「ここからは二階だが、どうする」
「博士は歌い疲れちまったしな…」
〈そうだな、博士とハウンド4は一階に残って、通信回線の維持と奇襲の警戒、退路の確保を行ってくれ〉
「「了解」」
〈ハウンド4を除く3人は二階に突入、制圧に向かおう、以後、二階突入メンバーをチームアルファ、残留メンバーをチームベーターとする〉
《了解》
二人を残して4人が次の部屋へ向かうために階段へと向かう
その様子をカメラで捉えながら
同時に情報を整理する
先程得たマップを確認しつつ、突入後の動きを支持しようとして、その途端に通信が途切れた
〈…っ!何があった!?〉
そう、二階には電磁障壁が展開されていたのだ、
〈まずい…ここからは通信が通じない!〉
「通信が遮断されている…仕方ない、このまま突入するぞ!」
「「了解」」
ハウンド1 の号令のもと
二階へと突入したメンバーは
即座までコピー艤装の展開を余儀なくされた
エネルギー供給面および拒絶反応から、使用に際して制限時間の存在するコピー艤装を使うことを強いられたのだ
それは何故か、それ以外の生存の可能性を否定する死神が現れたからだ
そう、それは881研究室の中でも特に危険な研究のうちの一つ
『深海棲艦の制御実験』により生まれた
戦艦レ級の改造体である
「…ギギィァ……死ネ!」
不思議なほどにオリジナルと変わらない笑顔を見せて、異様なまでに精密な砲撃を撃ってくるレ級
そう、言語もなく、意志もなく
ただ操られるだけだったno pane marionnetteとは違う、姿あり、形あり、命あり
それでもなお、戦場にこそそれは立つ
「…どうする!」
ハウンド2が聞いてくるが
その質問には答えが決まっている
「撤退はない、こいつを撃破して
俺達は、先に進むぞ!」
「「「応!」」」
部隊単位で意思を統一し
己の力を最大限に発揮する
「コピー・祥鳳」
「コピー・衣笠」
「「リミッター解除!」」
ハウンド1.2がリミッターを解除、艦娘と遜色ないレベルの身体能力を一時的に取得する
そして、ハウンド2がその力で
「おらぁぁっ!」
跳び膝蹴りをレ級の顔面に叩き込む
それに続いて、具現化されたエネルギーの矢が、レ級のカタパルトを貫かんと放たれ
そして弾かれた
「クソっ!」
顕現した艤装もさしたる効果を発揮できず、特に決め手となるモノも無く
しかし、この敵は突破せねばならない
まさに、進退極まれり
「弾はまだ十分ある、じっくりと攻略すれば良い」
「キヒヒヒィッ!
デキルカナ!?」
「やってやるさ!」
拳を放つハウンド1
レ級はそれをガードした上で艤装を操り、ハウンド2へと砲撃を放つ
「ぬっ!」
「ハハハハハッ!」
哄笑を上げながら格闘に対応しつつ
艤装での連続攻撃をばらまくレ級
ハウンド1.2の格闘攻撃は意味をなさず、逆に圧倒的なパワーで跳ね返されてしまう
「…みんな、ここは俺が引き受ける」
そんな中、レ級の主砲を防いだハウンド5が声を上げた
「俺は戦艦だ、多少なら全うな戦いになる」
「無茶だ!レ級の火力が高すぎる!防御力の低い山城の艤装ではもたないぞ!」
「保たなかろうと戦艦の装甲!駆逐や軽巡よりはマシだっ…やってやるさ!
コピー・山城 リミッター解除!」
後方から一気にして、両手の主砲で砲撃を仕掛け、当然ながら回避される
しかし、
「今だ!」
「「一斉砲撃っ!」」
タイミングを合わせた三人が
回避先へと狙いを定めた一斉射撃で火力を集中させる、これで仕留める構えだ
「…ヴッ!…ウッザァイ!」
幾らかは装甲を貫通してダメージを与えることに成功するが、やはり
判定的には小破未満にとどまってしまい、反撃にばらまかれた艦載機が飛翔する
ここは広い海上でも無ければ開けているわけでもない屋内でありながら
海上と違わないレベルで艦載機が散開し、屋内特有の制限や角度を生かした爆撃を始める
それは明らかに
本来の深海棲艦『戦艦レ級』の動きではない、後天的に身につけた、学習の果てに習得した動き、そしてそれは
し屋内という宣言を共有するハウンド達にとって、呆れるほどに有効な戦術だった
レ級は義眼に換装されたらしい右目を緑に光らせながら、異様なまでに正確に艦載機を操り、的確な爆撃と魚雷の投擲による雷撃、艤装での砲撃を繰り返し
次々にコピー艤装は破損していく
「…っ!」
「まずいっ!」
被弾したハウンド3が、倒れる
その瞬間、超反応で視線を向けたレ級が、主砲をハウンド3 へと向けて
主砲が破壊された
「お前の相手は…俺だと言った筈だ!
みんなは早く行け!」
「ヘェ…ヤルジャナイカ!
モットワタシヲタノシマセロ!」
「楽しませてなんぞやるものか
地獄の底まで叩き落としてやるよ!」
ニタリと笑顔を浮かべたレ級に
コピー・山城艤装を操るハウンド5=雹の主砲が据えられる
「消し飛べ」
「誰ガダ」
爆発は同時、しかしダメージは一方に
「無駄なんだよ!」
「ガンバルネェ…」
ハウンド1がレ級の魚雷発射管を弓矢で撃ち抜き、誘爆させることで強制的に距離を離したのだった
「忘れるなよ、俺たちはハウンド
猟犬群だぜ」
「先に行けと言ったはずだが?」
「こんなのに後ろから追われてたら落ち落ち探索もできないんでね
ここで確実に始末するために
これが最善だと判断した
全員でかかるぞ」
「コピー・利根 リミッター解除
一緒にやらせてもらうよ」
「…まとめて死んでも知らんぞ」
「フッ、全員死ンデイケ!」
レ級が全方位攻撃を打ちかまそうとした瞬間、誰に言われるでも無く
全員が動いていた
《お前が死ね》
600話記念番外編は
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テンプレ転生者(ヘイト)
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ストーリーを進めよう
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戦争が終わった後の話を!
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しぐ……しぐ……