ここのゴトランドさんは幼馴染でも初期艦でもない、イイネ?
「さぁ、帰るぞみんな」《はーい!》
いまだに不満の残る顔をしている陽炎以外は明るく応えて、護衛のために艇内に待機していた飛龍と陸奥がデッキから海に出ていく
「よし、出航するぞ」
(後ろに何かいますね)
(ゴトランドさんの羊です、気にしないでよろしい)
「いやそれは気にしてやれよ……」
どこかに潜んでいたらしいゴトランドの羊……ゴトシープを探しに向かい
艇内全体をしばらく探し回った後でようやく簡易医務室にいたことがわかり、捕獲に成功した
「よし、捕まえた」
「メルメルメ〜……」
「……羊?……馬?」
どう見ても某馬の台詞をカマしたこのゴトシープは、なぜか俺の頭に飛び乗り
「メルメル」
しゃがれた声で一言呟いた後、不動の姿勢を取った
「どうしたお前、ゴトランドのところに戻れよ」
「……メッ!」
どうも嫌らしい
よくわからないが、拒否されたようだ
「メェー」
まぁお前が嫌だと言ってもゴトランドに連絡して引き取ってもらうが
「無線妖精、ゴトランドに通信を掛けてくれ」
(ダメです、さっきから試しているんですが、どうもつながりません)
「広域解放通信は?」
(そんなの使ったら向こうの鎮守府の皆さんに聞こえちゃいますよ?)
「仕方あるまい、広域解放通信を使え」
(了解、広域解放通信の回線を開きます)
ゴトランドが置いて行ったゴトシープの回収を要請する無線連絡が
鎮守府の垣根を越えて届く広域開放通信に乗って日本に響き渡り
〈個人通信ではできなかったのだろうか?〉
「なぜか個人通信では回線の接続ができなかった、ゴトランドの艤装は通信の着拒ができる、おそらくその機能を常時使用していて、通信自体が繋がらないのだと思われる」
〈了解した。とりあえずゴトランドに問い合わせる〉
なにやら呆れたような様子で通信を切る大佐、これはゴトランドも怒られるだろう
と思っていたのだが
〈そのゴトシープは神巫提督がつれていってくれ、だそうだ〉
「はぁ……?」
〈ごめんね神巫提督、その子提督に懐いちゃったみたいで離れたくないって言ってるのよ〉
「えっと……どういうこと?」
〈もう、いい?神巫提督
ゴトシープ を、可愛がって、あげてね!〉
「ポケモンじゃないんだが……」
そのまま通信を切られて呆気にとられる俺の頭の上にはゴトシープ
「メェェ……?」
いや流石に放り出したりはしないから、そんな泣きそうな目で見てくるんじゃない
「メェー♪」
「お前わかりやすい奴だな」
頭の上のゴトシープを撫でてやると、なにやら機嫌良さげに鳴く
かつてのタコヤキを思い出す一幕に思わず微笑むと、
「メェ……メェッ」
ゴトシープは俺の頭の上で重心を崩して落下しそうになって、空中で止まった
謎の挙動で突如飛翔したゴトシープは壁に反射したり空中で何かを蹴るような動作をして再度跳躍したりと暴れ回り、数分に渡って飛び回った挙句についに俺の手に収まった
「メェー!」
「飛ぶのかよ……」
某ミニゲームを思い出す動きで跳ね回るゴトシープによる対空機動は部屋を荒らしこそしなかったが、なににぶつかるかわかったものでもない
まぁゴトシープが対空迎撃武装として十分な性能を発揮しているのは確かだが
だからといって既存の装備や任務編成の変更し直しというわけにいかないし
以前のタコヤキと同じように俺専用の装備って形でいいだろうか
「まぁ仕方ないか」
とりあえずゴトシープを受け止めて
腕の中に収めてやる
なにやら腕の中が気に入ったらしい
「メェッ」
「うん、まぁなに言いたいのか分からんけど、とりあえず気に入ったことはわかった」
(提督、出航はどうしますか?)
「うん、仕方ないからこの子はこのまま連れて帰るよ、ほかの『ゴトランド』にゴトシープの正しい飼い方を聞かないといけないけど、まぁいいだろう」
そのまま俺はゴトシープを抱いて鎮守府へと帰った
「ということで今日から俺が飼うことになったゴトシープだ、武装や妖精の一種らしいから生物的な意味での面倒の心配はあまり要らないらしいが、とりあえず飼い方の説明書を置いておくぞ」
「いやまず返してこい!」
長門による音速のツッコミがゴトシープのウールに叩き込まれた
長門以外のホワイトデーの再婚艦娘達に詳しいシーンが欲しければ感想かメッセージ、あるいは活動報告に誰のシーンが欲しいか書いてね
600話記念番外編は
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しぐ……しぐ……