腐り目提督鎮守府再建計画   作:!すでのな

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誤字脱字報告、感想、評価ありがとうございます。

毎度毎度深夜テンションで書き上げているので語彙力低め注意です。

少しばかりラブコメチックだと思った方…期待しないでね。これ、私のちょっとしたこだわりで、俺ガイルの原作のサブタイトルを参考にしたり艦これのアニメからも参考にしたりしているだけです。それほど深い意味は無いので気にしなくて結構です。


たまに青春ラブコメの神様は余計なことをする

「最近のここは厳しすぎよね」

 

「…提督に聞かれてるかもよ?」

 

「そうぴょん、こういうのはあまり司令官が来そうなところで言う物じゃないぴょん」

 

「でもおかしくない?ほかの鎮守府と比べてさ…」

 

艦娘たちの会話は日に日に提督の不満に対しての愚痴のようなものだった。最初は彼に対し恐怖し、怯えていただけの小さな存在だったが彼女たちはその不満を積もらせそれを艦娘同士で共有していく。言葉という人間の発する記号を使いものを示す。何も間違ってはいない彼女らもまた、人間と同じ性質をもった考える事の出来る生物なのだ。決して彼女たちは物ではない…兵器でもない…ただ生まれが悪かった一兵士に過ぎないのだ。

 

「仕事…仕事…海軍の仕事は俺を精神的に病ませに来るな…」

 

執務室には俺一人、霞もガングートも朝潮もいない。仕事は大変になるが、一人で過ごしたい時がある。俺はその気持ちを優先させて彼女らを執務室から追い出した…というよりも、休みをあげると言って自由にさせた。実際に数日後作戦を実行するわけだ。その間に何かがあるか分からない、そのもしもの時のために英気っていうのか?そういうのを養ってもらわないと困る。

 

「失礼するよー同士!」

 

…タシュケントだ。こいつ駆逐艦の面子と良く居るから執務室には来なかったが…まぁそんなことはどうでもいい。問題は俺の一人の時間を邪魔をするほどの情報をこいつは持っているか否かだ。

 

「よぉ、鎮守府には慣れたか?」

「同士が世間話から始めるって改心したって事かな?」

「一応お客様だからお気に召さない事があってクレーマーとかいう化け物になられたら困るってだけだ。俺の精神的にも肉体的にもな…」

 

クレーマーは時として人を化け物に変えるってまさしくその通りだと思う。一生懸命働いているのにこれ駄目あれ駄目…もう少し楽に、もう少し質を上げて、だのじゃあお前がやってみろよとキレそうになる。そのくせ、具体案を聞いてみれば黙り込むかなり質の悪いクレーマーがいるわけだ。いや、霞はまぁしっかりと問題定義をした後に解決案を出してくれるからいいんだよ?ガングートもあいつは割とまともでかなり助かっている面がある…。

 

話が逸れてしまった。取り合えずそういう文句を言われるのなら、その前に聞く覚悟という物が必要なんだ。どうでもいいような愚痴を長々と聞きながら書類をどう片付けられるか…それが今の俺に必要な力なのかもしれない。でも将来使わない力になるだろうけどな。

 

「同士は私達をどう思ってるの?」

「どうした?藪から棒に…」

「いやぁ…なんか周りから聞いた限りだと物として扱われてるって言ってて」

「くだらねぇ…俺がどう思ったところで、お前らに影響は出ねぇだろ。例えばお前らの事をやかましい集団だと思ったところで口に出さなければいいし、殺したい、殴りたいと思ったところで行動に出さなければいいんだよ。俺は極力私情を入れる気はない。だからそんなくだらない質問のために来たんだったら帰ってくれ」

「確かに下らない質問だね。同士にとっては…でもあまり人の価値感を自分基準で押し付けないでほしいな」

「そうか、それは悪かったな」

「同士って謝れるんだね」

「俺だって良心位はある」

「そっか」

 

それからしばらく口を開きそうにないので作業に戻ることにする。なぜあれまで嫌だった仕事をやらないといけないのか…仕事を辞めるために仕事をするとかいう訳の分からない事のためにやっているわけだが、普通に辞めることが出来ないのがつらい早く新しい提督よこしてくれよ…。

 

「同士は情報の大切さってわかる?」

「そりゃ、情報一つで勝敗だとか被害が変わる程度には」

「艦娘一人ひとりの情報も大切なんだよ?」

「あ?資料を読めば分かるだろ」

「紙の情報なんかじゃない、実物を見て確かめるんだ。心のケアは必要かだとか、困ってることは無いかだとか…どんな些細な事でもしっかりね。そうするだけでも戦況に大きく変化がでるんだ。どうしても仕事に私情を持っていくなって言っても無理な人は無理なんだよね。艦娘って人間らしいね」

