…おかしい。俺は普通に書類に目を通し、普通に処理をしているだけなはずだ。なのにこの駆逐艦は!!ジィーっと俺の行動を観察している。そして目が合うと綺麗な敬礼を行う。なんだこれ…凄いやりずらい。
「朝潮よ、ただそこで何もしないで俺の仕事を観察しているのは辛いだろ?今日は遠征も出現もする予定が無いし、今はこの書類を片付けるのを優先する日なんだよ。しかも別にこの仕事は誰でも出来る仕事だから見学する必要はないぞ」
「いえ、それだといざと言う時が起きた時どう言った対応をするのかを見逃してしまうかも知れませんので見学させていただきます。」
なんだこいつ。近年稀に見るほどの真面目ちゃんじゃん。確かにいついかなる時何が起こるか分からない。それが今日起こるのか数ヶ月後又は数年後の未来の事なのかは誰にも分かるわけが無い。だから日々警戒を怠る事はそのいざと言う時に命を落とす危険がある。
軍に入って数週間の俺でもわかる事だ…ここは言い負かされよう。
「そうだな…漫画読む「結構です」…お菓子「お気遣いなく」…」
「私達の姉はいつもあんな感じだから諦めなさい」
「むっ!霞は私のことをなんだと思ってるのよ」
「堅物」
「私は艦娘としてしっかりしなけばならない思っているだけ。霞は気が弛んでるだけじゃない?」
「んな!」
「こんな所で騒ぐな。朝潮も霞も沸点低過ぎ。もし敵が挑発したらその挑発に乗ってしまうぞ」
「「…すいません」」
「まぁ…本音を言えば野次馬来そうだから止めただけなんだけど…痛い痛い霞足踏まないで」
「少し関心したと言うのに一言余分なのよ!」
「お前らの名誉を守ったと痛い痛い脇腹抓らないで」
「それを先に言えば更に感心してたわ!」
「霞!司令官に暴力はダメよ!」
「これは躾よ!いい朝潮、人間間違えている事があれば正しい方向へと導く必要があるのよ。それは相手が上官でも一緒!」
いや…お前のやってる事はパワハラだぞ。それかあれか?お前は俺のお母さんか?ママなの?おかんなの?こんなロリに育てられた覚えはありませんよ!
「あっわり…電話だ」
そそくさと部屋を移動し暇つぶし機能付きタイマーことスマホを手にし通話をする。
「もしもし」
「あっ、せんぱーい」
「人違いです」
またスマホが震えるのでもう1回通話する。
「俺は先輩じゃないぞ」
「は?比企谷君頭でもうったのかしら?」
相手は雪ノ下だった…いや、タイミング悪く電話した雪ノ下が悪い。俺は悪くねぇ!俺は悪くねぇ!
「違ぇよさっきイタズラ電話があったからな」
「イタズラ電話って酷いですね〜私の事をなんだと思ってるんですか?」
「葉山好きの後輩」
「まぁ間違ってませんけど…」
「そもそもなんで俺に電話しに来たの?暇なの?俺の事好きなの?」
「うわぁ自分から俺のこと好きかと聞いてくる人は先輩が初めてです。自意識過剰なので出直して来てください。ごめんなさい」
「ねぇ俺はあと何回振られればいいの?」
「そんな事より聞いてくださいよ」
「スルーかよ…んで何?早めにな」
「いやー先輩そろそろあれじゃないですか?」
「あれって何だよ?小町の誕生日か?」
「いや小町って人は知りませんけど「俺の妹だ覚えておけ」うっわーシスコン…バレンタインですよバレンタイン。あっ先輩には無縁だから、わかんなかったんですね」
今日の一色は棘が多いな…もしかしてイタ電だと言ったの恨んでる?
