「待たせたわね!暁型駆逐艦の1番艦暁よ!
特型の括りでは21番だけど、特Ⅲ型の設計では私が1番なの、小さくてもちゃんと戦えるんだから、一人前のレディとして扱ってよね!」
暁が再び不知火の装備を使って海に出て
そのまま流れるように言葉をつなげる
「私は昔、戦闘中に重傷を負って
それ以来自分の艤装が壊れ切ってしまって動かせないの、でも不知火の艤装を借りれば海で動くことができるわ!だから私は胸を張って『暁型駆逐艦の1番艦』を名乗れるの!どんなに傷ついても、倒れても、命尽きるまでみんなのために戦うわ!」
その感動的なスピーチの最中に
二番艦である響が飛び出してくる
「響だよ、その活躍から不死鳥の二つ名もあるよ、ちなみに処女だよ」
突然の暴露に凍りつく鎮守府および一部艦娘たちに向けて、響は囁く
「昔のこの鎮守府にいた以前の提督はひどい人でね、それはそれは成果主義だったんだ
何も知らない
今の提督の手で憲兵に突き出されてからは知らないけれどね、
この鎮守府に集まった観客のうち何人かは将来的には提督になるかもしれないから言わせてもらうのだけれど、
未来に貴方が指揮する艦隊の艦娘たちが、かつての私たちのように『生きる意味』『戦う意味』を見失ってしまうようなことにならないように、誇りを持って、胸を張って戦いに赴けるようにしてあげて欲しい
それが私の、暁型駆逐艦 響の最後のお願いだ」
ぺこり、と頭を下げて
帽子が落ちそうになったのを捕まえた響は、ゆっくりとスライド移動してその後続に席を譲る
「暁型駆逐艦、3番艦の雷よ!
かみなりじゃないわ!
……2人はずいぶん重いことを言っていたけれど、私は簡単に、
私たちには頻繁に建造される艤装を使うから、どこの鎮守府に行ってもすぐに会うことになるわ、その時は是非、いっぱい
「暁型駆逐艦4番艦の電なのです
えっと……話すことないのです……」
「無理しなくていいのよ!?
……えっと、次は初春型駆逐艦よ!」
一旦シャワーは浴びて、急ぎながらでも洗えたからか、そこそこ程度の余裕は取り戻せた
でも勢いで来ちゃったせいで上がるまで自分の交換制服が
「失敗……しましたね」
案の定ブッカブカな制服とノーブラという最悪の組み合わせにならなかったことを感謝しながら、用意されていた下着(これだけは私物なのでサイズはぴったり)を着ける
……これ、あの人が用意したのよね?
「……あとで問い詰めてあげる……!」
「初春型駆逐艦、ネームシップの初春じゃ
妾もいうことはない故、あとに譲ろうかの」
「今日は何の日ー?……そう!子日ッ!」
初春型の2人が飛び出し
続いて白露が飛び出してくる
「いっちばーんっ!……白露型駆逐艦の1番艦!白露だよ!えへへぇ……みんなが提督になったら、一番最初に会う艦娘かもしれないね!」
「……はじめまして、
白露型の2番艦、時雨だよ」
「……それだけ?」
「それだけだよ、ほら村雨」
白露の問いにも無視を決め込んだ時雨がそっぽを向いて後続を呼ぶ
しかし、村雨は出てこない
「……村雨?」
「ほら自己紹介してないから!
早く早くっ!」
「くっ……まさかこの僕がここまで追い詰められるなんて……」
焦った声と共に思考を巡らせた時雨は
「……白露型の中で一番最後まで残って戦い続けたけれど、終戦直前に爆撃に遭って沈んでしまったんだ、呉出身の有名な幸運艦の雪風とはよく比べて呼ばれたよ
『呉の雪風、佐世保の時雨』とは聞いたことがあるかもしれないね
村雨、早く出てきてよ」
「はいはーい!」
ついにそれらしく説明をでっちあげることに成功した時雨の呼びかけに
村雨が出撃して、急加速からの急停止
「はいは~い、お待たせ!白露型駆逐艦、3番艦村雨よ!これから村雨のうんといいとこ、見せたげるっ!みんな、よろしくねっ!」
派手に水しぶきを蹴り上げて
元気よくいつもの『はいはーい!』
これには人気が集まること請け合いだ
「ほら夕立!おいでー」
「っぽーいっ!」
村雨の呼びかけが通った瞬間
鳴き声とも返事ともつかない謎の声が聞こえて
「こんにちわ!
白露型駆逐艦、4番艦夕立よ、よろしくね?……っぽい!
語尾が
正統派美少女に見える?残念!夕立ちゃんだっぽい!」
「……えっと……白露型5番艦
春雨です、はい
お料理と輸送は得意です、戦闘は少し苦手ですが、それでも頑張ります!はい!」
春雨は飯盒を抱えた艤装で出てきて俯きがちなのが目立ったのか、視線に晒されて少しばかり緊張してしまっているようで
すこしつっかえながらも話をちゃんと終わらせる
「……えっと……次!
五月雨ちゃんです、どうぞ」
「はい!お呼ばれしました
白露型6番艦、五月雨できゃあっ!」
五月雨は挨拶中に転倒して、吹雪ですら守り切ったパンツを晒した唯一の艦娘となった
600話記念番外編は
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戦争が終わった後の話を!
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しぐ……しぐ……