 

あぁ、艦娘と言うのはとても人間らしい、人間らしいから汚い心を持っていたり、優しい心を持っていたりする。俺は人間の汚い部分を見て育ってきた。自分が勝手に期待していただけかもしれない。そして自分だけが裏切られたと勘違いしていただけかもしれない。だけども艦娘は人の良いところみて育ってきたんだろうな。だからまるで一人の提督に依存して、わがままになって醜くなったんだろう。俺はその一部始終を見ていない、ただ霞から聞いただけ…世の中そんな優しい提督ばかりじゃねぇんだ。現実は甘くない、苦い…ブラックコーヒーよりももっと苦い。楽観的で主観的な奴らが嫌いな人間だっている。わがままで、自分の事しか見れない存在と関わったところで俺に何の利益になるんだよ。どうせ俺は搾取される側の人間だ。だからこうやって関わりたくないし、嫌われていても構わない。だって提督辞めたらただの他人になるんだろうから嫌われても問題ない、学校でも嫌われてはいるが、すぐに俺の存在を認識しなくなる。…話が逸れてしまったが、要は艦娘がチヤホヤされると思っていたら大違いだぞ…という事だと思う、自分でも何言っているのか分からなくなってきたからよくわからんが。

 

「んで?何が目的なんだ?」

「目的と言うよりも…同士の事が知りたかったからかな?」

「やめろやめろ、そんな事言われたら好きだと勘違いして告白してフラれちまう」

「おっ今のが同士の素かい?ふふ、艦娘を一応一人の女性として見ているって事かな?意外な一面見れちゃったかも…満足したから失礼するね。それとその方が同士らしいよ」

 

と言ってタシュケントは部屋から出ていく…。今俺はどんな感情で彼女を見送ったのだろう。喜び?期待?そんなプラスの感情?それとも怒り、不快感などと言った負の感情?そんなの分かり切っているだろ?負の感情に決まっている。勝手に俺と言う存在を決めつけられて彼女の中で勝手に理解して、俺と言う存在を分かった気でいるだけの存在に何で喜びを感じると思ったと逆に聞いてみたくなる。どうやら俺は鎮守府の嫌われ者を演じる役者として見ていたのか?俺が仮面をつけて彼女らと接していたと思っていたのか?そう思われていたのならとても不愉快極まりない。

 

よく人々が口にする「あいつらしい」だとか「らしくない」という物があるが、それは一方的な相手に対するイメージの押し付けに過ぎない。

 

例えばの話だが…あいつは絶対に嘘はつかない、隠し事はしないと決めつけてそれを信じ、日常を過ごしていたとして、思った事ばかりを口にする方がおかしい、時には保身の嘘だったり、またある時には相手を思いやる優しい嘘だったりと世の中には嘘であふれかえっている。…保身の嘘はよく聞くが相手を思いやる優しい嘘はまぁ…相手に対する同情に過ぎない。正直どうでもいい内容でも「へぇ~」と、さも関心があるかのように聞き入ったり、自分でもできるようなことを自慢されて「すごいね」なんて大して凄みを感じなくても出る言葉があったり…世界は嘘であふれかえっている。それを○○だけは嘘をつかないというイメージを持ったとして、それでその人が嘘をついたときどうなる?失望するだろう。そりゃそうだ、自分の中の理想が崩れたんだ。でも待ってくれ。勝手にイメージを相手に押し付けておいて勝手に失望するなんて都合がよすぎないか?

 

そのイメージを押し付けた人間は相手の何を知っているんだ?考えていることが分かるのか?相手の過去を知っているのか?友人関係、家族関係…といった人間関係を把握しているのか?何も知らないで、自分の中で勝手に決めつけてそのイメージと違う事をすれば「らしくない」と否定する。他人が人の生き方を決めつけるって少しばかりいや、俺だったらかなり気分が悪くなるね。そして何よりも…

 

…俺が最も嫌う偽物だ。

 

 

 

かと言って彼女たちに本物を求めていないし…期待もしていない。でもただただ俺が嫌なので今後そんなことないように願うばかりだが…。

 

 

 

 

 

 

 

