やはり俺達のボーダーでの生活はまちがっている。   作:シェイド

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続き。次から正式入隊日へと。


閑話 1dayトーナメント②

 玉狛支部で訓練に励む空閑達へ、次は正式入隊日に会おうと告げた後に別れ、俺は本部へと帰還していた。

 今は中学や高校もちょうど冬休み期間に入りつつあり、余裕がある人が多いのか、ランク戦ブースは盛り上がりを見せていた。

 

「そういえば、今日はあれか。1dayトーナメントの日か」

 

 不定期に開催されるイベントの1つであり、その時々に合わせ、様々な形態で開催されるものだ。

 今回は確か、集まった人間でバラバラにチーム分けをして、臨時部隊同士でランク戦を行うようだ。あまり集まりが良くないのか、受付を担当しているであろう沢村さんのところには、人が集まってきていない。

 ブースには人がいるのに、どうして1dayトーナメントは人気がないんだ…?

 今回はチーム戦ということもあり、個人ポイントは増えないようだが、順位次第では褒賞がある…待て、参加賞マッカン1ダース…だと…!?

 

「沢村さん、これ本当ですか?本当ですよね?俺参加します」

 

 マッカンを求め、つい沢村さんに声をかけてしまった。

 沢村さんは呆れたようにこちらを見た後、一つため息をついた。

 

「…八幡君、本当にこれで釣れるとは思わなかったわ」

 

「釣れる?」

 

「あなた、黒トリガー確保の任務後、本部へ顔出してなかったでしょう?雪ノ下さん達が一週間も顔を出さないのを不思議に思ったらしくてね。先日、上層部を訪ねてきたのよ。A級2位部隊だからって変に贔屓するつもりはなかったんだけど、あなたへの罰則としては悪くないんじゃないかってなって…城戸司令から、雪ノ下さん達に比企谷君のここ数日の行動が全て伝えられt「用事思い出したんで!じゃ!また!!」

 

 やばいやばいやばいやばい。アイツ等にまた捕まる未来は避けなければ―――

 

「ごきげんよう比企谷君。随分と長い、遠征の報告と溜まっていた仕事をしていたみたいね?どれくらいの量があったのか、ぜひとも教えて欲しいところなのだけれど」

 

 あーこれ、終わったな。

 

 

***

 

 

「さあ!はじまりました!本日は1dayトーナメントとして、臨時部隊同士の対決となります!実況は海老名隊オペレーター、武富桜子がお送りします!解説者には、ボーダーが誇る三バカトリオの一人、弾バカで知られるの出水先輩。あざとい女子代表、一色いろはさんに来ていただきました」

 

「「おいこら」」

 

「さて、今回の参加者ですが…おおっ!4部隊ですか!混成チームとはいえ、結構な人数が集まったようです!」

 

「無視か武富!」

 

「ここら辺の図太さは流石だなー桜子ちゃん」

 

「まずは、メンバー紹介から参りましょう!解説のお二方、お願いします!」

 

「えー、Aチームは諏訪さん、雪ノ下、黒江、当真さん。Bチームは太刀川さん、由比ヶ浜、米屋、荒船さん」

 

「Cチームは加古さん、小南先輩、影浦先輩、日浦ちゃん。Dチームは二宮さん、緑川君、木虎ちゃん、奈良坂先輩ですね。どのチームもエース級がゴロゴロしてますね~、ここに放り込まれたくないな…」

 

「ああっと!ここで追加情報です!4部隊でのランク戦予定でしたが、5部隊になるとのことです!Eチームは…なんと!比企谷先輩1人チームとのこと!これは…!」

 

「こればっかりは比企谷が悪い」

 

「先輩が私たちを軽んじた罰ですね。皆さん!ぶち殺しちゃってください♡」

 

「友人やチームメイトからの辛辣な声!比企谷先輩、一体あなたは何をやらかしてしまったのか!気になるところではありますが…ここで更に追加情報!どうやら機密情報とのことで理由は話せないと!…え、本当に何をしたんですか?」

 

