伯爵令嬢は、契約結婚した俺にいつ恋をする?   作:カタイチ

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 昨日と変わらない朝だった。目が覚めたら隣にはエディットがいて、俺たちは()()()()のキスを交わした。

 

 新鮮な卵を、エディットはスクランブルで、俺は目玉焼きにしてもらうのもいつもの通り。デザートにはレモンのマーマレードをヨーグルトに落とし、お茶のおかわりもゆっくり飲んだ。

 

「──行ってくる」

 

 馬に乗るまで見送った彼女の笑顔も、普段とまったく同じに見えたんだ。

 

 俺は午前中を秘書の執務室で過ごした。グレイと俺が(あお)の塔から持ち帰ったレールケ伯爵の蔵書は、別邸から手伝いにきている家士たちが、内容の確認を始めていた。ぜんぜん興味もないのに、魔法とはいったいなんぞや、とか、魔法学院の歴史やら、代々の教授の事績を読まされるのは苦痛だろう。仕事とはいえ、まことに気の毒である。

 

 そんなみんなをたばねるオーリーンは、今日も眉間のしわが深い。現在日記の調査は犯行から一年を過ぎ、ヨハン卿はセドリック卿の亡霊に、日夜さいなまれているそうだ。

 

「あの……今すぐ全部読まなくてもいいと思うんです」

 

 オーリーンに言ってみた。本来ならエディットと俺が読んでしかるべき代物だ。けれど、彼は首を振る。

 

「キトリーの父からも、必ず私が目を通すようにと言いつかっておりますので」

「そうですか……」

 

 その後、俺もみんなと混じり、レールケ伯爵の本を一冊、流し読みし終えたころである。

 

 カラララン──いつになく激しく、大扉のベルが鳴った。来客だとしても執事のワトキンスが応対に出る。普段なら俺が気にする必要はない。でも、

 

 カローロがそっと、俺の腕を押さえた。

 

「なにかあるの?」

 

 とっさに口から出てしまった。みんながいっせいに俺を見る。だが、俺の守護精霊(ぞるがんど)は、めったなことではほかの人に姿を見せない。俺はすぐさま立ち上がった。

 

 玄関ホールには、すでにワトキンスと、侍女のバルバラの姿もあった。そして、ドワーフおじさんに付き添われて入ってきたのは──エディットだ。まだ出かけてから何時間も経っていないのに。

 

「おかえりなさい」

 

 俺がなにより恐れることは起こっていない。急いで駆け寄り手を握る。帰りが遅いことならいくらでもあった。でも、こんなふうに()()()してくるのは初めてだ。──握った右手は熱くない。俺は下から彼女の顔をのぞき込んだ。

 

 瞳がうるみを帯びているようだ。エディットは力なく微笑んだ。

 

「……ただいま」

「どうかしたんですか?」

「今日はもう帰るよう、王后陛下がおっしゃったんだ」

「どうして?」

「…………」

 

 エディットは、心配そうな執事と侍女、なにも知らないらしい従者を振り返った。

 

「……しばらく部屋にいる。カイルと二人だけにしてくれ」

 

 本当は、なにがあったかとても気になっているだろう。だが、三人はそろって頭を下げる。俺は、自分まで追い返されずにすんで、ほっとしていた。

 

 彼女が部屋着に着替えるまでのあいだ、俺は居室の長椅子で待っていた。しばらくして戻ってきたエディットは、俺の隣にどさりと腰を下ろす。

 

 顔色が少し、青いだろうか。きめの細かな肌がいつにも増して白く、血の気が引いているように思えて心配になる。

 

 エディットはこちらを見ず、ぶっきらぼうにつぶやいた。

 

「……()ができた」

 

 なんだって?

 

「子ども?! 僕の?!」

 

 俺が叫んだとたん、彼女の瞳が細くなる。

 

 あっ。

 

「…………」

 

 ひょっとして今の、ものすごく失礼だった?!

 

 むろん、()()()()意味ではないのである。一応確認というか、念のためというか、なにかほかのことを勘違いしてるんじゃないよね? くらいな意味だったんだけど……

 

「…………………」

 

 俺が悪かった。とりあえず上目になっておく。「ごめんなさい……」

 

「わかればいい」

 

 ありがたい説法を終えた大神官のように、重々しくうなずかれた。本当に申し訳ありませんでした……

 

 気まずい空気は少しのあいだだけだった。ふふ、と、エディットが笑う。俺も同じように笑った。彼女はバルコニーの向こうへ、穏やかに視線を移す。

 

 前庭に立つ(にれ)の大樹で、まだ淡い若葉がさやさやと揺れた。白い小鳥が二羽、陽光の中をからみ合って飛んでゆく。春告鳥(はるつげどり)だ。高く呼び交わす美しいさえずりが、俺たちのもとまで響いてくる。

