戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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複製劣化

宴会の開始はいいものの

 

正直に言って、趣旨に対してテンションが不釣り合いな気がするのは俺の気のせいではないだろうか?

 

[だから特攻はダメだって!]

「そりゃお前らは嫌だろうけどな、現代の技術だと一度突入したら何をくっつけて帰って来るかわからないから、帰ってこれないのは原則だ]

 

いつまでもうじうじ言っている瑞鶴を宥めながら、そっと目の前の膳に視線をやる

やはり旨そうだが、海洋類が多用された日本の伝統的なスタイルだな

深海棲艦蔓延る現代においては貴重品である魚介を多く使うということはつまりコストが非常に高いということであり、それだけの金をかけているということだ

 

彼らも考えているのだろう

顔合わせ会などとは名ばかりの決死会に、自分達で溜め込んだ金の使い道を見出すとは、少しアレな感じがするが…まぁ結局、旨いものを食いたいというのもよく聞く最後の願いだし、構うことでもないか

 

「ハンドラー、アンタ酒はどうだ?」

「俺は遠慮するよ、根本的に酒が飲めない体質なんだ」

 

「そうか…体質なら仕方ないな」

「ま、無理強いはしないよ」

「その分は俺等が飲んでやるからな!」

「お前飲みたいだけだろ」

「バレたか」

 

ハウンド3が陽気に瓶を傾けながらテヘペロしているが、女の子でもなければ子供でもないので到底似合わない、どころか絵面が悪い

 

「酒は楽しく飲むもんだろ、無理やりに飲ますくらいなら俺たちが美味しく頂くってのがスジってもんじゃないか?」

「それについては同意しよう

まぁ飲まないなら飲まないで別に楽しみ方ってのはあるしな」

 

酒は飲まなくても宴会は楽しめるし

別段に構うことではないだろう

 

「博士はどうだ?」

「私か?…私は…そこまで強い体質ではないが、飲ませてもらおう

芋焼酎は…そうだな、見知った物はあまりないようだが、たまには挑戦も悪くない」

 

「お!?博士は珍しいのに挑むか、それも面白そうだな!」

「ふむ、私は安定を好むのだが

変動なくして未来はない、面白いかはさておき、挑むべきだと判断したよ

ところでハウンド2、私にはそう言うが君はどうする?」

「オレか、オレは酒であればなんでも良いが、強いて選ぶなら 霧島だ、なんていっても名前に見覚えがあるってのが良い」

 

「それは私も同感だが…名前に見覚え?…いや、霧島といえば金剛型の高速戦艦四番艦だったな、それを踏まえて考えれば、名前に掛けて力を借りると考えられるか」

「ごちゃごちゃいってないで中居さん呼ぼうぜ?」

 

「悪ぃ俺もう呼んじゃったよ」

「ハウンド3!」「君ぃ!」

 

「はっはっはっ!悪い悪い」

 

このあと、色々あったのだが

結局ホテルのツインルームを2つ…辺さんと俺が同室でツイン博士とハウンド4がツイン

残りがシングルで泊まり

朝食に再び顔を合わせた

 

「どうしたハンドラー、酷い顔をしているぞ?寝不足か?」

「大丈夫だよハウンド4…いや、そっちこそ隈がついてるぞ?ちゃんと飯は食ってるか?」

心配してくれたらしいが、それは無用だ

俺は睡眠の時間程度で体調を崩すような(やわ)なやつじゃないからな

 

体の方に問題はない

 

「昨日からずいぶん食べてるね」

「ならそれでいい」

「言われなくっても…って、朝は洋風なんだな」

 

ハウンド4とレストランのドア前で話していると、後ろから辺中佐が来る

 

「バイキングスタイルらしいですよ?」

 

「はぁ…」

 

ちなみに、朝食はスフレオムレツやコーンスープと言った、洋風なものにした

ちゃんと和食もあるにはあったが

せっかく会場が洋風なのだし

様式に合わせることにした

 

「さて、食事も終えたところで自己紹介でもしようか」

「自己紹介?昨日の夜やったでしょう?」

「いや、そう言う意味じゃない」

 

俺は、朝食を終えたところで

ハウンド1に呼ばれていた

 

「じゃあ、どう言う意味のだ?」

「これからしばらくの間、仲間としてやっていくんだ、それに俺たちは決死隊

どうせ見られて困るような秘匿情報は残していない…ということで言わせてもらうが

 

俺の本名は『赤鳥翔』職員番号は444、適合艤装は『コピー・祥鳳』だ」

 

「祥鳳の艤装適合者!?」

「俺は所詮擬似コアの複製品だがな、なにも本物の艤装じゃない、俺が適合したのは偶然だろうよ

適合値も25%程度だし、最低限動かせるってレベルだな」

 

「それでも十分すげえよ…俺なんて欠片程度に力を制限した上でもパーツごとに使うのが限界だってのに」

「え…ハンドラーも艤装適合者なのか?…いや、待て待て待て待て、俺達適合実験体は今年に入ってからのプロジェクトで発見されたはずだ、しかも出所は881研って聞いてるぞ、それより前から鎮守府に勤務してたはずのハンドラーは適合実験を受けていないはずだ」

 

「俺は艤装技師なんだ、艦娘の艤装を分解して、その力を宿した武器を使っていたんだよ、真の意味での艤装適合は川内だけだ」

[ちょっと!?私も忘れないでよ!]

[瑞鶴はカウント外だろ、だって俺おまえの艤装使えないし、先代の川内みたいに入れ替わらないし]

 

急に入ってきた瑞鶴を押し留めつつ詳細を説明する…というかやはり881研は艦娘の艤装を使える兵士を作る技術を研究していたのか

 

まぁそれは予想ができていたが

…ということは

 

「他のみんなもそうなのか?」

「あぁ、博士含めて全員が、コピー艤装の適合者だよ」

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……
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