「まぁ、言ってしまえば、桜子ちゃんから実況の音声を奪い取ったレベルのことを私や雪乃先輩、結衣先輩、小町ちゃんにしたってところかなー」

 

「おのれ!!許せるか比企谷八幡!!殲滅じゃあ!!」

 

「温度差怖いって武富…」

 

 

***

 

 

 1dayトーナメント。

 あくまで、日々防衛任務に励む、ボーダー隊員達の楽しみの一つ…であるはずのイベント。

 今回のイベント内容である、その場で集まった隊員達によるチームランク戦。その模様は、地獄と化していた。

 

『んじゃ、雪ノ下。やれ』

 

『旋空弧月』

 

『っ!ぶねっ!』

 

『おいおい、今のは頭の筈だろハチ。相変わらずズルいサイドエフェクト持ってんなあ』

 

『ヒッキーごめんね、でも悪いのはヒッキーだから!!』

 

『徹甲弾(ギムレット)ぶっ放しながら襲い掛かってくるな!くっ、爆散!!』

 

『スコーピオン(改)…!相変わらず厄介ですね…!』

 

『あの爆風じゃ、射線が通らないな』

 

『逃げた方角は恐らく、ここかここだ。俺達は右に行く。木虎は比企谷の後ろから追え。緑川はグラスホッパーでポイントに先回りだ。決して1人でかかるなよ』

 

『『了解!』』

 

「こ、これは…AからDチームが、足並みを揃えている!?」

 

「というより、どのチームが最初に比企谷を落とすか競ってるっぽいな。あの面子に襲われる比企谷が不憫すぎる」

 

「むしろなんで最初の攻防でベイルアウトしてないんですかね?やっぱり、あのスコーピオンの使用をランク戦だけでもいいんで禁止にしませんか?先輩限定で」

 

「ちゃっかり自分だけ使おうとするな」

 

「てへっ」

 

「ああーっと!!ここで比企谷隊員、太刀川隊長に捕まった!」

 

『比企谷、ここでお前を倒せば忍田さんと風間さんからの説教がなくなるんだ!俺の為にも死んでくれ!』

 

『それは自業自得なんでさっさと怒られてきてください!!』

 

「弧月で斬り結び合う両者!一歩も引かない戦いだ!!」

 

「太刀川さんも何を賭けてるんだか…」

 

「あ、でもでも、今回の先輩以外の参加者の皆さんには、先輩を落としたチームとその隊員それぞれに特別褒賞があるみたいです」

 

「なんと!」

 

「で、太刀川さんは説教回避ってところか…?他の面子も集まってきたし、またまたピンチ到来だな」

 

「米屋隊員や影浦隊長が戦闘に加わったことで、逃亡を図り始めた比企谷隊員を、次は小南隊員が襲ったぁ!!」

 

「流石に死んだかなー、先輩。南無です」

 

『八幡!なんで玉狛から出てったの!あたしに何の声掛けもなかったんだけど!?』

 

『いや、俺玉狛支部所属じゃなくて雪ノ下隊だし…』

 

『遊真たちばっかりに構って!あたしがアンタを斬ったら、今日この後はあたしとランク戦だからね!』

 

『何本っ、だよ!』

 

『50!休憩してからもう50!』

 

『阿保かっ、サイドエフェクト今でも酷使してんだぞ!!死ぬわ!』

 

『そしたらまた、カレー作って食べさせてあげるわよ!』

 

『痴話喧嘩はそこまでにしてくれるかしら?比企谷君はうちの隊室で今回の件の処分について話し合いがあるのだから、それが先よ。アステロイド!』

 

『ちょっ、攻撃密度が高すぎる…こうなりゃヤケだ!7th(セブンス)!!』

 

「7th(セブンス)…と言いますのは…?」

 

「比企谷のサイドエフェクト、『強化神経』の使用する力の段階分けだろうが…初めて見るな、これは」

 

「先輩の切り札です。通常のランク戦では、『強化神経』を使用するレベルを意図的に下げてるみたいなんですよねー、ムカつくことに」

 

「つ、つまり、現在のポイントやランク戦での比企谷隊員は、手を抜いていたというわけですか!?」

 

