オリキャラ注意報
ネタ注意報
「輝さん」
「なんだい鋼夜くん?」
「三人で合体して一つになるIS作って下さい」
「うん、それ最早ISじゃないよね」
俺が居るのはラビアンローズの社長室。
すっかり通い慣れたこの場所でこの会社の主である輝さんと談笑するのが唯一の楽しみだ。
「感覚を共有し合って気持ち良くなれる感じで」
「いやいや、無理だから」
「失望しました、カーチャのおっぱい吸って強くなります」
「タイトルのノリは一緒だけどまったくの別物だからね、あれ」
「俺のドリルは『言わせないよ』こいつ、直接脳内に!?」
学園に行く前は何時もやっていたやり取りも、今ではたまにしか出来ない。
俺のボケや輝さんのツッコミに不思議と力が入る。
しかし輝さんって何でもいけるんだな。前に「君が何歳だったのか分からない」と言われたが俺のネタについてくる輝さんの方が恐ろしい。
そしてナチュラルにテレパシー使うのはやめてほしい。
ニュータイプ同士だから出来るらしいけど頭に閃きみたいなの走るからびっくりするんだよ。
「いやぁ……いいねぇ。こうやって話が通じるのは」
「外国で日本人を見つけて喜ぶ日本人旅行者の気持ちが良く分かりますね」
「んー、こうやって適度に羽を休めないとね。鋼夜くんが最近来ないから朝礼でジーンの演説でも言おうかと思ってたよ」
「いやダメでしょ、あれ」
若本ボイスだし、演説終わったら兵士が発狂して仲間に向けて銃撃ちだすぞ。
ジョナサンが死んだのはショックだった。
と、第三者から見れば奇妙奇天烈な会話をしていると唐突に社長室の扉がノックされた。
「入りなさい」
すぐさま営業モードに戻る輝さん。
俺も身だしなみと姿勢を整えソファに座り直す。
「失礼します」
入ってきたのは青いタイトスーツにスカートの女性。
「社長。アプロディア様が海外視察より帰ってまいりました」
「分かった。霧島くんご苦労様。彼女は今どこだい?」
「恐らく食堂かと。後で此方に向かうと言っておりました」
「分かった、ありがとう」
入ってきたスーツ姿の女性は秘書の
ややつりあがった目と肩にかかる青色のセミロングヘアが特徴だ。
上品で気品のある美人さんだがテンションが上がり過ぎたり怒ったりすると……本人のためにこれ以上は黙っておこう。
「では、失礼しました」
一礼し、部屋を出て行こうとするが霧島さんは俺に気付くと微笑み、一礼して部屋から出た。
ああしてれば普通に美人なんだけどな、あの人。
「鋼夜くん。一緒に来るかい?」
「じゃあご一緒させてもらいます」
輝さんはこれから副社長のアプロディアさんを迎えに行くのだろう。あの人とは数回しか会ったことないが一緒に行くことにする。
社長室を出てエレベーターに乗る。
ちなみにラビアンローズのビルは50階くらいある。でかい。
降りる感覚がするのでこのエレベーターは下の階へ向かっているのだろう。
しばらくすると目的の階層に着いた。
扉が開いたのを知らせる音が鳴り、輝さんと一緒にエレベーターから出た。
ラビアンローズにある社内食堂はとにかく豪華だ。世界各国の料理がお手頃な価格で味わえる。
ラビアンローズは日本人の他にも様々な国のスタッフや社員が居るから食堂もそれに対応している。
時間が朝のため、食堂にはあまり人が居ない。
だからこそ、彼女は一際目立った。
「……社長?」
「あ、大丈夫。そのままでいいから」
食堂の一席で麻婆豆腐を食べている金髪赤目の女性。長い金髪を後ろで束ねている。
この時間にスーツ姿でしかも麻婆豆腐食べてるとか、目立ち過ぎている女性。
この女性こそがラビアンローズの副社長にして、その柔和な雰囲気と女神のような微笑みで皆を癒すラビアンローズ全社員のお母さん、アービィ・アプロディアさん。
「申し訳ありません、お腹が空いていたのでつい……」
「いや、時間を無視して来たのはこっちだから気にしないで」
麻婆豆腐っていうのが笑える。
