戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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例によって番外編なので
時系列が飛んでいます




番外編 どんなの似合いそう?

「ねえねぇ、提督!」

 

「なんだ?」

 

執務室の書類を整理していた俺に

突然飛び込んできた川内が話しかけてきた

 

「大和さんいるじゃん?」

「そうだな、居るな」

 

「大和さんの私服、見せてもらったんだけどさ!なんか似合うシチュエーションとかない?」

 

「……シチュエーションだあ?」

「そう!こんな感じなんだけどさ!」

 

定時された写真は、いわゆる

『春の私服mode』

例のセーター姿であった

 

「…そうだな…………

大学生の『俺』は安いアパートを探し、ついに見つけた安アパートに入居した

その後しばらく暮らしていた折に

そのアパートに新しくきた管理人と偶然遭遇する、んでその後は『たまに挨拶をする』くらいの関係から徐々に近づいていき、やがては互いに想いを寄せて…と言った風かな?

 

あと、大和は既婚で、25歳くらいの未亡人だったりするかもしれない」

 

「それ、め○ん一刻じゃない?」

「………そうとも言う」

 

川内のツッコミに返事をしながら川内に似合うシチュエーションを考えてみたところ

 

「…中学の妹の友達が妙に絡んできて、いつのまにかウチに住み着いている

と言ったところか?」

 

「え?何のこと?」

「お前に似合うシチュエーション」

 

「……えぇ〜っ!ひどい!

あんな事とか、こんな事とかしたのに

妹の友達ぃ?!酷すぎるっ!」

 

川内はなにやらバタバタとやりながら抗議してくるが、やはりそのあたりの行動がどう見ても子供なのだ

 

「…うぅ…なら!こっちならどうよ!?」

 

ポン、と煙を立てながら

改二に変身する川内

 

たしかに背も伸びて衣装も変わる、髪飾りや裾など、特徴的なポイントも増え

顔つきや総合的な意味での体型も大人らしくなる

 

のだがやはり

「行動が変わってないんじゃあな…」

「もうっ!提督のバカっ!」

 

こうなってしまうのだ

 

「まぁ、まて、取り敢えず本格的に一度考えてみよう、お前に似合うシチュエーション」

「やったぁ!提督大好き!」

 

「その辺がガキだな、うん」

 

取り敢えず一旦ガキっぽさは置いて

川内に似合うシチュエーションをイメージする

 

「……父親に反抗して夜に外出した小学生『ボク』がコンビニで弁当を買う

しかし、『ボク』はいつのまにか道に迷ってしまった、そのときに出会った『お姉さん』が川内、その『お姉さん』に交番に連れて行ってもらった

そして数ヶ月後、思わぬところで再会する、彼女は親の再婚相手の連れ子として

自分の姉となる人だった

見ず知らずの『お姉さん』から、突如『姉』になった川内、その距離感を測り兼ねながらも、少しずつ互いに歩み寄っていく……」

 

「お?なにそれめっちゃ良い感じじゃん?」

「適当に出したが…まぁ夜に外出ってあたり、お前は夜戦大好きだからな」

 

目を輝かせている川内に応えてやると

川内は次の艦娘を提示してきた

 

「じゃあ神通は?」

「神通か……さて、

剣道をやっている高校生『俺』

後輩として入部してきた神通

生真面目な神通と、わりとおちゃらけた性格の『俺』はときに衝突し、ときに笑い合い

大会やイベントを経ながら成長する

そんなある日、彼女は突然家の都合で転校してしまう

 

そして、2年が経ち

高校を卒業した『俺』は大学に失敗、就職にも失敗して浪人をやっている時

漫然とテレビを見ていると

そこには神通の姿があった

そう、彼女は転校した後も剣道を続けて、全国大会にまで進んでいたのだ

高校三年生、最後の年の全国大会でのインタビュー、彼女はそこで

『俺』へのメッセージを告げた…」

 

「ちょっとちょっとちょっと!」

「なんだよ?」

「なんで私より神通の方がそれっぽいの?!」

 

「そりゃ当然だろ?お前より

神通の方が大人っぽい」

 

「そんなぁぁぁっ!」

川内の大声に耳を塞ぐ

 

「仕事中だぞおい、今書類書いてるんだからな?」

「分かってる分かってる…うん、納得したからさ…じゃあ瑞鶴さん!」

 

「瑞鶴?

…小学生の頃からずっと同じクラスになっていた中学三年生『俺』と瑞鶴

高校に上がるにあたって、

学校が別れてしまう

進学直後は互いに連絡を取っていたものの、やはりコミュニティが違えば話題も違う

少しずつ疎遠になっていって

高校を卒業する頃にはもうまともに連絡を取ることもなくなってしまった

そして、大学へ進んだ『俺』

新入生挨拶の壇上に上がったのは…

そう、中学の頃から変わっていない瑞鶴だった」

 

「…おぉー…」

「翔鶴なら、そうだな

小学生『おれ』の憧れのお姉さん、女子高生翔鶴、『おれ』に取っては『たまに一緒になって遊んでくれる人』程度の関係だった翔鶴だが、衝撃の事実が判明する

翔鶴は」

「なに?血縁とか?」

「いや、違うよそうじゃない、借金を繰り返すクソ親から虐待されていたんだ、今までずっと」

 

「えっ?」

「身も心も傷ついていた翔鶴は、純粋な子供と接することを一種の心の支えとしていた

だが、数年後のある日翔鶴は風○店に売られてしまう」

 

「ちょっと!重いよっ!?」

 

川内に止められるが、

そんなことはどうでも良い

 

「そして、そのまた数年後

『俺』がその店に来店し、そこに付いたキャストは」

「………」

 

「一目で翔鶴だと気付いた『俺』

そして、それとなく自分の名を明かすが、すでに長い間店で働いていた翔鶴は

スレてしまっていて、もう

『俺』のことなんて覚えていなかった」

 

黙り込む川内に、なおも続ける

イメージは既に白熱し、超高速で未来が描かれていく

 

「翔鶴に背負わされた借金を肩代わりするべく、数年かけて努力を続けた『俺』は

ようやくの決心と共に、翔鶴に自分の思いを伝える、『ずっと昔から、貴方のことが好きでした』……」

 

「へぇ…提督にとって、私は

風俗嬢の似合う女なんですか…」

「…………え?」

 

そこにいたのは、ソファの上で固まって顔面蒼白な川内に、音もなく立っていた翔鶴

 

「………そして足抜けからの結婚でハッピーエンド!クソ親は借金のせいで破産!おけー?」

「NOです、そのお話、''詳しく‘‘聞かせていただけませんか?

もちろん、提督の私に関するイメージについても、く・わ・し・く♡」

 

「「ひえっ」」

 

この後二人してめちゃくちゃ怒られた

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……
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