戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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まさか練習だけで2話使ってしまうとは思っていなかったんだ


パートナー決定

一週間も経つと

 

 

「それではみなさん、始めますよ

夕張、一緒に!」

「はい!艤装修理、一緒に始めましょう!」

 

(ぎそうせいび、始めるよー!)

(りょーかい!)

 


 

「おはようございます、神通さん」

「おはよう御座います、大淀さん」

 

「「今日の仕事を、始めましょう」」

 


 

提督の仕事は、もはや完全に喪失していた

 

「…はい、今日からは次の曲の練習に入りますよ〜」

「龍田さん!?」

「入るぞ」

 

なぜか比叡と共に入ってきたのは天龍と龍田

そもそもダンスパーティーには軽巡・駆逐は連れて行けないのだが、なぜ軽巡である龍田が!?

 

「そ、れ、は〜?」

「私が連れてきました」

 

鹿島がちょっと自慢げな表情になる……いや、なんの説明にもなっていないが?

 

「流石に人数が足りないという事で

お二人に協力してもらいます

比叡さん、天龍さん、提督が男性(リーダー)

大和さん、龍田さん、私が女性(パートナー)役になります

というわけで…比叡さん!」

「はい!」

 

気合の入った声と共に

ラジカセのスイッチが入れられて

曲が流れ出す

 

ランダム選曲らしいので、何が流れるかはその時になるまでわからないが

……

テンポはゆっくり、4拍子

1.3拍目にアクセント

スローフォックストロットか

 

最初はもう決まっているペアとして

天龍と龍田、比叡と大和

俺と鹿島の三組で踊ることになった


 

「…さて、と」

 

想定されている状況は割とわかりやすい

要するに、周囲に人がいる状態でどこまで人を探せるか、という話なのだろう

わざわざ他のペアを想定した障害物やら何やらを用意するのではなく

人を用意した辺りの発想力は褒めるが

 

……そもそも三組では少ないだろう

 

「さて、そちらのお方」

 

まずは天龍に話しかけ、

パートナーを誘っていいかを訊く

拒否されれば大和のほうに行こう、大和はどこにいるか、なんてことを考えて

常に目標を視界に入れながらだ

 

「私は構わないよ」

 

口調を作っているらしい天龍はちょっと可愛い

 

「それでは失礼して…

レディ」

「はい、お受けいたしますわ」

 

っと…口調作ってるどころか声さえも変えてくる龍田に一瞬意識が飛びかけたぜ…

 

[じーーーーっ……]

[こっち見んな]

 

「それでは、よろしくお願いします」

 

ちなみにこの後、流石に人数不足を感じていたのか、比叡・天龍と鹿島・龍田がリーダー・パートナーの役割を交代し、比叡と天龍とも踊ることになった

 

「…ありがとうございました」

「ありがとうございました」

 

固定メンバーを仮想相手にするよりも

より現実的で実体験に近い

リアリティを実現したスワッピングだったと思う

 

のだが、龍田の動きは完全に俺がリードするのに任せて来ていて

ことあるごとに止まりかける

一瞬たりとも気が抜けない動きだった

 

あと密着しようとするのはやめてください、俺の(割と強い部類であるはずの)理性が砕け散りそうです

 

「…で、提督よ」

「なんだ?」

「…オレが相手で良かったのか?

正直オレはパートナー向きじゃないが」

 

「うん、俺も天龍はパートナーよりリーダーが向いていると思うよ?

まぁ、そういう相手もいるだろうって想定なんだろうな…龍田とか、ある程度以上の主体性のある人と違って、『完全な素人を相手にした時の動き』を要求して来たし」

 

「うわっ…」

 

天龍が若干遠い目になるのを自分も薄目で見ながら、とりあえず教官である鹿島のもとに行く

 

ちなみに、最後の曲は大和と踊ったのだが、その時の大和はやたら嬉しそうで

なんというか…困った

 

「さて、今回の採点といきましょう

…私からの評価は60点です」

「うぇ?これ評価とかつけんの!?

………80だな!」

 

「私は十分だと思いますが…80点です」

「私からは70点よ〜」

「えっと…切り捨てなのか切り上げなのかはわかりませんが…70点です!」

 

鹿島、天龍、大和、龍田、比叡

それぞれの評価は

 

鹿島60 天龍80 大和80 龍田70 比叡70

 

やや鹿島が低いが、概ね合格点

と言ったところだろうか?

 

「アウトです、提督」

「えっ?」

 

もしかしてアレ?全員の水準を上回らないと行けないとか、運転免許的なやたら厳しい基準値なの?

 

「運転免許とは違いますが

致命的にダメなところないくつか合ったので、今回はアウトです、

技術に対してではなく、パートナーの扱い方についてですが」

 

あ、踊れてはいたのね?

 


 

結局そのあと、めっちゃダメ出しされて

練習積んで、勉強して

あっという間に時間が過ぎて(過労死して)

 

気づけばパーティーまで一週間

そんで決まった、パーティーに連れて行くパートナーは

 

「よろしくお願いしマース!」

「こちらこそ、よろしく」

 

金剛だった

 

「…いや普通は練習してた相手の大和とかじゃないの?」

 

「何言ってるんですか提督さん!

大和さんなんて連れて行ったらナニされるか分かったものじゃありませんよ!?

最悪強引に奪われて○○○」

「その辺でやめようか?」

 

あまりに聞くに耐えないようなことを口走り始めた鹿島を遮って

…言っちゃ悪いが、かなり一般的な艦娘である金剛を伴うことの意味を考える

 

大和はレアすぎるし、強すぎる

長門達は…まぁ性格的に向いていない

扶桑達はどうだろうか?

 

…パートナー向きではあるが、どこかで転んでしまう未来しか見えない

 

ではビスマルク達は?

……外国艦はサラトガと同じ事を繰り返すような未来が見えてしまうな

 

……やはり金剛が安定なのか

 

「言っては悪いですが、金剛型はかなりの割合で鎮守府にいます、いわば見慣れた艦娘であって、そこそこ参加率も高いでしょう

提督自身が浮いても最悪の場合は金剛さんがフォローに入れます

金剛さんならこういう行事も慣れたものですから」

 

「…俺対策みたいに言わないでくれ…」

 

この5日ちょっとの訓練はなんだったのかとか考えてしまうから

 

「というわけで、ダンスパートナーは金剛さんです、本当は私がいきたかったんですが

練巡とはいえ軽巡と同じ扱いになってしまうので、残念ながら参加できないんです」

 

本当に未練タラタラな様子の鹿島を尻目に、金剛が抱きついてくる

「てーとくー!partyに連れてって♪」

「…俺はシンデレラの魔法使いじゃないんだが?」

 

「私にとっては王子様デース!」

「お、おう…」

 

まさかこんな真っ正面から言われるとは全く思っていなかったぞ

 

[じーーーーっ…love letterは許さないから!][それを金剛にかぶせる必要は?]

[ない!でも言うの!

提督さんは私のなんだから〜!]

 

[はいはい……]

 

「さて、今後の練習は金剛さんも参加してもらいますが、よろしいですね?」

「もちろんデース!」

「了解」

 

鹿島は俺を睨みつけながら

どことなく不機嫌そうな表情になって

 

「それでは、明日から本格的に金剛さん達と一緒の練習を始めます

より厳しく、実践的にやるので

振り落とされないでくださいね」

 

それは無茶振りじゃないかな!?




というわけでパートナーは金剛さんでした

意外でもなんでもない?当然だよ()

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……
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