「どうすれば良いのだろう?」
「そんなこと言われても私は業務があるのでそれをこなさないといけないのですが?」
「…………大淀……」
「なんですか、提督」
こんな冷たいやりとりは信じがたいことに二時間ほど続いている
あり得てはならないような事だが、現実に起きているのだ
「そろそろ助けてくれないか?」
「ダメです、そこで正座です」
今にも怒り出しそうな声を出す大淀
これじゃあ大淀じゃなくておこ淀だな
「何を笑っているのですか?」
「いやなんでも」
[これ辛いよね…提督さん…]
[大丈夫だ、問題ない、痛みは無視できるしたいした影響はないよ]
膝下に掛かる負荷は高いが
負荷率としては某憲兵提督の鎮守府(あえて名前は伏せる)ではいつものこと、程度のレベルを上回らない
これなら問題はない
「さて、提督」
「なんでしょう」
「正座したままでいいので、判子を押していただきたいのですが」
「アッハイ」
悪い瑞鶴、加賀
しばらくは動けなそうだ
side change
蒼羅 side out
響side in
「司令官はどうしているかな
なにやら鹿島さんとどうこう、という噂が流れていたけれど、それはデマという情報も同時に流れてきた
…どうにもキナ臭いところだよ」
こういう時は、実際に確かめるに限る
そう考えた私は、最近司令官がいることの多い執務室に向かった
のだけれど
「司令官、これは一体…」
「お、響か、ちょうどいい、ちょっと手伝ってくれ」「ダメです」
司令官が何かを言おうとした瞬間、それを遮って大淀さんの声が急に掛かっり
私への依頼はキャンセルされてしまった
「司令官、そもそも正座は少し苦手なんだけど、私がそれをやるとなると
あまり長くは持たないよ?」
「う……そうか……」
私は司令官…なぜか床に正座で書類を書いている…を見つめながらそう言葉を切り
執務室を出た
「あの流れからするに実はデマで、しかしそれがあまりに鎮守府に広がってしまったからデマという情報を流布するのに手間が掛かった、その迷惑料を払わされている、と言った形かな?」
後から聞いた話によると
大体正解だったらしいけれど
書類自体は司令官がやっていなかったものをやらされていたらしい
「まぁ、そういうのも彼らしい…かな?」
実態として、彼はどこか抜けているところがあるし、細かなミスや思わぬ失敗はある
それが大事故につながらないように
うまく調整しているだけの話だ
ところが今日は実際に大事故になってしまった、だから日頃の仕事の分まで反省をさせられている、ということなのだろう
「直接確認はできなかったけど、大体のことは掴めたと思うし、まぁいいや」
最後に一つ呟いて
私は駆逐艦寮に戻った
「ねぇ響!提督が鹿島さんと何かしたって言うのを聞いたんだけど!どう思う?」
「………その話題については先程一応の決着をみたところなんだ、今更に掘り返さないでくれよ」
暁は艤装が完全破壊しても変わらないテンションで話しかけてくる
素っ気なく返事をして話を中断する
「えぇ!?どうだったのよ!ねぇ響?」
「終わりだよ、どうしても知りたければ執務室に行けばいい」
それだけを言い残して自分の布団に潜り込む…今日はみんな非番なんだ
お昼寝くらいは許してくれるさ
side change
響side out
雷side in
「することがないと何もしない、というのは良くないわよね、ということで
食堂の手伝いに来たの!」
「あら、雷ちゃんいらっしゃい
お手伝いありがとうね、それじゃあこっちのリンゴ、切ってもらえる?
八等分でよろしく、おやつに出そうと思ってね…流石にそれだけじゃないわよ?
リンゴのタルトを作るのよ」
「わかったわ!私に任せて!」
「ええ、がんばってね」
間宮さんは手慣れている私を信じてくれたのか、軽い仕事を分担させてくれたので、とりあえず包丁を取ってリンゴを八つ切りにするお仕事に入った
「さぁてと〜…タルトか…」
完成品の方はつまみ食いはできないし…どうしましょうかね
「大丈夫、実は材料を少しだけ多く用意してあってね、厨房向けの味見用を用意しているの」
私の心を見透かしたような間宮さんに笑われてしまって、私は顔を真っ赤にする
「ま、間宮さん!?」
「うふふっ、そんな顔をしていたわ?」
「!………」
手は止めないけど、口は止める
顔には必死に出ないようにする
これなら心中を見抜かれるような事はないと思うけれど…
「最初から用意してある味見用なんだから、気にしなくていいのよ?」
「大丈夫です!」
だから間宮さんはどうして私の心を読むの!という叫びは絶対に顔には出さず
全力で平静を維持する私だった
side change
雷side out
電side in
「……………すぅ……すぅ………」
今私の目の前では
響ちゃんが寝ているのです
お昼中なのです…でも
「そのお布団は私のなのです…」
とは今更に言えないけれど、かといって私は響ちゃんのお布団で寝るというのも良くないのです
どうすればいいのでしょうか…?
「響ちゃん、響ちゃん、お布団を間違えているのです」
取り敢えず、私は響ちゃんを起こしてお布団を移ってもらうことにして
響ちゃんを起こそうとしたところ
「……うみゅ……」
揺り起こそうとした手を掴まれて
お布団の中に引き込まれてしまったのです
「……すぅ……」
寒い時のお布団と響ちゃんには昔から敵わないのです
……すぅ……すぅ…
600話記念番外編は
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しぐ……しぐ……