どうしよう、どう誤魔化そう
「ねぇ?司令官?」
「ん?、、ふぁぁあ、、すまん眠い」
半分閉じた目を神風に向ける
「ありがとう」
そう、つぶやく声は聞こえない
「ん、、もう朝かぁ
起きないと、、よっと!」
意図して大きめに声を出し、上体を起こす
こうすれば体は勝手に起きる
「きゃっ!、ちょっと、急に動かないでよ」
「あぁ、すまんすまん
ちょっとコーヒー飲ませ、時間ないな
行くぞ神風、なぜ俺の部屋にいたかは知らんがもう時間だ、俺は執務に行く、君は食堂の方で食事と補給をしておきなさい」
神風に指示を出しながら
俺は布団から抜け出し、士官制服を羽織る
一応だが起きた時から服装は、上着だけ脱いだ状態になっていたので、だれかが気を遣ってくれたのだろう
なぜ神風が居たのかは
本当にわからない
「あっちょっと待って」
「すまん今七時なんだ申し訳ない」
現在時刻7:12、
起きるには遅すぎる時間である
すまん、なぜ起こしてくれなかった
[俺が絶対起きれる理由ってお前の時報やぞ!お前が急にサボると思ってなかったわ!]
[えっと、、その、これには
[うんごめん理由あるなら事前に言って欲しかった!]
[ごめんなさい、]
以前は毎日欠かさなかった時報が今日に限ってやってくれないとは思って居なかった、、これでは舞風に嘘つき野郎だと思われてしまう
そもそも自分で起きてるわけでも無いんだけどね、
と言っておくべきだった
「失礼します!」
朝7:23、執務業、開始七分前だ
危うい、、だいぶ危うい
これ本当に大丈夫かな?
「入ってください、、どうでしたか?寝起きの神風さんは?」
「アンタが企てたのか!!」
ゴラァ!とは流石に言えないが、それでも抗議くらいする
させてもらう
俺にだってそれくらいの権利はあると思う
「お気に召さなかった様子だよ?どう思う神風?」
「ここに神風は居ねえ、、え?」
三鷹提督の背後、机と棚しか無いはずのそこから神風が出てきた
え、、?
「司令官、、ひどいわ、」
「待ってやめて泣かないで」
というかどうやって来た?
いつのまに隠れた?
「私は朝に司令官と別れた後、そのまま廊下に出て窓を使って二棟に来たのよ、事前の打ち合わせ通りに」
「打ち合わせ、?三鷹提督、貴官は少々悪戯が過ぎるのではないかな?」
「ハハハ!良かれと思って」
「良かれではない!面白くもなんともないだろう!俺が慌てる姿を見て愉悦していたな!」
「愉悦愉悦」
この提督は、、高校時代愉悦部か!
「麻婆でも食べているがいい!春雨に作ってもらうから」
「待ってください神巫提督、それは流石に無理です」
フハハハ!今更止めるものか!
これは報復だ!
俺は全力で早歩きして廊下を抜け、追いかけてくる三鷹少佐を大人気なく振り切る
年が上だからって動けないわけじゃないんだよ!むしろ技師なんか超動く
動かなくては成り立たない職業柄、体力はあるのだ
「春雨いるか?」
「なぁに?どうかした?司令官」
「いや、三鷹提督が朝食に麻婆春雨を御所望だ、作ってやってくれないか?」
笑いながら話しかける
すると
「えっ?、、ぁっはい!
じゃあ、ちょうど今空いてますし、すぐ作っちゃいますね!」
二分後、息急き切って入ってきた三鷹提督は、煮え滾る鍋を見て絶望した、、
「ちゃんと神巫少佐の分もありますからね!」
俺も泣きそうだ
「朝から踏んだり蹴ったりだ、、」
「よく考えましょうよ、美少女に朝起こしてもらい、上司にサプライズを組まれ、美少女に朝食を作ってもらう、いい日じゃないですか」
「要素だけ抜き出す箇条書きやめろ」
それだと真っ当に見えるが
実際は、
大正出身のおばあ艦に朝起こされ、自分より若い上司に嫌味たっぷりなセリフを叩かれた挙句に仕返しが跳ね返ってきたんだ
[ふっ!大人しく軽巡って言わなかった報いだよ!]
[そんな所から!?]
[空母の方が釣り合いが取れると思うのだけど?]
[瑞鶴は黙ってなさいよ!七面鳥に用はないの!][言ったなこの!]
頭の中で言い合いを始めるのやめてほしいっす
[ぴぎぃ、、ぴっ?ぴりぃ]
おまえ、、バカなの?止めろよぉ
みたいなニュアンスが伝わってくるんだが?お前こそバカなの?死ぬの?この壮絶な言い合いの中に突っ込めと?
[ぎぎぃ、ぴぎぃ]
それは、すまん
じゃねぇんだよぉ!この罪は重い!
「司令官!?ここに居たの!?」
「神風か?」
「そうよ!貴方の神風よ!」
それだとキャバ嬢みたいに聞こえるんだが
いいのか?
まぁ本人がいいなら良いんだが
「三鷹提督、大人しく死にましょう」
そうこうしているうちに
麻婆春雨が完成してしまったようだ、
赤い湯気を上げながら運ばれるそれは、、絶望の具現化、地獄そのものである、
「あら?朝ご飯かしら?
悪いことしちゃったわね」
神風、それは悪くない、悪くないんだ、、助けてくれ
助けて、まだ死にたくない
とアイコンタクトを送っていると、笑顔になった神風が
「じゃあ、ご飯はよそっといてあげる!大盛りにしとくわね!」
と去っていった、、
「はぁ、「不幸だ」わ」
ん!?
後ろを振り返ったら、後ろに
たなびく赤い湯気に直当たりしている山城
「ごめん!」
パッと位置を変えて席を取ろうとするが、お座敷モードではなく、普通の座席モードである以上、席は限られており
「不幸、、なんて言っちゃいけないわ!」
明らかに無理して笑う扶桑さんの隣になってしまった
俺の隣はそりゃ不幸だな、
ごめんよ扶桑姉妹
「ぁぁああ!!舌ガァァア!」
この後、
一時間ずっと麻婆春雨相手に苦戦していた
唐突ですが、部屋にゴキブリが出ました
超怖かったけど普通に打撃で葬りました
600話記念番外編は
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過去編軍学校
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過去編深海勢
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裏山とかの話を
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テンプレ転生者(ヘイト)
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ストーリーを進めよう
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戦争が終わった後の話を!
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しぐ……しぐ……