戦いたくなんてなかったんや   作:魚介(改)貧弱卿

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メンテなんす

さて、今日は真面目にメンテしよう

今日は真面目にだ、、いいね?

明石、夕張、磯風

 

 

「メンテ技術を教えて下さい!」

「メンテ技能習得させて下さい!」

「メンチカツ揚げさせて下さい!」

 

お前は厨房へ行け

ここにはバーナーと油はあるがメンチカツはないぞ?

 

それに油も艦娘燃料と灯油と機械油(機械潤滑油)(切削油)(洗浄油)(防錆剤)しかないぞ?

 

洗浄油と切削油は水性だからなんとかなるかもしれないが防錆剤と潤滑油は生死に関わるからやめような

 

「気合!入れて!いきます!」

それは別のメシマズ艦だからよせ

 

戦艦娘の艤装は大きいからメンテが大変なんだよなぁ

一級の面々なら三十秒で終わらせるだろうけど

 

四十秒で支度した艦娘の艤装は三十秒で直って二十秒で再出撃

 

撤退から一分半で再攻撃……

撤退とはなんぞや(哲学)

 

「さて、冗談はさておき

鯉住君、君とメンテの交換会をした後にだ」

 

「はい」

「艦娘がたかってきた」

「はい」、

「連帯責任だ、手伝え」

「いえ」

 

「なぜ!手伝ってくれ!」

「自分の仕事があるのでごめんなさい無理です」

 

すごく合理的に、合理的な返答をしてきた鯉住君に頼み込む

 

もうこの際自分のメンテを終わらせるのは度外視でも、この二人に同時に教えるのは俺の集中力上どちらかを無視してしまう可能性が低くない

 

だから一人に絞るつもりなのだが

「頼むっ!」「だから無理ですって」

苦笑とともに流されてしまった

 

「僕は僕で仕事もありますから、、

じゃあ向こうで春風さんの艤装メンテしてますから」

 

「あぁ、、あぁ」

 

行ってしまった……

 

仕事どうしよう、、よし

 

「みて学べ、見学だ」

こうすればいいんじゃないかな?

俺が指導できないなら指導しなくていい方法を作る

 

「「はい!」」

「メンチカツ…」

(すこんぶ…)

(あなたはすこしだまるです)

(はなしにはわりこまない)

 

あとで酢昆布を上げよう

 

だからこの状況をなんとかしてくれ

(むり)

(あきらめよう)

(できましぇん)

 

まぁ、最初は自力で説明できるかもしれないが、途中から説明がおろそかになるかもしれないと言ったあとで

メンテを始める

 

初風の艤装を前にして、

全力で分解する、この間約五秒

分解後、パーツ測定と交換を行い

再組み立て

 

ゆっくり十五秒くらい掛けたな

 

「以上です」

 

「「……」」

沈黙されてしまった……

 

「手際が悪かったかな?ごめんね?」

「「そんなわけありません(るか)!」

 

否定されたか…じゃあ何が悪かったんだ?

(センスいがいのなにでもない)

(いまのはにんげんばなれしすぎです)

 

うん、、そうかな

 

ってか一人喋ってないと思ったら

いつのまにか拘束されてたのね

 

ジタバタしてるんだけど音はない

そういうスキルでもあるのか?

 

あと磯風がいなくなってる

 

多分厨房の方に行ったんだと思う

 

鳳翔さんや雷あたりに止められて絶望を撒き散らさないことを祈るばかりだ

「じゃあ明石、やってみよう」

「えっ?!」

 

「大丈夫、俺も三年前までは普通に一般人やってたんだ」

「「えええーっ!!」」

驚き過ぎじゃないかな?

まさしくびっくり!と表現するような表情の夕張と明石

 

「三年で十秒以内に軽巡洋艦クラスなら分解再構成できるようになるからさ、頑張って」

笑いながらそこらの艤装をメンテしていく

おいおい、これ利根の艤装か?

なんで旧駆逐のところに置いてあるんだ

 

 

ん?これは……少々傷んでいるが問題ないな

 

まだいけるって感じしているが

休みなさい

 

大丈夫、俺を信じなさい

 

え?イクサ?何の話?

 

「よし、休眠状態に入ったね、、良い子だ、すぐに直すからすこし待ってくれ」

 

改、改二を発現している艤装は稀に意志を持つケースがある、利根もそうだったらしい

 

「よしよし、痛かったかな」

 

分解、測定、パーツ交換、再構成

 

ゆっくりと行い、できるだけ丁寧に対応する

最後は軽く撫でて装甲表面に傾斜がないかを確認してフィニッシュだ、、

 

そういえば重巡や空母は大破者が出ていたらしいな、、ちょっとそっちの方見てくるか、、

 

「私たちって、、」

「艤装の方が丁寧に扱われてる…」

 

明石と夕張が何か言っているようだが

聞こえないことにした

 

 

翌朝

 

「おはよう……」

「おはようございます」

 

もうひどいなこれ、修理をパーツ交換で済ませられないレベルに傷ついていたため、

艤装の芯の部分の再生から始めなくてはならず

改二発現艦だったために迂闊に補修材を入れるわけにもいかず、資材類と普通の材料を併用して少しずつ馴染ませながらの作業となったので、全員分終わらせるために夜を徹した作業になってしまった

 

パーツがどうこうで済むのは

外装や内部機関で止まっている時だけだ

内部を通り越して奥に、コア側に到達していると修理は格段に難しくなる、どころか全廃棄すらあり得る

 

全廃棄とかあり得ん

せっかく発現した改二をゴミ箱行きにするなんて、艤装がかわいそうだ、まさに艤装が泣いている状態だ

 

修理は終わったが、今後も経過観察が必要だな

 

定期的に見にこよう

鹿島?知ったことか

 

 

その後、

 

「結局触ってもらえなかった……」

 

 

人知れず艤装(コア人格)が泣いていたという

600話記念番外編は

  • 過去編軍学校
  • 過去編深海勢
  • 裏山とかの話を
  • テンプレ転生者(ヘイト)
  • ストーリーを進めよう
  • 戦争が終わった後の話を!
  • しぐ……しぐ……

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