戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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番外編 絶対こんなのデートじゃないネー!

金剛達を連れてショッピングモールに移動して……

 

「榛名居なくね?」

 

少し探してみたものの

なぜか榛名は見当たらない

ショッピングモールで合流すると言っていたし、近くに複数あるわけでもないので場所自体は間違っては居ないだろうが……

 

「見つかりませんね……」

 

スマホの方に連絡を送っても出る様子がない

 

「ダメか……」

「私と比叡姉さんで外を探します、提督は引き続きモール内を」

「行きます!」

「迷子センターの方に連絡を依頼するカラ、ちょっと待っててネ!」

 

金剛は階下へ続くエスカレータを駆け下りて行き、比叡と霧島もそれに続く

 

「……」

 

俺もできることをするためにスマホを取り出して、LINNEのアカウント名を『SORA』から『提督@創海』に変更、わかりやすくしてからグループチャットルームを作成して金剛型全員に招待を出す

 

すぐに参加したのは『ピエール@ハイスピード』アイコンはカレー、比叡だ

 

続いて『Congoバーニングブレイブ』

背景に炎のイメージ画像を合成した金剛改二丙の仁王立ちというある意味目立ちまくるアイコンである

 

残りの『霧島1745』と『HARUNA』は参加の様子はない

霧島は比叡と一緒だから良いにせよ

律儀な榛名が即反応しないということはスマホを落とした、あるいは反応できない状態ということか?

 

「……待つしかないか」

 

現状できることは他にないので、とりあえず待つことにする

 

「テートクー!」

「来たか」

 

走ってきた金剛に視線を向ける

 

「どうだった」「やっぱり来てないヨ!」

「ダメか、そもそもショッピングモール自体に来ていない可能性も出てきたな」

 

「攫われちゃったトカもありえマス!

榛名は可愛いからネ」

「……一度モールを全体的に回って探してみるぞ」

 

「Yes!」

 

どうもダメなようで、4階まですべての階、店をあたってみても目撃情報の一つもない

となるとやはり道中か

 

「私たちも出まショウ!」

「わかった、行くぞ」

 

LINNEのグループチャット『臨時連絡用』にモール内の件を書き込んでから金剛を追う

休みをとってまでの外出だってのに飛んだデートになっちまったな

 

地図て周囲の地形を見つつ

榛名の行きそうな場所を予測する

 

榛名が単に街に慣れずに道に迷っているだけならまだしも、LINNEにもまるで連絡はないし、最悪の事態を想定する必要がある

 

「……そうか」

 

榛名が攫われたのなら、それは人攫いあるいは艦娘攫いの仕業と考えるべきだろう、そしてそれらが根城にする場所を推測するなら……不自然に建物がない場所

地図の空白地点だ

 

「金剛、場所に当たりをつけた」

「どこ!?」

 

「一人で行くのは危険だ、道案内するからついてこい……」

 

ついに参加した霧島1745の参加メッセージを確認しつつ、そのグループチャットに地図画像を貼り付ける

 

簡易的な経緯を添えておいて

あとは万一の事態があっても自動的に霧島と比叡が来ることになるって寸法だ

 

「よし金剛!行くぞ!」「ハイ!」

 

街中を人通りの少ない方向へ駆ける

無論金剛の脚に合わせていたら身がもたないために俺が先導して金剛にペースを合わせてもらう形になるが、金剛もそこは無理をする場所ではないとわかっているのか、不満は見せない

 

その向かう道中、明らかに怪しい窓を黒くしたハイエースを見かけた

 

「金剛、窓の黒いハイエースを追ってくれ!明らかに怪しい!」

「了解!」

 

「俺は先に目的地に向かう、地図はLINNEに送った!」「ハイ!」

 

金剛と別れてそのまま走り続ける

 

その先にたどり着いた俺と、俺に通話を繋げたままの金剛はお互いの状況を伝え合いながら路地を進んでいく

 

「よし、この辺……って」

 

この数年で呆れるほど見慣れた気配、そして湧いてくる深海の呪詛

陸上にすら深海の呪詛を撒き散らす方法を見つけたのか連中は

 

「相変わらずなバカどもだ」

「誰が馬鹿だって?」「イウノカシラ」

 

わらわらと湧いてくる湧いてくる

まるでゲームの雑魚モンスターのようだ

 

「裏切り者の手引きで陸に上がったような魚が喚くな」

 

あえて憎まれ口を叩きながら

通話中の金剛にここを知らせる

 

「しゃあ、俺が相手してやるよ

……鎮守府提督の大佐、舐めんじゃねえぞ!」

 

拳一つで深海棲艦に殴り掛かるなど正直真っ当な提督ではありえないが

まず当たれば痛い程度では済まないくらいの威力はある

 

「ナンダコイツ!ヲ級相手ニ素手デ掛カルダト!?」

「リ級!コイツ殺セ!」

 

わちゃわちゃと騒ぐ中で、俺のスマホの向こうから金剛の声が聞こえた

 

[榛名は確保!撤退しマース!]

 

よし、これで懸念事項のうち一つがなくなった!

 

「ヲ級でもル級でもかかってこいや!

一匹残らず駆逐してやんよ!」

 

俺が全力の叫びを上げた

その5分後、拳を振り上げたまま静止した俺の前に、立っているものはいなかった

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……
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