戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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暴食の支配者

「失礼します、、神巫蒼羅技術中尉、

招集によって参りました、、」

 

だるい体を引きずって執務室に入る

無駄に豪華な毛足の長い絨毯の敷かれた

歩き辛い床を超えて、無駄に高いだけの机に向かって挨拶する

 

「遅い!呼ばれたらすぐに来い!」

 

「はい、、申し訳ありません」

もはや全く敬意などない

 

「ふん、まぁ、いぃ、、、

貴様には任務を遂行してもらう」

 

「はい、、内容については、 どのようなものでしょうか」

 

それに、黒杉鳴提督はニヤリと笑って応える

 

「なぁに、二級艤装技師の君には大したことではないだろう、単なる輸送同行だよ」

 

「輸送任務、、ですか」

 

「そう、まさにそれだ、、来週君には選抜された輸送部隊の艦娘に同行してもらう」

 

「作戦の概要や骨子はどうなんでしょうか」

「高度な柔軟性を維持しつつ

臨機応変に行動されさし、以上だ!」

つまりそんなのはないか、、

 

「作戦の目的地などは」

「追って通達する、下がれ」

 

「はっ・・・失礼します」

 

どうしようかな、、多分ヤバ目なものだよな、、わざわざ俺に同行させるってことは艤装かな?

新型艤装の輸送とか?

 

もう一度医務室に行って軽く寝たあと

夕食だけ間宮で軽く食べんと移動する

 

「間宮さん」

「・・・・・ムスッ」

 

「間宮さん?」

「・・・・・・・ツーン」

 

「え?ちょっと間宮さ」

「貴方には失望しました、、ちゃんと職人としての体調管理くらい出来ているから大丈夫って言ってたのに、倒れたそうじゃないですか」

 

「それしぐ」

「体調管理くらい出来ているんじゃないんですか!?貴方は!もっとちゃんとした食事をとるべきです!」

 

「じゃあむしろ逆効」

「もう注文は受け付けません!

どうせうどんでしょう!全く

胃腸が弱ってるから食べやすいものしか注文せず、食べずを毎日すれば栄養が偏るのも当然です!これからは食に関しては私が管理しますから!」

 

「ちょっと間宮さ」

「話を遮らないでください!」

 

横から話しかけた蒼龍が停まった、、

あんな剣幕で怒ってる間宮さんなんて見たことない

 

「貴方に足りないもの!それは炭水化物・糖質・脂質・無機質・ビタミン・ミネラル!そしてなによりもっ!カロリーが足りないっ!」

 

兄貴じゃないっすか、

チッス、、じゃあ俺はインスタントラーメンでも

 

「勝手は!間宮が!許しません!」

「それは榛名じゃ」

 

「(いないので)間宮は大丈夫です!」

 

キャラ崩壊しすぎやでお艦、、どないしたん?

(自分も龍驤の個性持ってくスタイル)

 

「ねぇ、、どうしたの間宮さん」

「どうも俺が偏食してるって怒られてるらしい」

 

気炎を上げ始めた間宮さんを蒼龍と

二人で眺めながらボソボソと話す

 

助けてくれる空母だけが今、頼りになるものだった

 

 

結果、今日の夕食

豚の生姜焼き+千切りキャベツと八つ切りトマト×2

押し麦入り白米、

サツマイモと人参の味噌汁(薬味付き)

見事なまでに一汁三菜、、

 

いやありがたいんだけどね?

これ食べるの俺?最近霞しか食べてない俺が

いや(現象)だよ?(艦娘)じゃないよ?

 

そもそも俺ツンデレ苦手だし、、

ツンツンされてるうちにストレス溜まりすぎて肝心のデレが真っ当に受け取れない気がする

具体的には叢雲のバレンタインチョコ

 

俺は多分、そこらに落ちてたんなら

そこらにいた誰かのだよな、、

よしそこらの艦娘たちに聞いて持ち主を探そう

ってチョコ晒すもん

 

結局叢雲が作った事がバレてからゆっくり頂く

ちゃんと保冷しないとな

 

曙とかマジダメ、蹴られたら蹴り返してしまう

軍学で学んだやられたらやり返す理論

勝手に発動して倍返しになると思う

 

クソとか言われたらその子名簿に載ってるだけの出撃ゼロ艦娘になるよ?

 

いや艦娘がどうこうは置いておいて

これをどうするかなんだよ、、

 

ちゃんと食わないと間宮さんがガン見してるし

取り敢えず口にだけいれてみるか?

多分胃腸の関係で吐くけど、、

 

グールとかイビルジョーになりたいと

思ったのはこれが初めてだ

美味そうなのに食えないってのは辛いな、、

まぁ、奴らにとっては美味そうだろうが不味そうだろうが食えるなら食う

って思考にしかならんだろうが、、

 

「はぁ、、じゃあ貰ってきますね」

「はいどうぞ、、残さないでくださいね?」

(凄まじい威圧)

 

これだけで吐けそう

 

「えっと、、間宮さん、私はオムライスと、、」

 

いつもよりゆっくり目に間宮さんの反応を見ながら注文しているな?

ここの間宮さんは笑顔の仮面が鉄壁だから

そうそう見抜けないぞ?

 

「締めにお茶漬けで」

 

「はい、承りました、、お茶漬けはデザートのタイミングでよろしいですか?」

 

「はいっ!、、、行こっ?技師さん」

 

「おう」

 

「「頂きます」」

二人して席を取り、話しながら食べ始める

飢餓状態では体は急激に食料を入れられても対応できずにショック症状を起こす

それを避けるためにまずは味噌汁から、、

冷めないうちに、しかしゆっくりと、、

「ん、、出しがよく効いてるな、、元は鰹か?」

 

日本料理での鉄板出汁といえば鰹、

それはよく食べるもの、慣れ親しんだもの

 

そして、食欲を引き立てるもの、、、

 

今更になって急に腹の虫が自己主張してきやがった

急に食ったら死ぬ可能性だってあるのに、、

ダメだ抑えられねぇ

 

しっかりと火も味も通った、しかし崩れない芋を齧りながら一口、米を食う

千切りキャベツを少し取り、茶を飲んでから

生姜焼きに箸をつける、、一口サイズに箸で切り、キャベツとともに食べる、、生姜焼きの熱が口を刺激し

存在しない辛みを引き出す

その感覚がキャベツの甘みを補完し

タレの醤油味も相まって箸が止まらなくなる

 

食堂中、無言、、ひたすら無言、、

何を食っているかの違いしかない空間がそこにあった

 

「「ご馳走さまでした、、」」

 

「はい、お粗末様でしたぁ」

 

食器を返しながら間宮さんに礼を言っておく

「美味しかったよ、久しぶりに真っ当に食べた」

 

「食は人生の彩りですよ?うどんもいいですけどそればかりは困りますから」

 

軽く返された、、

時間も時間なのでさっさと帰って寝る事にした

メンテは指が治るまでの間は

すこしペースを落としておこう、、




今回のヒロイン:間宮さん

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……

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