戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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村雨……?

それから約1日、復帰直後なので勘を忘れていたのか、凡ミスが目立つと指摘されたり、建造解体任務をやれと大淀に言われたり朝潮に怯えたりしながら仕事を終えて、戻ってみれば瑞鶴問題もひと段落したようで

 

「ね、翔鶴姉!」「瑞鶴、あんまり攻撃的ではいけないから、まずはゆっくり歩み寄りましょう?」

「私は気にしてないのに……」

 

三者三様、というかなんというかだな

 

あと深海鶴棲姫の呼び名は『深鶴』になったらしいが、深鶴は瑞鶴と自分を混同してしまわないか少し不安だな、あと空母水姫が出てきたときは『深海姉』になるのだろうか?それとも別の呼び方を確保するのだろうか?

 

「……まぁ、なんにせよ、解決してよかった、かな」

 

ひとまず瑞鶴+深鶴+翔鶴の三姉妹はこれで仲を取り戻したようだし

なにかトラウマでも出来ていなければそのまま戦力として運用させてもらおう

 

深海棲艦のなかでも数少ない姫級の、その最上位たる『深海』の名を冠する深海棲艦、『深海鶴棲姫』をそのまま戦力運用できるというのは夢のような事だ

 

「できるなら、そのままがいいが」

 

装備する艤装の整備は出来るが、やはり深海棲艦、その艤装に宿った怨念に巻き込まれないとも限らない、運用に不安のある艤装なんて使わせるわけには行かないしな

 

「最悪の場合は、艤装を新造するって案もあるか」

 

なんてつぶやきながら、俺は自室に戻った

 

「さて、久しぶりに戻ってきた自室だが……」

 

なにやら随分と面白くしてくれたようだな、妖精ども……

「白露型駆逐艦全員を集合させろ、あと陽炎と響と隼鷹もだ」

 

やらかした艦娘達を推測し、呼びつける

現状この部屋は、私物・小物類が軒並み姿を消し、酒瓶が転がり、布団には何種類かの独特な色をした髪が数筋跡を残している

掃除を徹底しなかったのが運の尽きだ

 

俺の部屋で酒盛りをするのは別に構わないが、それにしたって酒瓶くらいは片付けてもらおう

 

「……さて、バカどもにはお仕置きが必要だ」

 

以前の白露型の所業をからするに、いくらかの物品が残っていて、大型の家具が移動されていない事は評価に値するが……

 

「前回から進歩したからと今回の所業は許せないよな」

 

バカは成長してもバカ、ということか

ちなみに、その後の対応はそれぞれ

 

隼鷹→一週間自室謹慎

陽炎、響→当分の間、提督私室への出入り禁止

白露型→取って行った小物類の即時返還と間宮さんのところでの奉仕活動

 

「お前ら、反省しろよ?」

 

何度言っても借りてくれる様子のない隼鷹はもう諦める事にして

俺の布団で散々転がり回ってくれた響と陽炎はちゃんと反省してもらおう

そもそも陽炎達の使ってる布団の方が上質なものなのに、なぜ俺の部屋の布団を使って寝ようとするのかわからない

 

「だって……だってぇ……」

「司令官が使っている布団は私たちが使っている布団より上質、よって共有すべき

私有財産の共有化は共産党の必須事項であるからして、司令官の布団を私たちが使う事についてはなんの問題もないはず」

 

「いやお前らの方がいい布団使ってるんだがな?」

 

ぺし、と響の頭をはたく

 

「そもそも俺は共産党民じゃないからその必須事項は適用されない、オーケー?」

 

「ノーだよ、布団の質がどうあれ財産の共有化は推し進めるべき」

「お前さては呑んでるな?」

 

目が座っている上に支離滅裂なセリフを繰り出してくる響を見据えてそっと一言言ってやると

 

「……ノンデナイヨ」

「陽炎、こいつの酔いが覚めるまで暁型の部屋で拘禁、あとお前は呑んで無いか?」

「分かったわ……私は呑んでません!」

 

目が思いっきり逸らされたので、呑んでいることを確信した上で、陽炎に問う

のだが、どうと陽炎は飲んでいないらしい

 

ならよかった、それでいい

 

「飲んでいないならそれでいい

まずは響を暁方の部屋に連れて行ってくれ、俺は白露型のみんなに話をつける」

「了解、それじゃあ失礼します」

 

響を俵抱きして部屋から出て行く陽炎と、その腕の中でバタバタしている響を眺めながら、軽く笑う

 

「んで、白露ー」

「ひゃいっ!?」

 

明らかに慌てて舌を噛んだな

ちょっと待ってやろう

 

「……白露」

「はいぃ……」

 

舌を噛んで痛みで若干涙目になっている白露に視線を向けて

 

「お前達、以前も似たようなことをやったよな?その時には俺は許してやったが

二度目は無いぞ?」

 

「待ってよ提督!これは僕が言い出したことなんだ!罰は僕が受けるよ!」

「お前は何をしても喜ぶだけだろうが」

 

一遍こいつを泣かせるために拷問用の道具でも実装しようかとか考えるくらいに痛覚耐性も高く、メンタルも鋼タイプな時雨に効果的な罰といえば夕食抜きくらいか?

 

「……司令官さんが連れ去られたのは私に似た深海棲艦の侵入を許したからとお聞きしました、元を辿ればつまり私の責任になると思いますっ!」

 

僅かに声が震えているが、まさかの春雨まで擁護発言を出してくる

そして、そこから続々と

 

「海風型として白露型の面々を止められなかった私にこそ!」「姉貴達は悪くねぇって!そもそも江風が言い出した事だからさ!」「ん……連帯責任」

 

「ぽい!最初に枕カバー持って行ったのは夕立っぽい!」「でも盗聴器見つけたのも夕立じゃない?」

 

「支離滅裂だねぇ……」

「あの……えっと……あの!」

 

10人中8人の擁護コメと

残り二人のどう取るのか微妙な発言

それを総合して考えた上で

 

「お前らはしばらく自室には出禁な?そこから上乗せがあるから、細かく一人づつ聞かせてもらうぞ?」

 

まずは事情聴取をする事にした

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……
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