 

「……王后陛下が、気づいてくださったんだ」

 

 今朝、親衛隊の整列のとき、エディットはめまいを覚え、ほんの少しよろけた。たったそれだけで、王后アントニエッタさまは医師を呼んでくださったという。先日のパーティーのときから、しばらく会わないうちにエディットが痩せたと感じていたそうだ。

 

 診察したのはもったいなくも、王后陛下専任の侍医である。その先生が、()()()()だ、と太鼓判を押した。

 

「だから、間違いない」

 

 それでアントニエッタさまが、帰って休むようにとおっしゃった。うちでは俺もふくめて誰も彼女の変化に気づかず、申し訳なく思う。久しぶりにお会いしたからおわかりになったんだろう、と、エディットは笑みを見せる。

 

 俺の、子ども……

 

 その言葉は、俺の体の中に小さな明かりを(とも)した。エディットと俺の、子どもが生まれる。──おぼろにめばえた幸せな気持ちが、徐々に大きくこみ上げてくる。すぐに耐えきれないほど胸が苦しくなってしまう。

 

「カイル」

「はい」

「……わたしは、欲しくなかった」

「え」

 

 エディットはいくらか顔を赤らめた。「もちろん、できるのが当たり前だと知ってはいたんだが」

 

「ええ、僕も一応……知っていました」

 

 苦笑いが返ってきた。

 

「カイルも()()、か」

「はい」

 

 俺たちはなんとなく下を向く。俺は結婚する前、実家の両親に……まあ、いろいろ聞かされはしたけれど、真面目に聞いていなかった。だって、役に立つ機会があるとは思えなかったんだもん。

 

 そしてエディットには、そもそも、教えてくれる立場の親族がいない。

 

 俺はふうっと息を吐き出した。エディットは、形だけの夫が欲しかった。俺は彼女が実家にくれるお金が欲しかった。俺たちは本当に、ままごとみたいな結婚生活を送っていたんだ。

 

 彼女の手を取って、甲に口づけする。

 

「僕はうれしいです」

 

 心からの気持ちだ。

 

「今日まで考えたこともありませんでした。でも、うれしいです。すごくうれしいです」

 

 エディットの眉が、意外そうに少し上がる。

 

「そうか?」

「はい!」

 

 俺は力強くうなずいたつもりだった。それでも彼女の瞳に差した陰りは晴れない。

 

「……生まれてこないかもしれない」

 

 沈んだ口ぶりに、どきりとする。エディットの弟は死産だった。それできっと不安なんだ。

 

「大丈夫です。必ず生まれてきます」

「生まれても育たないかもしれない」

「ちゃんと育ちますよ!」

 

 エディットの右手が、俺の左手をぎゅっと握りしめる。

 

「……わたしたちのほうが、先に死んでしまうかもしれない」

 

 俺は瞬いた。

 

「もちろんですよ。子どもが親より長生きできなかったら大変です」

「今から先のことがわかるものか」

「わかりますよ! 第一、僕のほうが年下なんですから、エディットより長生きします」

 

 思いきり口がとがった。「たいして違わない」

 

「三つも違うじゃありませんか」

「三つ()()だ!」

 

 機嫌の悪い猫みたいに、ふーふーと息を荒くする。──もしかして俺より年上なの、結構気にしてる?

 

 おなかに赤ちゃんがいるんだから、怒らせちゃったら体によくないよね。

 

「大丈夫ですよ。僕たちの子どもは必ず生まれてきて、元気に育って、大きくなります」

「……大きくなるのを見られるとは限らない」

 

 消え入りそうな声。口に出せば本当のことになってしまうと恐れるような、かすかなささやき。

 

「子どもが大きくなる前に、わたしたちが死んでしまったら、どうする」

「エディット」

 

 どうしてそんな悪いことばかり。俺たちが二人いっぺんに死んだりなんかしない──むきになって言いかけて、思いとどまった。ひやりと背筋が寒くなる。

 

 ()()()()()()()()()()

 

 セドリック卿は、思いもかけない理由で殺された。ヨハン卿と(いさか)ったわけでさえなく、ただ──彼の望みを叶えてやると答えただけ。

 

 夫が死んでしまったら、妻も死んでしまった。生まれてくるはずだった小さな命を連れて。

 

 病気でもなく、事故でもなく、納得できる理由なんかなにひとつなくても、人が死んでしまうことは、ある。

 

「お父さまは、すぐに帰ると約束した。王都へ行って、わたしの代わりにおじいさまとおばあさまにご挨拶をしてくると。それがすんだら急いで戻ると──」

 

