戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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自己紹介

「コピー艤装のなかでも、いくつかの艤装は、人間に対してそれまでの水準と比べて高い艤装適合率を示す傾向が見られた、そしてその中のひとつ『祥鳳』のコピー艤装を使った艤装適合実験が『男性を対象として行われた』」

 

「おう」

 

「本来なら、男性は艦の魂に耐えられない、なぜか分かるか?」

「…アレな話だが、妊娠、出産と同じだ、男性の肉体構造では耐えられないダメージになる、それに宗教学的に考えても魂の比率が違う

男性は『不完全な3』であり女性は『完全な7』だ、それに生物的な完全性は女性の方が上、そもそも女性の肉体を『既存のかたち』として後付けで弄った結果が男性の肉体だからな」

 

俺の回答に、ハウンド1 の隣から顔を出したメディック…博士が笑いながら口を挟む

 

「ならばなぜ、魂の比率が違う?男女の『魂の質量』は同等なのになぜ比率が違う」

「それは…肉体面と精神面の乖離という論文があったな、質量が同等でも肉体というフィルターに通されれたら発揮される性質が変わるというやつだ、結果、男性は外的影響力を上げる方面に魂の力が消費されるため、内的影響力の平均値が女性より低い、という話だったか?」

 

「exactry!!」

 

博士は嬉しそうだったが

俺は無視して話を続ける

 

「で、それは『男性は艦娘にならない』という理論の証明に使われていたはずだが

なぜ艤装適合実験を?」

「だから言っただろう?コピー艤装は従来の本式よりも少し人間に対する適合率が高いんだ、だから『男性でも適合が可能な新型艤装』という名目で実験が行われた、そもそもの話し、艤装に人間が適合できないのは艦側の魂の出力が高すぎるからだ

だから複製品のコアの低い出力なら、僅かなりとも適合率のある人間になら適合の可能性が見えてくる…失敗なら肉片らしいけどなぁ」

 

「死ぬのかよ!」

 

「お、当然だろ?艦娘の適合でもそうだし、書き換えが失敗してしまったら心のない人形とかただ暴れまわるだけのバケモンとかになるし」

 

「……………」

 

ハウンド1 の言っているのはつまり

艤装適合失敗、という極めて限られた例のことである、艤装適合の試験中

年間1〜2例程度認められるという暴走や自壊の事なのだが、魂が保たずに押しつぶされてしまって上書きもできなくなってしまった廃人状態の艦娘や

魂の一部が破損、喪失してしまい

結果として思考や意識にバグが生じている精神破綻状態の艦娘など、そのパターンは多岐に渡る

 

のだが、原則的に魂の書き換えは艦側が圧倒的に強いから起こる現象であり

魂同士が共存したり、艦の魂を凌駕したらする例を除いて、書き換え自体が失敗する例は少ない

 

基本的には備えを考えるほどのリスクにならないのだが、その口ぶりからすると

 

「試験の結果、生存率は?」

「…20%くらいじゃないか?」

 

大雑把な話しだが

つまるところ自己崩壊した奴や暴走した奴が80%、ということは、それなりの数の死者が出ているということが…

 

「つまり、俺の預かり知らないところでは最低でも50人ほど死んでいる、と?」

 

「まぁ、そうなるな」

 

日向有名なセリフで返してくるハウンド1 …まぁ、彼も1被験者であるし

立場的にも止めようがなかったのだろう

 

それだけの数の死者を出した技術が、有用に役立てられるというのなら、失われた命も少しは浮かばれもしようか…

 

「なんにせよ、そんな非現実的かつ非実践的な技術を無理やりに試すような試験を主導したのはまず間違いなく881研、この作戦で少しでも仇を取ることを考えよう」

 

「そうだな、俺もそう思う」

 

ハウンド1 との話を切り上げて

他のメンバーの方に向かうと、やはり先ほどまでの話も聞かれていたのか、あっさりとそれぞれの適合艤装を教えてくれた

 

ハウンド2、碧衣 藍(アオイ ラン)

適合艤装は コピー・衣笠

 

ハウンド3、木緑 刀根(コロク トウコン)

適合艤装は コピー・利根

 

ハウンド4、黒崎一箭(クロサキ・イッセン)

適合艤装は コピー・矢萩

 

ハウンド5、城滝 雹(シラタキ ヒョウ)

適合艤装、コピー・山城

 

そしてメディックは本名紫苑 聡一(シオン ソウイチ)

適合艤装は コピー・間宮と叢雲

 

俺を強いて書くならば

本名 神巫 蒼羅 

適合艤装 瑞鶴 川内

って感じだろうか?

どれにしても戦闘力自体には申し分のない艦ばかりだ、艤装適合者の中でも試みる艤装に対しての適合率があるので、これが彼らにとって最高のパフォーマンスを発揮できる艤装なのだろう

 

ならこれらをどう活かすかを考えなくてはならないな

 

「という話で、大本営の訓練場に移動するぞ、ハンドラー」

「えっ!?」

 

[ちなみに、提督のいない間は辺中佐が代理さんをやってくれるって言ってたよ]

「しばらく鎮守府には戻れないかもしれないが、それも数週間の辛抱だ

頑張ってくれよな!」

 

明るく言われても困るが

まぁ、確かに鎮守府にいても仕方ないし、ここは一旦、訓練の方を観察することに全力を集中しよう

 

そうでなければ彼らの動きを見逃してしまったりする可能性も考えられる

作戦中に味方を見失うなんてオペレーター失格だからな

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……
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