鎮守府はここから始まった。そう思わせるように新品なものにあふれた設備、そして新品で練度が低い私…何もかもが新鮮な感じがしてワクワクが止まらない毎日だった。だけども今は違う、今は艦娘は増えて戦力や活気があふれてきた。それがなんて事のない一日になって毎日が本当に楽しいと思える。もちろん深海戦艦との戦いはいつまでたっても怖いままなのだけども、それでもやりがいが感じられる、自分の居場所はここだと感じられるからなのか…それともあの人が「すごい」「よくやったね」と褒めてくれるからなのか…いいや、「おかえり」と言われる時が一番の至福のひと時だった。命を懸けて戦ってそしてまた平和な一日を守った、取り返したと感じれるから…だから私は出撃してはMVPをよくとって帰ってくる。空母みたいな長距離からは攻撃できない、戦艦のように威力のある一撃を加えることはできない、雷巡のように魚雷を撒きまくることだって…でもここの鎮守府の中では最高練度だったからその経験を活かしてここまで頑張ってきた。…はずだった。少しばかり遠征任務が増えてきたときの事だった、少しずつ鎮守府の雰囲気が変わっていった。艦娘達はちょっとした独占欲を表に出してあの人と長く居ようと、褒められようとそんな下心で任務に励んでいるのを見た。私はそんな理由で出撃してほしくはないし、なによりも頼りなかったというのは覚えている。だから注意はした、だけども貴女は初期艦だから~と嫌味たらしくグチグチと文句を言われてしまった。そうじゃない、そのために私たちは海に出ているんじゃない。

 

私は内心怒っていました。鎮守府が変わっている様子に、艦娘達が戦う事がついでになっていることに…私の知っているなんてことのない一日が壊された気がします。

 

それからでしょうか、私に対しての陰口が増えてきたのは…私はあまりメンタルが強いわけではありません。強い艦娘でもないのでただただ聞こえないふりをするだけでした。…辛かった、悲しかった、私はただ一人枕を濡らしている日々を送っていました。姉妹は建造されていない…その気持ちがさらに寂しさを引き立たせてくるのです。私の心は癒えずに傷つく一方でした。助けになってくれる人は…姉妹艦が建造されるまでずっといません。

 

姉妹艦がやっと建造されたときは泣いて喜びました。それと同時にとても心配をしていたのです。もしこの子たちが下心で海に出てしまうとしたら、いつかきっと取り返しのつかないことになると思ったからです。だから私はボロボロの心でも必死に奮い立たせて彼女たちを立派に指導しました。彼女たちを戦力になるまで指導した後はもう私に外に出るほどの勇気がなく、怖くて、視線に怯えた臆病者の私しかいません。いつか助けてくれる王子様が現れて欲しいと願いながら…他力本願ではあるのですが、私にはそれしか手が無かったのです。

 

司令官が変わる、本人からそれを聞いてバックアップを頼まれました。その話を聞いたときこの鎮守府は大丈夫か心配になりました。ただでさえ、艦娘が貴方に依存しているというのにどこかへ行ってしまえば混乱が起きて鎮守府は機能しなくなる恐れがあるからです。だけども私は外に出るのが怖かったから妹に託しました。だけども無理やり同行させられはしましたが私がその任務をすることは避けることは出来ました。

 

それが今です。外に出て驚きました。私に対して嫌味を言ってきた艦娘達は私に目を合わせても文句や嫌味は言わず、司令官に対して陰口や悪口を言っていたからです。今までこの光景を見たことはあったでしょうか?もうそこにはあの人に対する依存は消えて、艦娘同士の仲が良くなった…とは言い辛いですが、改善されたと言ってた方が適切でしょうね。今の彼女たちが海に行く原動力は何でしょうか?少し覗いたところを見ていると嫌々行くような感じでした。命令されたから、怒られるから…そんな気持ちで行っていたのなら私は彼女たちを蔑んだ目で見ていることでしょう。

 

自分の命を懸けて陸の人を守る、そういう志という物が必要だと思うのですが、そんな気持ちはもうみんな忘れていますよね。…上が変わって日が経っていないのにこの変わりよう…少し気になるのでもう少しこの鎮守府を見ていようと思います。そして、この日記帳にその日その日の鎮守府の様子を書き込んでいこうと思います。




偽物以前に元から薄っぺらな関係だぞだとか言わないでいただけると嬉しいなぁ…。それ以外の言葉が思いつかなくて…。欺瞞だと少し意味が違ってくるし…何が一番ましなんだろ?と思った結果これです。

あと何話したら少しずつ話を盛り上げていくつもりですのでもうしばらくこのグダグダをお楽しみください。
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