 ──空を飛ぶように早く帰ってくるよ。だから私が戻るまで、お母さまのそばにいておくれ。

 

「もうすぐ弟か妹が生まれると、お母さまは言った。わたしはお姉さまになると言われたんだ。赤ん坊を抱かせてくれる約束だった」

 

 彼女の手のひらに手を重ねたら、ぽつん──冷たいものが落ちてきた。

 

「……二人とも、わたしに嘘をついた」

 

 セドリック卿も、エルヴィン夫人も、嘘のつもりは少しもなかった。口にしたときは、本当のことになるはずだった約束。

 

「子どもなんかいらない」

 

 エディットは懸命に、何度も何度も首を振る。

 

「生まれてくるかもしれない。大きくなるまで育つかもしれない。だが、わたしたちが死んだら、子どもはどうなる?!」

 

 恐ろしい嵐の夜に目覚めても、がらんどうの部屋で、ひとりぼっち。

 

「そうですね……」

 

 ああ、この人には、相次いで家族を失った悲しみよりも先に、恐れが刷り込まれてしまったんだ。

 

「残された子どもは、とてもさびしいでしょうね……」

「そう思うだろう?」

 

 だから子どもなんかいらない──もう一度言われてしまう前に、俺は口を開く。

 

「僕といっしょに考えましょう。どうしたらいいか」

「どうしたら……?」

 

 涙をいっぱいにたたえた瞳が、本物の紫水晶(アメシスト)よりもずっときれいだ。彼女がぱちりと瞬くと、頬をひとすじすべり落ちる。俺はしずくの通った跡に接吻した。

 

 泣かないで。俺の可愛い人。

 

「エディットの言う通り、子どもが小さいうちに僕たちが死んでしまうとします」

「……うん」

 

 俺はエディットの右手を握る、両方の手に力を込める。

 

「そうなったら、僕とエディットの代わりに子どもを育ててくれる人が必要だと思いませんか?」

「……あ、ああ。そうだな」

「教育係の()()()になってくれそうな人に、僕、心当たりがあるんです」

 

 銀縁眼鏡をかけた、まだ若いくせに、年寄りみたいな話しかたをする青年はどうだろう。彼はああ見えて意外にまめな、世話好きだ。

 

「…………」

 

 エディットが、上目づかいに俺を見た。「……あまり厳しくされるのは困る」

 

「そうですよね。両親を亡くしたかわいそうな子なんだから、ちょっとは優しくしてもらわないと。──じゃあ、侍女もいなきゃ。怒ると怖いけど、普段はとっても優しいですよ。強いし」

 

 小さいころから故郷を離れ、エディットのそばにいてくれた年の近い侍女。彼女なら、きっといい母親代わりになってくれる。

 

「……まあ、いいだろう」

 

 しぶしぶ、という様子ではあるが、どうにかうなずく。

 

「出かけるときにお供をしてくれる従者も必要ですね。魔法士なんてどうですか? 僕の子どもだから、魔法を習いたがるかもしれません」

「わたしの子でもあるんだぞ」

 

 今度は不服そうな口になった。「剣術のほうが好きかもしれない」

 

「なら、腕の立つ剣士にもいてもらいましょう。朝稽古に付き合ってもらえるように」

「当然だ」

 

 エディットは胸を張って答え──くす、と、泣き笑いになる。俺も笑った。彼女のうなじに手を回し、引き寄せる。

 

「……僕たちがいなくなっても、みんながいてくれます」

 

 屋敷を取りしきってくれる執事も、おいしい料理をこしらえてくれる料理長(コック)も、どんな用事でもこなしてくれる下男もいる。

 

 いつだって彼女は、本当のひとりぼっちじゃなかった。

 

「だから、僕たちの子どもは大丈夫です」

「……うん」

「必ず大人になって、幸せになります」

 

 もう一度、小さくうなずく。「うん」

 

 額と額がコツンと触れた。唇が出会う。──顔を離したとき、お互いに笑みがこぼれた。俺は、暗闇の中に取り残された小さな女の子へ手を差し伸べるように、そっと言う。

 

「これからも、僕がずっとエディットのそばにいます」

「ずっと?」

「はい、ずっと」

「どうして、カイルは……」

 

 硬い剣だこのある美しい右手が、俺の頬に触れる。「いつもわたしに、そんなふうに言ってくれるんだ……?」

 

 答えは自然と口からこぼれた。

 

「エディットが、好きだから……」

 

 俺が心で思う気持ちに名前をつけよう。名前とは実存の(あかし)、俺の胸の内側に、確かに()るという証拠だ。出会ってから少しずつ少しずつふくらんで、今、あふれるほど大きくなったこの想いを、言葉にして彼女に伝えたい。

 

「エディット、僕はあなたが好きです。だから、これから先も、ずっといっしょにいていいですか?」

 

 そうしたら、ひどく驚いた顔をされた。まるで、今まで一度も耳にしたことのない言葉を、生まれて初めて聞かされた、と言うみたいに。

 

「…………」

 

 サルビアの花のような、俺の一番好きな色の瞳を大きく(みは)られて、俺は少々むっとする。──なにその反応。まさか、俺の気持ちをぜんぜん知らなかったわけじゃないでしょ?

