戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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3/14

「……さて」

 

3/14 今日は一年を通しても数少ない、男として重大なイベントがある日だ

 

2/14の方が重要?何を仰る

コレにもらうか否かは関係なく、ただ返すだけのイベントでも無い

必要なのは誠意であるし、貰ったから返すというだけの反射は関与しないのだ

 

そもそも好感度やイベント事に関係ない女子同士の牽制や顰蹙というカースト変動やイジメのトリガーにもなりかねない係数が関与する『貰ったか否か』という条件では不平等だ

 

カーストの低い女子は意中の相手にチョコを渡すなどという要求されるプライオリティの高い行為は出来ないし、渡す相手やアイテム属性の種類の多さもそれに拍車をかける、つまるところ『クラス全員にチ呂ルチョコ』や『作ったのに渡さずに終わる』『友達やら義理やらと理由をつけてごまかす』といったケースが多々発生するのだ

 

それに対して3/14はチョコに限定されないプレゼントによる返礼の日

何を贈るか、いつ贈るか

それに何円の価値があり、貰ったモノの額に対して何%かにも意味がある

 

ちなみに女性側は渡したモノの額に対して返礼に200〜300%の額を求めるため、圧倒的に男が不利である

 

神風や金剛のような弩級に対してまともに返礼をしていては財布どころか家や口座まですっからかんになってしまうだろう

 

というわけで

俺は平等を期した上で、効率よく、かつ経済的に、失望されない程度に期待に応えられるように返礼を行わなくてはならない

幸にして今年のバレンタインイベントでは睦月、時雨、明石の三人からもらったというだけであるから、その三人だけは直接渡そう

神風達は心配だが、みんなとまとめて返す他にないだろう

 

渡せなかったから云々というような意見ももちろん発生するとは思うが

それは封殺させてもらう

残念だがいちいち食べていては体を壊してしまいかねない量・数であり、受け取り拒否は必要な処理だった

 

彼女らが当日用意をしてきたにも関わらず逃げて回避した俺は『貰っていないから返さない』と言うわけにはいかないのだ(迫真)

 

「というわけで、用意したのがこちらになります」

 

俺はここ数日何もせずにタダ営倉にこもっていたわけではない

一応自主隔離の意味もあったが、それよりも

 

「コレの配置とか時間かかるしな」

 

自室の中の棚に隠していたアイテム

指輪である

 

カッコカリしたときから決めていたが、やはりあの時の一斉カッコカリは流石に風情も何もなさすぎるので、みんなを一人一人呼び出しての『再婚』イベントを行う予定だ

 

そこそこ以上の数の指輪を揃えるのはそれなりに厄介だったが

プライスレスな『価値』をとなれば俺が想像できるのはこのくらいだった

 

「……というわけだ

まずは、長門から」

 

「提督、呼び出しは何用だ?明日には演習のための移動があるのだから、長くは」「短く済むよ、長門……まずは」

 

そっと長門に歩み寄り、その手を取る

 

「すまないな」

 

するり、と今なお付けっ放しになっていた指輪を引き抜く、少し大きなリングは存外軽く抜けて

 

「なっ!?提督!何をするっ!」

「まぁ落ち」「返せっ!」

 

肩からのボディチャージが当身の如く胴体に突き刺さり、軽く吹き飛ばされる

「ぬぉ!……痛っ……」

「ぁ……」

 

顔面蒼白になる長門に軽く左手を振って、自身の無事をアピールする

 

「大丈夫だよ、衝撃はほとんどない」

 

内臓がぐしゃぐしゃになるほどのダメージでも軍服は無効化できるらしいな

 

「なら良かった……いや提督!なぜ指輪を!」

「……だからまずは話をしようぜ……」

 

長門に詰め寄られながら、ヨロヨロと立ち上がる

 

「大丈夫、問題はない……」

ダメージを確認してから

長門のほうに向き直り

 

「以前、俺を助けに来てくれた時、あの時は必要だったから、あんな形でこの指輪を使用することになってしまったね、

だから今日は……コレを外してもらった、コレが有ると困るからさ、

あんまり意味はないけど

これでようやく、『ケッコンカッコカリ』の手続きができる」

 

「て、提督?何を言って」

「俺と、ケッコンしてくれ、長門」

 

古い指輪を手の中に隠し、

新しいケッコンカッコカリの指輪を渡す

 

「最初から決めていたんだ、あんな形じゃなく、ふさわしいときに、

ふさわしい場所でって

それとも、長門はそういうのは嫌かな?」

「………………嫌な訳がないだろう……提督、大丈夫……私はあなたと共にある」

 

言葉と共に、指輪を受け取る長門

 

「ありがとう」「こちらのセリフだ」

 

「……次の艦娘を呼ばなきゃな……」

「まさか提督、ケッコン艦娘を全員呼びつける気か!?」

「そうだよ、あのケッコンは気に食わないからね、ちゃんと誠意を持って指輪を渡す

でもなければ俺は俺自身を許せないから」

 

「そうか……わかった、では私もそれとなく周囲に声をかけて出来るだけ一人づつ呼び出せるように協力しよう」「頼んだよ、長門」

 

「で、次は誰にするんだ?」

「あぁ、次は吹雪だ」

 

 

この後みんなに指輪を渡した

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……
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