戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

555 / 649
挟み撃ち

「第一・第二艦隊出撃!」

 

連合艦隊と称する事は出来ないが、支援艦隊としての第二艦隊を呼び込んだ

 

艦隊の選出は指揮を担当する各艦隊旗艦に任せているが、その旗艦である

比叡と愛宕の二人はそれぞれのメンバーをうまく割り振ったらしい

 

遅れてきたサラトガ達が戦力として組み込まれているようだな

 

「……よし」

 

「敵艦見ゆ……索敵成功、戦形は同航戦

我が陣形は単縦陣、総計……有利です」

 

第一艦隊の2番艦、蒼龍が報告を上げる

おそらく比叡がその手の処理を苦手としているから代理をやっているのだろう

直情径行型の比叡は戦力として見るなら有力でも戦闘中に周囲に気を回したり細かい事に意識を割くのは向いていない

 

第一艦隊旗艦比叡以下

蒼龍・サラトガ・榛名・摩耶・夕立

第二艦隊旗艦愛宕以下

鳥海・三隈・熊野・響・電

 

第二艦隊は砲雷撃に特化し、第一艦隊は制空権を守りに来た、あわよくばカットイン砲撃の直撃を狙う……と言ったところが

夜戦についてはあまり考えていないようだが、大丈夫なのだろうか?

 

「応戦するよ、我が艦隊は敵艦隊に遭遇、これより戦闘を開始する

……第一艦隊、警戒陣にて戦闘開始!」

《了解!》

 

俺も同様に二番艦としての立場を使って喋れない深海怨業鬼の代わりに宣言し

互いの合意に従って戦闘フィールドが形成される

 

「先制雷撃!来ますっ!」

 

深海棲艦側の艦隊としては旗艦の轟沈を狙っているので、回避運動もクソもないのだが、とりあえず形として回避行動を取る

 

といっても旗艦を先頭とした単縦陣を相手取っての同航戦で真横からの雷跡となれば、旗艦が真っ先に受けることになる、俺たちはちょっと下がってやれば旗艦を狙い放題だ

 

「まぁあんまり?そういうのは好きじゃないが?今回は必要なんでな」

「騙して悪いがってやつね?」

 

「姉さんac知ってたのか」

「知ってないわよ、そういう小ネタは時として元よりも知名度が高くなるものなの

『宝条絵夢が誰だかは知らないけれど、なぜ適合手術を受けずにエグゼイドに変身できたのかは知っている』みたいなものね」

 

BGMにアロワナノーと流れそうなくらいにほのぼのとした空気が流れているが

旗艦様は大忙しだ

 

なにせ六隻からの一斉射撃や集中攻撃を受けて回避もロクに取れずに袋叩きに遭っているのだから

 

「……むしろかわいそうに見えるわね」

「あのくらいでちょうど良いのさ、アレは滅ぶべきだ、命も無く、魂もなく

ただ無念の意志だけが残った残滓、そんなものだから、滅ばなくてはならない

輪廻がない分、肉体のない亡霊よりもタチの悪い怨念だからね」

 

次々に爆発やら轟音やらが起こって

それの対処に追われているらしい深海怨業鬼、それを

 

「お前知っているか?

戦場に於ける上官の死因の7割以上は、部下の造反による暗殺なんだぜ?」

 

こちらからも撃つ

 

「躊躇うことはない、撃て」

 

「えぇ」「分かってるわ」

「了解」「キヒヒッ!」

 

制空権など関係ないと言わんばかりに艦爆が飛び、同士討ちもいとわない覚悟で一斉攻撃を敢行する

 

「Fire!」「水平射撃、行きます!」

「高高度より水平爆撃、出来る限り高空からよ、味方への誤射に注意して!」

「航空攻撃を援護スルゾー!

艦攻隊は全機急速発進、深海機の性能を見せてヤレ!」

 

「…………1…………2…………3」

 

空母棲鬼in姉さんとレ級が艦載機を出し、対艦魚雷やら焼夷弾やら、種類すら揃わないような武装をとにかく動かして上空から攻撃し

神通棲姫と中枢棲姫が砲雷撃を担当する

 

その間の足止めを利用して補給を済ませた艦娘達が攻撃を再開し、時間を開けて第一・第二艦隊が交代して、再び補給を行う

三個艦隊によるローテーション攻撃だ

 

ちなみに俺は戦闘には参加していない

なぜなら

 

 

「…………よし」

 

一人で隊列を離れ

龍驤から余りの連想機銃を受け取り、翔鶴と一緒に改造していたからだ

 

「ブッ放すぞ、どんくらい反動あんだかわかんねえけど」

 

銃身を束ね、据え付け型にしたことで反動を度外視した6連装機銃

弾は艦娘が使っている弾薬と同じものだが、初速からして通常の機銃を凌駕する

どんな大口径砲でも、小径の機銃でも使う弾薬は同じという超絶的な統一規格でなければ到底こんなことはできないだろう

 

「使うのは通常弾、引き金を引くのは誰だって出来る、俺の装備扱いだから誰が使っても威力は同じ、中射程からのバラマキ特化型で引き金さえ引き続けていれば銃身が過熱で焼けるまで弾が出続ける産廃仕様、二基12門の多連装重機関銃

nw-240:マトリエル MR(ミドルレンジ)C(カスタム)、作品としては翔鶴初の儀装だな」

 

「はい、ですが自信作です!」

「んじゃ、頼んだよ()()

 

「任せろ、機銃の扱いには一家言ある」

「こいつは既存の機銃とは違うぜ?」

 

俺が笑いながらカマをかけると

獰猛な表情になった天龍が中指を立てる

 

「任せろってんだろ、オラ行けよ」

 

そのまま蹴り飛ばされるように海へ出て、翔鶴から借り受けた弓を構える

 

「加賀航空隊、第一次攻撃隊発艦始め」

 

使うのは意識のない加賀(抜け殻)の艤装から拝借した矢、流星改(一航戦/熟練)

高位機体は俺では制御できないが、ここまで高位だと逆に自動で動くので問題なくなる

 

つまり、俺はフリーになるって訳で

 

「マトリエル1/2は俺が使うんだよなぁ……!」

 

二基のうち一基は天龍が

もう一基は俺が使う、もともとそのために二基あるのだから

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。