 

「あ、ああ。いや、もちろん」

「………………」

「そうだな、うん、確かに……」

 

 薔薇色に染まる頬と、うろたえる瞳をもっと見つめていたいのに、俺はいきなり彼女の胸に抱きしめられた。

 

「……カイル」

 

 俺の髪に彼女の頬が押し当てられた。とても、小さなささやきが返ってくる。

 

「わたしも、あなたを愛している……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◆◇◆

 

 カチャリ、と、ノブを回す。少しだけ扉を開けて、首を伸ばした。廊下の向こうをうかがってみると、ごそごそする人の気配。

 

「なにをしてるんですか?」

 

 行って声をかけたら、階段の途中にうずくまっていた三人組が、キャッと叫んで飛び上がった。従者のグレイと、侍女のバルバラと、下男のマイルズだ。どうやら俺たちの偵察にきたらしい。

 

「旦那さま、エディットさまは?!」

 

 必死な瞳のバルバラが、俺を見上げる。

 

「大丈夫です。今は少し休んでいます。──えーと、それで」

 

 みんな心配してくれている。恥ずかしいけど、早く伝えよう、と思う。「……僕たちに、子どもができました」

 

「「「ええっ!!」」」

 

 バルバラが、そばかすの散った頬を真っ赤に上気させて叫んだ。

 

「旦那さま、ほ、本当ですか?!」

「はい、王后さまのお医者さまが()てくださったので、間違いないそうです」

「やった!」

 

 バルバラは両手を打ち合わせる。

 

「今夜はお祝いよ! ネロにごちそうを作ってもらわなきゃ!」

 

 マイルズは転がるように階段を駆け降りた。

 

「おいらはオーリーンさまにお知らせを!」

 

 グレイがおろおろと俺を見る。

 

「わっ、私は、なにをしたらいいでしょうか?!」

「じゃあ、グレイさんは蒼の塔へ行って、こういう事情ですから今日はお休みしますとオドネルさんに伝えてください」

「はっ、承りました!」

 

 背高従者の長い脚が、三段飛ばしに階段を飛び降りる。

 

 ──秘書の執務室まで、もつれる足でどうにかたどり着いたマイルズは、ノックもせずに扉を開け放った。

 

「オーリーンさま!!」

 

 あるじの乳兄弟で家令の跡取り息子は、ヨハン卿の日記を手にしていた。肩で息をする下男を見て、眉を片方つり上げる。

 

「なんだ。騒々しい」

「そんな、のんきなことやってる場合じゃありませんぜ! 一大事なんですよ! 旦那さまとエディットさまに──あ、赤ちゃんが!!」

「できたのか?!」

 

 家士の一人が身を乗り出す。マイルズは力いっぱいうなずいた。

 

「へいっ!」

 

 全員が紙や本を放り出し、わあっと沸いた。そこへ廊下から、ネロの大きな声が響いてくる。

 

「みなさん! 厨房まで集まってください! 街に買い出しをお願いします!」

 

 よしきた、おお今夜は宴会だ、こんなめでたいことがあるか、と口々に言い合って、家士たちはどやどやと執務室を出てゆく。それを見送り、マイルズは飛び上がった。

 

「こうしちゃいられねえ! おいら、ひとっ走り、別邸のサウロさまにも知らせてきますんで!」

 

 誰に言うともなく言い置いて、駆け出していってしまう。

 

「…………」

 

 一人残された秘書は、大きなため息をついた。執務室の扉は開け放しのまんま、向こうはすこぶるにぎやかである。彼は銀縁眼鏡を押し上げ、分厚い日記へ目を戻す。

 

 けれど五分も経たず、パタンと閉じた。

 

「……国許へも知らせなければな」

 

 机に両手をついて立ち上がる。「──誰か!」

 

 ちっとやそっとの大声では、誰も()()()に気づかない。オーリーンはいたしかたなく机を回り、廊下へ出てゆく。

 

 なめした革の、(あかがね)色の表紙。中央には月桂樹をあしらったレールケ家の家紋。窓から差す日の光を受けて、箔押しの紋章と金の留め金がきらりと輝いた。

 

 ヨハン卿の日記は、卓上で置き去りにされたまま──

 

 

 

 

 

 

 

 




Continue to epilogue...

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