戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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Re.0から始める鎮守府生活

電ちゃんに案内されながら移動した工廠に荷物を置き、一応の状態を確認した、やはりさして問題があるようには見えない

 

だが、、しっかりとメンテされている艤装とあんまりメンテされていない艤装で少々バラツキがあるようだ、これもしかして使用者個人にメンテ任せてるのかな?

だとしたら苦手か得意かでメンテのレベルが異なるのは当然だし

この現象にも納得がいくんだけど

 

「そろそろ行かなきゃ」

外に電を待たせているので、

早めに切り上げる、

着任挨拶をしてからゆっくりとメンテすれば良いだけだ

 

さて、ここの提督はどんな人かねー?

 

「じゃあ今度こそ執務室に行くのです」

 

なのですちゃん元気出して

「じゃあお願いします」

「お願いされたのです!」

 

よし、元気でたな

ギアが急に切り替わるところ確かに幼いって思うよな

 

辿り着いたのは、二回目にしてようやく本当に執務室、どうも本棟の二階にあったようだ

迷わなくてよかったね、

あんな迷路じみた構造した本棟なんて居住性悪いだろ?改善しようとはしないの?

 

まぁ一旦置いておこう

ドアをノックして、、

「入って良いよ」

「失礼します!」

 

入室、ドアを閉めて体を正面に戻し

 

「本日より舞鶴第三鎮守府に着任させて頂く、提督候補の神薙蒼羅と申します!よろしくお願いします!」

 

言い切ってから敬礼する

 

「舞鶴第三鎮守府提督として貴官を歓迎する、よろしく頼むよ」

 

ここの提督も答礼を返してくれた、、ってこの人!

 

「三年くらい前にお会いしませんでしたか?」

「うーん、、覚えてないな

何か具体的なイメージ無いかな?」

 

「はぁ、、それなら

深海棲艦による大空襲のあと、ラーメン奢ってくれたじゃ無いですか」

 

「ああっ、あの時の彼?」

ようやく思い出せたようだな

 

「技師なったんですがねぇ、いつのまにか提督とか何があったのか自分でもサッパリ、、いや妖精は見えてたけど提督にならないために技師になったんだけどね」

 

「まぁ、組織内の異動ならよくある程度の話でしょう」

 

さて、と空気を切ると

二人で正面に向かい合い

 

「これからよろしく」

「こちらこそ、よろしく」

 

握手を交わした

 

「さて、これから執務がありますが、どうせ一ノ瀬さんのところで散々やったんでしょうし、基礎的な書類処理等はすでに出来るものとして、艦娘の指揮およびコミュニケーションをこの鎮守府での課題の方向性としましょう」

 

「お、、おう、これでも書類処理はそれなり以上には自信があってな、、」

 

「ハハハ、、あとで一ノ瀬さんに連絡しておきます」

「よろしく」

 

出来れば執務が滞ってないか確認してあげてほしい、自分で書類処理してるうちは良かったが、だんだん俺に頼り過ぎになり、最終的にはラスト一週間半の間、将棋と会話と食事等で日を過ごしていたあの人だ、

 

将棋に集中し過ぎて、本来

提督自身がやるべき書類まで俺に渡してきたし

 

「今夜には歓迎会の予定があります、それまではゆっくりしていてください」

「ありがとう、車が乗り心地最高でね、ついうっかり腰を痛めかねない程だったからね、ゆっくりと休ませてもらいますよ」

 

そう言って退出する俺は

もちろん工廠へ赴く

 

はぁ、、落ち着く、、

この油臭い空気、、大好きだぜ

 

「ぴぎいっ!」

 

頭の上に長時間乗り続けたのは流石に揺れが酷かったからか、転がり出てくるタコヤキ

可愛い

 

「ぴきゅ、、」

 

ゴロゴロしてる、、ゴロゴロしてる

なんかだらけ切ってるよこの子

 

「はぁ、、毎回毎回思うけど

お前本当に物理無視してるね」

 

「ぴぃ?、、ぴっきぃぴきき!ぴきぴきき!」

ちっせぇことは!気にするな!

 

って言ってんのか?

それなんてワカチコ

 

まぁいいか、

 

そのあと、六時までメンテした

 

夕食前くらいに流石にそのまま籠っているわけには行かないと思って鎮守府の本棟に戻り

 

執務室で待たせてもらおうとしたのだが

 

食堂の前を通りがかったところ

「わあっ!ここはダメ!見ないで!」

「みちゃ、、だめなのです」

と止められた、、電はなんでこんなに声に艶があるのか、、

 

まるで下着姿でも見たような気分になる

 

 

「そういう声が出せるように

努力したっていうだけなのです、、ふふっ?興奮しちゃいましたか?」

 

なんですかこの小悪魔ちゃんは

 

電の本気を見た

可愛かった、すごく

 

まぁ止められたのは止められたのだし

無理に見に行くほど、俺は浦島太郎や鶴の恩返しを知らないわけじゃない

カリギュラエフェクトを利用した半心理誘導ってやつだな

興味とか好奇心によって自滅する

っていうストーリーは苦手だからな

 

さっさと割り当てられた自室に入った俺は、ぐでえ

と座り込み

 

「疲れた」

 

ぼやきながら輝那を取り出し

 

「陸奥ー、、陸っ奥りー」

『誰がむっつりよ!全く!せめて[り陸奥たか]にしなさいよ!それも暴言だけど』

 

「輝那、フルメンテするからちょっと我慢な」

バラバラに分解した

 

陸奥鉄含有の鋼だとしても

陸式を使い過ぎれば当然傷む

 

ならばメンテナンスは必要だ

決して欠かせない

 

信頼のできる兵器として存在する銃に、手入れを欠かせば裏切られるのだから、、、




タイトル通り!(ニヤリ)

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……

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