど、戦術的価値は大きい、補給地点にもなり得る立地だからね、まぁどんな土地でも深海棲艦に占拠されるわけにはいかないから、って言うのもあるけど」
軽く言ってはくれるが
それはつまり、無茶振りでもある
言われているのは
『ろくな補給も設備もないけど深海棲艦は撃退しろ』という事なのだから
「鯉住君…哀れな…」
まぁ強引な人事とは言えど、鼎大将ならそう酷いことにはならない…と信じたい
そもそも彼の周囲には妖精が多い
いざとなれば金平糖でも贈って力を貸してもらうという事もできるだろう
(それを人は賄賂と呼ぶ)
「頑張れ…鯉住君」
一人でも提督として、立派に鎮守府を運営して、いつかは大佐になってくれ
そして鎮守府のシステムを変えるんだ!
そんなことを考えていると
時刻は午後2時45分
「…まぁ、そろそろいい時間ですし」
俺が一言、まず口火を切ると
「そうね、解散としましょうか」
「うん」「俺は帰るぞ」
そろそろ帰りたいのは皆同じであるようだ
「それじゃあ、お疲れさまでした、
御参列ありがとうございました」
解散になったので、とりあえず
俺はビシッ!と敬礼して三人を見送る
「あはは、似合わないなぁ…ま、お疲れ様だね」
最後に三鷹少佐から一言(手厳しい)を賜りつつ別れる
「…さて甲勲章とはいえ、
たった一つでは役に立たない…
山のように要求されるんだからな」
ぼやきながら大本営の庁舎の…裏から入って
「室長に飛鳥さん、お久しぶりです」
「お〜!ひっさしぶりー!」
「久しいな、大本営は人が動かないから退屈だぞ、メンテもそうそうないし」
「まぁ大本営の艦娘が出撃なんて事あったらまず、周辺の大規模鎮守府が壊滅したって事だし、ありえないよね」
飛鳥さん、それ
笑って言える事じゃないんだよ
「深海棲艦がこんなところまで攻めてきたらそれこそ人類終わりましたね」
「でしょでしょ?だからさ
仕事がなくって遠征とかよ単調な出撃で帰ってきた艦娘たちの艤装とかまでメンテ済ませちゃったの」
苦笑を深めながら手をパタパタさせる飛鳥さんに
お疲れ様です、といえば
「疲れることなんてないよ、むしろ疲れたい〜」
「こら、それは失礼だろ」
艦娘を〜艤装を〜とゾンビのごとく、呻きながら蠢く飛鳥さんを引っ張る室長
「…お疲れ様です」
「こっちは疲れるぞ?なんなら代わってやろうか?」
「いえ結構ですこっちはもう間に合ってますので」
突き出された飛鳥さんを躱して
即座に止めに入る
「そうか?これはこれで使えるのだが」
「それを持っていく事はデメリットしかないのでいらないです…今日は報告だけですから、もう帰りますねー」
「あっおい逃げるな!」
全力で室長から逃げた先は…
陸奥課長の元
「……警備課の方に来てどうするのよ?鳳翔さんなら12階の会議室の方にいるはずよ?」
「了解、ありがとう!」
その後、俺は鳳翔さんを連れて
飛鳥さんを押し付けようとする室長から全力で逃げ出すのだった
600話記念番外編は
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テンプレ転生者(ヘイト)
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戦争が終わった後の話を!
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しぐ……しぐ……