戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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開催!鎮守府一般開放!

あれから少々時がすぎて

 

「ついに当日ですね……」

 

「あぁ、15年ぶりだな」

「いや使徒じゃないんですから!」

 

若干緊張している様子の大淀の気を解そうとする俺提督の気遣いはどうやら功を奏したようだ

 

「大淀、お前は現場指揮を取る立場なんだから、あまり緊張していてはいけないよ

むしろお前が泰然としているほど現場は安定するんだからね」

 

「はい、分かってます」

「そうか……行こう、大淀」

 

俺は責任者として最初の挨拶だけは前に出なきゃいけないからな

実際のイベントの方は参加できないにしても、前に出るだけとはいかないだろうし

 

「……よし」

 

霧島から借りたマイクの調子は絶好調、入念なチェックと改修を繰り返した特注品だ

 

「本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます」

 

「空は高く、雲もない見事な晴れ上がりで、このように良い天気で本日を迎えられたことを喜ばしく思います」

 

何でもないような軽い挨拶を終えて、話を続けていく

 

「鎮守府の普段の活動をご覧頂き〜」

 

話はあまり長くても、短くてもいけない

この辺りで簡潔に済ませるが吉だろう

 

「我々の活動、鎮守府の1日を存分にご覧ください」

 

大淀に目線を送って、台を代わる

 

「提督に変わりまして、ここからはこの軽巡洋艦・大淀が本日の予定をご説明いたします」

 

大淀が淀みなく説明を始めたところで俺はさり気なく場を去り、艦娘達の元へ

 

「予定通りに訓練を実施する、案ずることはない……とは言い難いものも一部あるが、まぁこれは気にするほど危険なので気にしない、具体的にいうとカイジのビル鉄骨渡りみたいになるので気にしないように」

「うわ……」

 

それはむしろ言われるほどに気にしてしまうのではないか?と言わんばかりの視線が前線の駆逐艦達から向かられるのだが、俺は気にしない

 

「というわけで普段通りに訓練しよう

なぁに、ちょっと規模の大きな授業参観みたいなものだと思えばいい

……いいよね?」

 

「ちょっとそんなこと言わないでよ不安になるじゃない!」

 

思わずといった様子で声を荒げる霞に視線を送ると、一瞬後悔したような表情になった

 

「……まぁこれで朝礼は終わりだ

みんな、いつも通りに頑張ってくれ」

《はい!》

 

みんなからの返事を確認して

いったん朝礼は終了し、大淀が引き継いだ表向きの朝礼の方に向かう

 

そして

「提督、こちらどうぞ」「ありがとう」

 

パッとマイクをとって、最初の演目を宣言する

出撃デモンストレーションと軽巡・駆逐艦達による水雷戦隊の航行訓練だ

 

このためだけに明石に無理を言って例の射出式艤装装着装置を使ってもらったのだ

 

「第三水雷戦隊、旗艦神通、出撃します!」

 

その言葉と共に、(見ためだけ自動機能に見せかけている遠隔操作で)起動したパーツシューターが神通の艤装を射出する

 

艤装パーツが飛来する中、それを一切の躊躇なく怯むこともなく掴み取り

次々に飛来する部品を装着していく

 

「第三水雷戦隊、二番艦吹雪、出撃します!」

「三番艦漣、出撃します」

「四番艦電、出撃するのです」

「五番艦五月雨、出ます!」

「六番艦、叢雲、出撃するわ」

 

神通の指揮はいつも通りだが、

メンバーは少しだけ違う

普段はできるだけ艦型で統一されているが、今回は初期艦揃いだ

 

まぁこのメンバーでの航行訓練など腐るほど行なってきている、すでにお互いの癖は把握済みだ

 

「よし、全員出撃完了

これより航行関連に入ります、全員通常航行速度、陣形は単縦陣!」

 

《はい!》

 

駆逐艦達の返事に伴い

艦隊での番号に従って、神通を先頭に縦一列に並ぶ

 

俺はその様子を見て

当分問題はないだろうことを察して

鎮守府の建屋へと戻った

 

「……青葉の様子はどうだ?」

「問題はなさそうやけど……ありゃ何考えてるのか分からんで

とりあえず浦風が引き継いでるから、しばらくは任せられるけど

なんか起こる前に拘束、怪しくなったら捕まえるでええんやな?」

 

「あぁ、それでいい」

「あいわかった、浦風にもそう言っとくわ」

 

龍驤達はまだ手隙なため、青葉の監視を頼んでいたのだが、どうやらまだ時ではないようだ

 

「いつ何をするか……わからんからな」

 

何をするかわからなくても

いや、本当は何もしなくても

『何をするかわからない不安分子』が存在するというだけで問題となり、意識をすり減らす

存在するだけで重石になるのだ

 

「はぁ……」

 

厄介な事だ

深海棲艦は最近大人しいからまだしも

鎮守府の内側に存在する危険というのはなんとも座りが悪い

 

それが如何に危険かを考えればさらにだ

迂闊に隔離もできないというのがさらに脅威だ

 

一応役割を与えて場所を固定してはいるものの、どこまでそれに意味があるかもわからない

 

万が一が起こる前に制してくれれば良いのだが

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……
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