「手を抜いてるわけではなくて、常には本気を出せないというのが正しい表現ですかね。強い力を使えば使う程に、使った後の反動に比例するらしくて」

 

「要は諸刃の剣ってわけだ」

 

「そゆことです」

 

「なんと…!これは比企谷隊員の本気が見られるか!?」

 

「ただ、いくら本気だとしても…」

 

「あの面子に追いかけられちゃあな…」

 

 

***

 

 

 小南と雪ノ下に追い立てられたところで7th(セブンス)を発動させる。

 前回空閑との戦いの際に使ってから、まだ1週間も経っていない。未だに軽い頭痛が続いている中での使用だから、このランク戦後の反動は考えたくもない。

 

 小南の双月を躱し、雪ノ下のアステロイドをハウンドと相殺させながら周囲の様子を探る。

 今回のランク戦では、全部隊にオペレーターはついていない。その為、支援がない分俺も逃げやすい。

 

「ここは行かせないよ!」

 

「ここで止めさせてもらいます!」

 

 太刀川さん達から逃れる方面へ逃げていくと、緑川と木虎が仕掛けてきた。今回のチーム編成的にここで捕まるわけには行かない…!

 

「グラスホッパー」

 

 緑川がグラスホッパーを起動してこちらへ向かってくるが、スコーピオンを出してくる素振りは見えない。木虎も拳銃を牽制程度には撃ってくるが、寄ってはこない。

 …上か!

 

「ハウンド!」

 

「ここだ、2人とも攻めろ」

 

「ここね、叩くわよ」

 

「るせぇ、ファントムばばぁ!」

 

 二宮さんのフルアタックハウンドに対し、ハウンドである程度は相殺しつつ、残りの弾建物を利用して避けていく。

 避けた先には加古さんのお洒落ハウンド。こちらも残しておいたハウンドで出来る限り相殺し、スコーピオン(改)を使って爆発を起こし脱出を図る。

 誰からか落としたいところだが、相手は超A級レベルがゴロゴロしている上に、4部隊で俺を囲んでいるときてる。空閑の時より詰んでるな、これは。

 

「ハチ、俺とも遊ぼうぜ!」

 

「アンタにここで捕まったら終わるんでな!」

 

 マンティスで殺しに来るカゲさんを弧月で捌きながら、周囲を見渡す。…いやこれ、無理じゃない?多分スナイパーはいいとこ控えてるだろうし、完全に囲まれてますねこれは…。

 なら、せめてもの抵抗だけさせてもらうか。

 

「おっ、やっとやる気になったかよ」

 

「これでもアンタと本気でやり合う時と同じ状態なんすけどね。この人数差はちょっと無理です」

 

「比企谷。諦めて俺に斬られろ。そして俺を救ってくれ!」

 

「まだ言ってんるんですか、諦めてください。…おっと」

 

「うーん、当たらないなぁ。那須隊で今度遊びに行くから、玲さんの付き人と引率して欲しいのに!」

 

「日浦、それを褒美に…?」

 

「あ、奈良坂先輩!ち、違うんです!これは玲さんのことを想ってですね…!?」

 

「さて…比企谷君。もう諦めて倒れてもらっていいかしら?貴方を倒した後、他のチームも倒さないといけないのよ」

 

「トリオン消費抑え気味だったのはそれか…おかげさまで、ここまで生き残れたわけだけど」

 

「殆ど無傷なのは流石にびっくりだぜ。俺のショットガンも効きやしねえし」

 

「射程外に逃げてるだけですって。…んで、逃げていいですか」

 

 

***

 

 

『決まった~!1dayトーナメント、チームランク戦の勝者はCチームだ~!!』

 

『特別賞は、比企谷を倒した黒江ちゃんのいるAチームだな』

 

『先輩あれ、全員の位置を把握した上で黒江ちゃんに斬られたんだろうな。後で雪乃さんと結衣さんにボコボコにされてそう』




駄文注意レベルですね今回。
ちょっと書くの疲れたんで間空いたらすみません。
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