精神世界からの生還なるか?!
意識が白く焼きつく、暗く白く
黒く明るく、
悲鳴、怒号、絶叫
爆発と激痛、哄笑と歓声
過ぎ去る時が残影を写す
そう、[私]は川内型一番艦[川内]
ちがう!俺は俺だ!俺の名は蒼羅!
あなたは川内、私と同じ
俺は神巫蒼羅であって
軽巡洋艦の川内
だから違うっての!
違わない、だってあなたは私なんだもの
そもそもお前は誰だ!俺が俺として存在しているのならおまえの存在は有り得ない!
「あーあ、バレちゃったか、、
ドーモ、カンナギ=サン、川内、デス」
俺の体から、溶けるように現れた少女
川内、
「なんだ、、今のは」
「なんでもない、ん
あなたを私にしようとしただけ」
「訳分からん、詳細に説明プリーズ」
「あー!英語禁止!軍規に引っかかるよ!」
「今はどこもそんなこと言わんよ、って何が起きてるんだ?この真っ白いのは君のせいなのか?」
「そうだよ、ここは軽巡洋艦川内の魂界、全ての川内の核
ここから川内の船霊を受け取って[川内]は誕生するの」
「川内の核?」
「そう、艤装に触ったあなたが肉体ごとこっちに来たのは驚いたけどね、あなたが手入れしてくれたあの艤装、すっごく気持ちよかった!」
「え?あっあぁ、そう言ってもらえるのは艤装技師として嬉しいが」
若干困惑しながらの返答、すると
「ねえ!神巫くん!本体の方の手入れも頼めないかな!あなたが整備してくれるなら、もっと夜戦出来そうなんだよ!」
いや俺はその
「夜戦!やーせーんー!」
あのちょっと離して
「やせん!」
まず夜戦から離れようか、ね?
「夜戦、しよ?」
あの、腕にくっついて上目遣いは
「しよ?」
反則だと思います
「そもそも艤装はダウンサイジングされているから可能なのであって本来は月単位で修理専門の部隊を使う必要があるんだが、、」
「大丈夫!ここは魂界だよ?時間なんて関係ない、資材も十分、さぁ、思う存分にやっちゃって!」
「はぁ、、わかったよやるよ」
資材も時間も糸目をつけずに全力でやれと
、、俺を舐めているのか?
やったろうじゃないか
外見を変えずに中身だけフルメンテしてやろう
あぁ、やる気がモリモリ湧いてきた!
俺はそこらじゅうの痛んでいる部品や備品、などの点検を開始した
煙突全てを挿げ替え、ボイラーをバラして作り直し
編み縄を張り直し、軍旗を繕い
とにかくありったけの出来ることをやった
最初は細かいところばっかりーと不服そうだった川内さんも徐々に綺麗になる川内に興奮の色を隠さずに甲板や船室を走り回っている
「凄い!すごいすごい!こんなに綺麗にしてくれるなんて、!」
細かい一つ一つのパーツやギアの歯一つなどの見逃さざるを得ない様な所まで詳細に点検し、もはや全取っ替えのレベルで交換や修理を繰り返し、新造艦同然の状態で輝いている、燃料タンクなど、本来洗えない場所も磨き、電線も銅銀7:3線から純銀製へ換装、もちろん接点や建てつけの悪いドアなども全点検、
船室のタンスの裏まで掃除し、どこの窓の桟をこすっても埃などつかない程だ
我ながら変態的な修理だ、、いやむしろ改造だ、
喫水線までペンキ塗り直しているし、何をやっていたんだ俺は
「うーわー!夜戦だよ!これで夜戦ができる!」
バカなのかコイツは?
あっ夜戦バカ(公式)だったわ
「ねぇ、神巫君」
「なんだ?点検箇所ならもうスクリューの同心確保も終わったぞ?」
これで動きも滑らかになるはずだ、静音性も僅かながらに上がると思う
静粛とは即ち夜戦に必要な能力、
火力、視界、静粛、この要素が揃えば夜戦は勝てる
敵を先に見つけ、敵に見つかることなく
高い火力で攻撃する、
敵艦がこちらを発見するときは沈む時、
それが理想だ
川内がそれを知らないはずがない、アイツのために夜戦のセッティングなんぞするつもりはなかったが
まぁ、このくらいならやってもいいだろう
「うぅん、そうじゃないの、えっと、
私のワガママに付き合ってくれてありがとう!」
、、、、正面!魚雷直撃、機関部に甚大な損傷!
ではない、俺は一体何を、、
「こんな事しか出来ないけど、
お礼、させてね」
ギュッと手を握られる、
あぁ、柔らかくてあったかくてすべすべ
ずっと握っていたい、、
「う、、えぅ、、」
目がさめる、立ち上がり、、
「工廠、、?」
目の前には心なしかキラキラしている川内の艤装
もう一度触ってみるが、特に何も起きない
あの光っていたのが原因なのだろうか?
「まぁ、仕方ないか」
スパッと諦めて他の艦娘の艤装のメンテナンスに向かうのだった
「数多くないですか、」
俺一人の仕事量ではないレベルの量、
駆逐、軽巡を中心に約30隻分の艤装を一月でメンテ
無理だ、どうにもならない、、
俺に死ねってのかよ
まぁ、どうだっていいが
仕事なんならやり遂げる
それがどんな無茶だとしても、
それが出来なきゃ死ぬだけなんだから
命を擦り減らしても、他者を見殺しにしても、どんな重体であろうとやらねばならないのだからやる
さぁ、メンテだメンテ、今日も一日始めますか!
俺は写真入りのペンダントを撫でて、
再び仕事に取り掛かった
無理難題も、慣れてしまっているので、どうだっていいです、彼はそういう人間です
600話記念番外編は
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戦争が終わった後の話を!
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しぐ……しぐ……