戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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シャープムーン

「皆さん、グラスは持ちましたか?」

《はーい!》

 

「それでは!神巫提督の卒業を祝して、かんぱーい!」

《かんぱーい!》

[かんぱーい!]

 

みんなでグラスを傾ける

そう、舞鶴の在籍最後の日なのだ

明日は一旦大本営に移動してから呉に向かう

 

舞鶴は

 

なんというか、総じてみんなエネルギッシュで、上昇志向があるようだ、運が低い子も多いのに

 

「提督さん、元気かしら?」

「山城さん?元気、、と言えば元気ですよ」

 

ハハハ はぁ

 

「ため息は幸せが逃げてしまうと言います、私はもともと幸せにあまり恵まれていないようなので、少々肖りたい所ですが」

 

俺の幸運って結構低いと思うぜ?

まるゆを食わせてくれ

まるゆがいれば何とかなりそうだ、、しかしまるゆは他の艦の特殊攻撃(カットイン)発動率を上げるのに使うし、あぁ羅針盤対策を名目に

 

ダメだやめよう

俺はまるゆを食うなんて出来ない

だってまるゆは重要な資源だから

便利だし、、カットインとかに

 

「ほら提督さん、笑顔を忘れないで?

扶桑からのお願いよ」

 

扶桑さんの笑顔は俺には眩しすぎますよ」

おっと口に出ていたようだ

瑞鶴睨むな、瑞鶴さんも睨まないで

ちょっと怖いからやめよう

 

「さて、会食といこうか」

 

三鷹提督の声で再びテンションを上げた艦娘達は

三鷹提督の名指揮の下

隊列を崩す事なく、皿が尽きるまでガッツリ食べたのだった

 

俺?駆逐艦がやたらあーんしてくるんだよ察せよ

おかげで殆ど食べられなかったよ

 

まぁ可愛いみんなの見納めだと思えばそれはそれで良いけど……腹減ったなぁ

 

「はぁ、今日でこの鎮守府とも別れか…短かったなぁ

食堂きたのって左手で数えられる回数だし」

 

空きっ腹を押さえながらも

鎮守府を見て回る

 

流石に機密エリアは見ないのだが、艤装解除されて常人並の力しか出ないというレ級を隔離エリアから連れ出し、俺のI.Dカードを渡す

技師のやつだし、もう失効してるだろう

要は単なる名刺だ

 

「レ級、よく覚えとけ?

それが俺の名前だ、」

 

「ワカッタ 貰ッていい?」

「あぁ、どうせもう失効済みだろうし、大本営ってこう言う時だけ仕事が早いからな」

 

笑いながら頭を撫でる

「お前がどうなるかは俺にはわからない、だけどお前を捕まえた奴として責任は取らなきゃならない、だからお前がもし俺の元を訪れたら

力を貸してやる、俺にできる事ならな」

 

「頭ヲ…いや、何でもない」

やっぱりこのレ級カタコト治ってるよな?

「ナンカ嫌な視線を感じた」

 

俺の元から離れてしまったレ級

まぁいいか

どうせ今日でお別れだ

「さよなら、レ級」

 

「ええ、さようなら、司令官」

 

後ろを向いた俺は、その声に振り向くがそこにはいつも通りの笑顔を浮かべたレ級しか居なかった

 

「結局ここに戻ってくるのか」

 

工廠には、、妖精がたむろしていた

(提督さんもなかなか物好きなのです)

(私たちと同じ)

(ずっとついていきます)

 

一人重いよ、、

(改善にはすこんぶが必要です)

(すこんぶこそ正義)

(すこんぶがあれば人類はあと10年は戦えます)

 

おい、一人間久部がいたぞ

(あれはいいものです)

(すこんぶをわたしたちにとどけてください)

間久部が増殖してる……

 

「キラキラしためでこちらをみている!」

「なかまにしますか?イエス/はい」

 

同じじゃねえかよ

 

「おりゃ」

(((きゃー!)))

酢昆布妖精をひっくり返して、妖精達を間引かねばならない…が、妖精をもてあましそうだと?

そんなことになる前に

とりあえず酢昆布どもは全滅な

 

「絶版にしてやる」

こう言えと言われた気がした

 

(このおんなのデータをまっしょうする?)

(しゅうえんのいちげきなの?)

(ぽーず?ぽーずですか?)

 

てめえらは黙れ

 

「さて、艤装開発、修理は俺がいないせいで君らに任せんことになる、頼んだよ」

 

(((はーい!)))

 

みんな能力はあるんだよなぁ

 

空きっ腹がいよいよひどくなってきたので、乾麺かなにかないと食堂に移動すると

そこには間宮さんがいた

 

「いらっしゃい、提督」

 

「あぁ、間宮さん、、しかしもう夜中だぞ?閉店してなくて良いのか?」

俺の問いに、クスッと笑った間宮は

ごく普通にこう言った

「良いんですよ、もしまたすっぽかされたら流石に怒るかもしれませんが」

 

ゾッとする、特に間宮さんが持ってる包丁並の眼力がズバズバ飛んできますね

 

「もし今日、来てくれなかったら

次の鎮守府の間宮さんに連絡してましたから、」

 

「こっわ、、間宮さんネットワークこっわ!」

 

どこまで繋がってんだよ、、情報進化しすぎだよ

 

一方下がったところで、ついに腹のなかがえぐられた、というか実態があるないに関わらず、日本全国的に情報の巡る速度は高いからな

いや、俺は遅いのかもしれないが、

 

 

まぁ、、もういいか

とりあえず、夜食を食べたらよい

「どうぞ?間宮賄い、アイスとゲイルスラスター」

「なんて名前なんだ」

取り上げず久しぶりに間宮と話す、

 

頭の使うことない戦争ってのは楽だし最悪だ

 

間宮さん動くの早くね?

金剛型のダッシュ並だよ?

 

しばらく待って見れば

 

「やった!できましたよぉ」

 

四分でパスタができていた

パスタ美味しい、、?なにそれ

 

「これはですね、、最後に

私個人からのケーキです」

 

まさかのケーキか…

人物として経験的に枯れている筈の俺からでもわかる

 

こんな行動は珍しい、普段間宮さんは自分から動き回るのではなく拠点に引き込むタイプなのでは?

 

まぁいまなら行けそうか?

 

「間宮さん好きなタイプは?」

「意思が固くて、優しい人です」

 

テンプレートやな、、まぁそんなものかぁ

 

個人的には間宮さんは艦隊のアイドルなんだけど、、鎮守府のみんなからの評価も高いし

 

実際間宮さんのビジュアルはある層の人に刺さるだろう

まぁそんなことは置いといて

私は目の前の夜食に集中するのだった




なんか寝ながら書いてたみたいで文脈があるアレだったので修正しております

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……

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