戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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地点丁 

「テートクー!戦艦棲姫を追撃シマス!」〈了解した、単独移動を許可、ただし旗艦なんだから大破はしないようにな?〉

 

「もちろんデース!」

 

金剛がその一声と共に翔鶴へと指揮権を委譲して、1人で移動する

深海鶴棲姫を放っておくわけにもいかないが、戦艦棲姫の戦力を放置するのは危険にすぎる、高速戦艦である金剛が追って、確実に抑えるというのは理に適っていると言えるだろう

 

「ヨシ!間に合ったデス!」

「追イツイテキタカ…!」

 

鎮守府付近にて、金剛vs戦艦棲姫のタイマンが始まったその時、鎮守府では鳳翔さんが出撃し、姫級の数が減った事で無線が復活した事もあって状況は複雑化し、混迷を極めていた

 

のだが、金剛にそんなことは関係ない、ただ全力で戦うだけだ

 

「はぁぁぁっ!」

「甘イゾ金剛」

 

動き自体は悪くない、

だが金剛は足止めが苦手だった

 

「…っ!」

「積極的ニ前ニデル内ハ良クテモ、防戦トナレバ途端ニ脆クナル、ソレガオ前ダ

所詮オ前ハ、提督LOVE勢ノ内デモイザ提督ガ手ヲ出セバ慌テテ下ガルチキンダ!」

 

「私がchickenデスって…ちょっとキレちまったネー…表出ろデース!」

「ココガ既ニ鎮守府正面海域ナンダガ…オ前現在地モ把握シテナイノカ?ソノ程度ノ頭デ旗艦名乗ルトカ恥ズカシク無イノ?馬鹿ナノ?死ヌノ?」

 

「前言撤回…ちょっとじゃ済まないデス…ぶっ殺す」

大学生くらいの歳して落ち着きのない金剛は煽りに弱かった

 

「煽ってくる奴が悪いデース

私だって我慢してマス、mannerを守らないHuluが悪いのであって、私は悪く無いデース」

 

ブツブツと呟きながら表情を消す金剛、改二丙になっても、根本的な性格は変わっていなかったようだ

 

「自分ノ未熟ヤ性能不足ヲ指摘サレレバスグサマニ他人ノセイニシテ責任ヲ押シ付ケ、ソレデ録ニ反省モセズニ『自分ハ悪クナイデース』トキタカ、ガキデハアルマイシ、ソンナ思考回路ヲシテイルトハ思ッテモイナカッタゾ」

 

「戦艦棲姫!お前はいい加減にするデース!そろそろ黙れっ!」

「オ前ガ墓穴ヲ次々ニ掘ッテクレルカラ私モ口モ出スノダガ?」

 

金剛の忍耐はそろそろ限界に来ていた、そして無論、冷静さを失った金剛など

持ち前の速度を活かせない的でしかない、今の金剛は戦艦棲姫にとって、

与しやすい標的でしかなかった

 

「ソレ行クゾ」

 

煽るだけ煽った戦艦棲姫は

ムキになっている金剛に、()()()()砲弾を叩きつける

 

戦艦棲姫の艤装は分離型、別行動させて周囲の残骸に紛れ込ませた艤装を

金剛の後ろへと回していたのだ

「な…艤装だけを…いつのまに!」

 

「気ヅカヌナラ、ソレガオ前ノ未熟」

 

嗤う戦艦棲姫は、そのまま攻撃を命じて

艤装は再度砲撃を始めた

 


 

神風、龍田が帰還、

龍田はそのまま入渠しに行った

神風の方は…

 

「司令官、また単独で戦おうとしてたの?」

 

俺の方にきていた

「1人で無理をするといけないから、直掩が要るかと思って…ちゃんと同じ海域の艦隊のみんなには許可を取ったのだけれど…だめ?」

 

上目遣いになる神風

 

「…仕方ない、もう来てしまっているんだから今更だけど、次からはちゃんと

俺に連絡を取ってからにしてくれ」

「ええ、分かってるわ…でも、通信が通じなかったから、連絡も取れなかったの」

 

「うん、それは分かった」

 

そっと神風の頭を撫でる

 

「あ………」

 

神風はじっとしたまま、

俺の手を受け入れている

 

「よろしい、心配してくれたのは嬉しいよ、でも俺は強いからな、何も問題はない」

 

言い聞かせるような口調で

ゆっくりと告げる

 

パーシックルを置いてきて、大和撫子と輝那とのいつもの二つに戻してきたので

違和感や不審感はないだろうが

一応ごまかしがてらに

頭を撫でておく、駆逐艦としての性能に相反すると言っていいほど、神風は大人なので、非常に物分かりが良い…のだが、やはり駆逐艦らしく

頭を撫でられると嬉しそうだ

 

「司令官」

「なんだ?」

 

「もう少し、なでて」

「あいよ」

 

努めてゆっくりと、神風の頭を撫でる

艦娘からの緊急連絡は来ていないし、誰も窮地、ということはない筈だ

今はもうすこしだけ

ゆっくりしよう

 


 

「提督ノ為ニ死ネッ!」

「死にません!」

 

「…これは…」

 

本格的に弾も尽き、艦載機も墜ちてすることがなくなってしまった翔鶴は

 

深海鶴棲姫と口喧嘩していた

 

「だいたい瑞鶴は口が悪すぎます!普段から見ていればまだしも!初顔合わせにその口の悪さはどうなの!?」

「初顔合ワセモ何モ無イ!深海ハ実力主義ナンダカラ!強ケレバソレデイイノ!」

 

「間に入りづらい…」

 

もはやアウトレンジなど知ったことかとばかりに顔を突き合わせて睨み合っている

…というか、翔鶴は相手が深海の姫であることを忘れているようだ

 

同じ地点に展開している艦娘も

どころか深海棲艦も、

遠巻きにして見ているだけである

 

「どうしようか…ー」

 

隼鷹は頭をガリガリ掻いて…

行儀が悪いことに気付いて

慌ててやめるとため息をついた

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……
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