「まぁ今の先輩は提督さんと言う素晴らしい職業についているらしいですが、可愛い後輩が先輩にお世話になったお礼としてチョコを作ろうかなーって思ったわけですよ。で先輩甘いヤツで良いですね」
「あぁ…あっ俺鎮守府から外出れないから貰えんわ」
「それくらい知ってますよ。だから平塚先生に聞いたら先生が送ってくれるそうです。良かったですね!こんな可愛い後輩に出会えるんですもの!出会いの無い鎮守府に天使が舞い降りるんですよ?」
「あー出会いの無いのは確かだが…お前は天使じゃ無いから。天使なのは戸塚だからな」
「………」
「一色さん?」
「…キモ」
「え?戸塚可愛いだろ?天使だろ?」
「…比企谷くん…「ヒッキーもしかしてホモ?」」
「戸塚は性別戸塚だろ?」
「あーもういいや。とりあえずバレンタイン楽しみにしてくださいね」
「まぁ…由比ヶ浜さんの毒味はよろしくね毒味谷くん」
「ゆきのん!?私も少しは上達してるはずだよ!ママの料理を見てたからきっと上手くいくから!」
「…まぁ待ってるわ」
「あと前に来ていいかと聞いた時危ないからダメって言ってたけど…横須賀鎮守府より後方なのに危険と言ってたけどどうしてかしら?それに今度は待ってると言ったけど手のひら返しが上手いのね」
「…あーいや…お前らが鎮守府の中に入らなければ大丈夫なだけ。」
言えない…鎮守府で俺が嫌われてるなんて言ったらまた「人の気持ち考えて」だとか「あなたのやり方嫌い」だとか言われちゃうよ…どうにかして隠し通さなければ…。またあのセリフ言われたらハチマン寝込んじゃうよ。寝込んでヒッキーが本当にヒッキーして柳刃包丁を数本買っちゃうかも…。それかまた本物が欲しいって小恥ずかしい事をまた言うのか…無理無理、無理くぼですけどぉ
「怪しいわね…まぁいいわ直接会うのはバレンタインの日ね。はいどうぞ、由比ヶ浜さん」
「あっヒッキー?ヒッキー鎮守府ってどんな感じ?艦娘って可愛い?」
「まぁ顔面偏差値は高いぞ。鎮守府は…書類の処理におわれて分からん」
「やっぱり?今度会わせて欲しいな〜」
「…え?ヒッキーが書類を?バッタもんのヒッキー?」
「嘘だろ…由比ヶ浜のようなギャルが何故死語知ってるの?パチモンだなお前」
「驚くとこそこ!?」
「雪ノ下先輩バッタもんってなんですか?」
「正規の入手ルートでは無い方法で手に入れた正規品もしくは偽物って言う意味ね。元は…」
流石ユキペディアさん。あいつにぬるぽの意味を聞けば「が!」って帰ってきそなくらい物知りでいらっしゃる。
「それよりヒッキー…提督辞めれそう?」
心配そうに聞いてくる由比ヶ浜。心配してくれているのだろうか…深く考えずに行くべきか…
「分からん。目標が遠い。もしかしたら卒業式になっても出られないかもしれん」
「そっか…せっかく仲が良くなったのに…そんな終わり方は悲しいかな」
「まぁ…そんな悲観しないでいいだろ。人生はまだ長いぞ少女よ」
「…うん、ありがとね。ゆきのんどうぞ」
「それ私の携帯なのだけれども…まぁいいわ。比企谷君、切るわよ」
「おう、じゃあな」
「えぇ…また」
…はぁ、早く辞めるためにこうやって書類を片付けるのもあるし、やめた後も大学進学の為の受験勉強が必要になってくる。軍がアフターケアで進学させてくれたとしても授業が追いつくかは分からない。軽く人生詰んでるんだよな。
そう考えながら執務室に移動する。そこには霞と朝潮がお互いに寄りかかって寝ている姿だった。机を見ると俺の仕事を手伝ってくれたようで、その証拠に霞の手にはペンのインク汚れが少しある。これじゃあ怒るに怒れないな…。俺の部屋から使っていない掛け布団を用意し彼女らにかける。その際お茶を片付け汚れないようにする。
「ありがとうな、朝潮と霞」
ほんの少しだけ彼女らは自信に満ちた様な笑顔をしている気がした。
俺ガイルの世界観と艦これの世界観うまい具合に混ざれば良いけど…残念力不足!
不快に思った方が居れば申し訳ない。シリアス多めにするから、もっとこってりした物書けるように頑張るから許して。