隼鷹、、いや
本人の申告では『橿原』嬢は
楚々とした立ち居振る舞いでパーティを盛り上げてくれた
多分美人補正が大きい
常時笑顔は流石に凄いと思う
俺では保たない
素体は紛れもなく隼鷹なのに、すごく優しげな声だった
無駄に対抗しようとしていた飛鳥さんは反省して下さい
俺は酒飲んで騒ぐ奴は苦手だが、酒そのものは嫌いと言うわけではない
酒の匂いは人の金の匂いでもあるからだ
まぁ、そんな事は抜きにして
橿原嬢は美人だった
とそれだけで済む話だが
夜風に揺らぐ髪は俺の目を惹きつけ、耳に届く声は優しげで柔らかい
到底中身がヒャッハーな世紀末空母だとは思えない
マジで期限伸ばしてもらおうか、、
その後、結局朝まで続いた
「あぁ、五時半だね、、」
「流石にー、、酔いが頭に、、」
「皆さまもお疲れの様子ですね」
「おっそうだな」
室長と飛鳥さんは酔倒れて、橿原嬢は平然、俺はシラフゆえに無影響
これ、俺が損する流れじゃね?
なんて考えた瞬間、
朝日が窓から差し込み、
それを浴びた橿原嬢は
「ぁっ、、」
体を揺るがせる
「とぉうっ!」
慌てて謎の声を上げながら飛び込みセーブして、なんとか支える
「ふぅ、、お怪我は」
「ふぁ、あれ?どうしたの提督?」
「えっ?」
俺の腕に思いっきりあくびをカマした隼鷹は訝しむような表情で俺を見上げて来た
「おー、、ナイスセーブ」
飛鳥さんはうるさい
「酒は?、、ってかこのカッコ!私の、、うわーん!」
突然何事かを叫んだ隼鷹がどこかへ走り去って行った
足音を無駄に立てたりしないのは流石としか言えない
結局着替えたのか、昼頃にはいつもの制服で部屋に来ていたが、『話しかけるな』オーラが全開だった
「ん?、、隼鷹はどうしたんだね?なにやら君を避けているように見えるが」
「わかりません(大嘘)」
「明らかに何かあったんだが」
「わかりません」
「なーんかあったんじゃないのー?」
「わかりません(三回目)」
こんな感じで完璧に誤魔化して乗り切った
「なぁ、そういえば君は儀装の適合についてはどのくらい知っているんだい?」
この話題がでるまでは
「実はあまり、提督と同じで妖精が見える資質を持つ人が艤装に触れるって事くらいですね」
「それはいけない、よろしいならば緊急講義を開講しよう
飛鳥!」
「はいはい、、頭痛いー隼鷹手伝って」
「えっ?、ああっ」
やはり反応が一拍遅いな
プロジェクターやマイクなどを配置して、本格的な講義の体裁を取ったのは、それから十分の後だった
「よし、では艦娘の艤装と何か
これから始めよう」
「まず、艤装とは、単なる鉄の塊とは違い、資材を消費してコアが動かしている小型化した艦そのものだ、操船には妖精が携わる、
そして、資材とはご存知の通り、鋼材、ボーキ、燃料弾薬の四種類と高速建造材、修復材だ
入手法や使用法は知っているだろう?
ここから根本的な話に入るぞ」
すこし緊張しながら椅子に座りなおす俺
「艦娘を建造するとき、ドックで真に作られるのは艤装のみだ、これを人間に接続する事で艦娘になる
この際、艦の魂は人に対して大き過ぎるため、魂が塗り替えられて上書きが起こる」
俺がよくやられかける現象だな
「この魂、肉体の上書きは完全ではないが、不可逆だ、つまり解体されようと種族や名称が戻るだけで本人の性格や記憶などはそのままだ」
「そして、コアは一度しか状態を変化させられない、接続するか、低レベル励起のまま別の艤装コアに融合させて、僅かながらその艤装の特徴的な部分を上乗せする、即ち近代化改修、これしかできない
もし一度接続した艤装を解体すると、コアは完全に光を失い、ただのくすんだ球体になる」
「なんで一回しか変えられないの?」
「それは、未だわかっていない
さて、コアの適合にも適合率がある、これはわかるな?」
「「はい」」
「じゃあこの適合率ってのか高い方がいいのか?秋刀魚は?」
「うん、それ今から話すよ」
苦笑ながらスライドを動かす室長
「コアの適合率は高いと高いだけ人格が変わってるなんてよくある話だがまあ、事実だぞ?適合は30〜70%で普通〜凄い、10パー程度ではメモリーの力を使えない
例外はあるが」
「コアの適合率ってのは知ってました」
「これすでに知っていたか、
これが適合率の呪印だね、となると
例外の方を話そう
「例外?」
「そうだ、あらゆる事には例外がある、儀装の適合もそうだ、
「過剰適合はわかりますが、ノンフォートとは」
「0適合とはその人間が艤装をつけたとき、全く上書きが発現しないんだ、、だから極論言えば龍田が23歳くらいのOLだったり、ゴスロリ幼女な天龍がいたりする可能性もある」
一瞬で龍田の方は想像がついたが、、ロリ天龍
「ブフッ!」
「まぁ、そうなるな、安心しろ、極論だからそうそう有り得ない」
「そうですよねー」
そんなの有り得ないよね!?
「まぁ、そんなことはどうでもいい、問題は
艤装をつけたとき、完全に艦の魂と自分の魂が混ざってしまう現象を言う、つまり艦の魂に影響が及ぶんだが、一番は解体が出来ないという問題だ」
「ぇっ?解体出来ない?」
「そう、解体すると魂が肉体ごと分解されて消滅する、つまり解体は死だ」
「そんなっ!」
隼鷹が酷い表情になっている
具体的にはフレイ アルスターの顔
「社会的に大問題だが、艦本体と意識を共有しているという特殊な形態から極めて高い戦闘力を発揮する、さらに改の発現も極めて早いと言われている」
「強いから使える、退役後の事は考えない、、さすがに嫌気がさすな」
「どちらもなかなか発現しない現象故に、認知度そのものが低いが、同型艦100隻に一人くらいの確率であるんだそうだ」
「意外とあるんですね、、そんな困りごと」
「あぁ、未だに解明できていない現象のうち二つだ、コレはいくつかの研究室で包括的に研究されている事象に含まれている、もちろんウチもだ」
「早く解明して、ちゃんと解体、退役出来るようにしたいですね」
「そうだな、、」
そのあと、一日中修行した
まさかの説明回だとは誰一人として予測できなかっただろう?《建前》(遅れてごめんなさい《本音》)
600話記念番外編は
-
過去編軍学校
-
過去編深海勢
-
裏山とかの話を
-
テンプレ転生者(ヘイト)
-
ストーリーを進めよう
-
戦争が終わった後の話を!
-
しぐ……しぐ……