意外と庶民派なんですね、アプロディアさん。
「お久しぶりです、鋼夜」
「お久しぶりです、アプロディアさん」
俺に気付いたようで、笑顔でこちらに挨拶する。
「学園での生活は順調ですか?」
「はい。お陰様で」
「近頃あまり良くない噂を聞きます。安全な学園内とはいえ気を付けて下さいね」
「ありがとうございます」
「鋼夜くん。私は少し彼女と話すから、君は今日は自由にしていいよ」
アプロディアさんと会話していると輝さんがそう言ってきた。
「わっかりましたー」
俺はそれを了承し、二人に挨拶をして食堂を出た。
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「お、鋼夜じゃないか」
「あ、鳳凰院さん」
食堂を出て会社を回っていれば声を掛けられ振り返れば、そこにはスーツを着てサングラスをかけた、長い赤髪の男性がいた。
その姿を確認し、返事を返すと同時に頭に鋭い痛みが走る。
「いたっ」
「バカヤロウ。フェニックス様と呼べ」
そう言われ、殴られた事に気付く。
この人こそ、輝さんお抱えのスーパーハッカーのフェニックスこと鳳凰院さんその人だ。
ラビアンローズに来てたのか。
「ま、それは置いといて社長を知らねーか?部屋に居なかったからよ、探してんだ」
「輝さんなら食堂に居るよ。アプロディアさんと一緒に」
「ほぅ、アービィも一緒か。よし分かった、ありがとな」
手を上げて礼を述べると鳳凰院さんは食堂へ向かっていった。
さて、散歩を再開……
「おそーーーーーーい!」
「うぼぁっ!」
しようと前を向けば赤い何かに体当たりされた。
「いたた……何するんだよ、カッちゃん」
しかも鳩尾に入った。
本当に痛い。
「お話が終わったら遊ぶって約束してたー!お兄ちゃんの嘘つき!」
「……やめて。お兄様が困ってる」
俺に抱きつく赤髪おかっぱの女の子を引き剥がすのは癖毛の茶髪をサイドアップにした女の子。
赤髪の女の子の名前はカチュア・リィス。あだ名はカッちゃん。
癖毛の女の子はシス・ミットヴィル。あだ名はミィちゃん。
ニュータイプに覚醒した際にジェットストリームアタックで俺を卒倒させた三人のうちの二人だ。
ラビアンローズにテストパイロットとして入社した際に輝さんから二人を紹介されたのだがそれ以降二人に懐かれてしまい、今ではラビアンローズに来る度に二人が襲撃してくる。
この二人は輝さんが何処かから引き取った養子らしい。
輝さんが何処かの研究所から助け出した被験者だとかいう
噂がある。噂が。
「あー、こらこら二人とも部屋に帰り……おお、鋼夜くんじゃあないか」
「あ、岩野おじさん」
現れたのは警備員の格好をした40代くらいの金髪の男性。
入社してガチガチに緊張していた自分にダジャレを交えつつ気さくに話しかけてきたいい人だ。
ジェットストリームアタック最後の一人で、輝さんが出社している時はカッちゃんとミィちゃんの二人の面倒を見ている。
日曜夕方五時は警備員室のテレビで笑点を見るのが楽しみだとか。
おじさんは俺に気づくとニカッとした笑みを浮かべてこっちにやってきた。
「今日も来てたのか」
「女だらけの学校って結構キツイんですよ」
「わはは!確かに女の園には憧れるがそこで生活しろと言われると儂も同じ気持ちになるな」
そう岩野おじさんと話していると唐突に腕を引っ張られる。
「お兄ちゃん!遊びに行こ!外いこ外!」
「え、あ、ちょっと……」
チラリと岩野おじさんを見るとおじさんは笑って手を振った。
「いいぞ、遊んで来なさい。社長には儂から説明しておこう」
「ありがとうございます」
「……行ってきます」
「行ってきまーす!」
その後、カッちゃんに連れられて外の公園で他の子供を交えて鬼ごっこをしたりして遊んだ。
辺りが暗くなるまで遊んだ俺達カッちゃんとミィちゃん二人の希望でファミレスに行き、その後ショッピングモールを回って楽しんだ。
一通り回ってベンチで休憩していると二人が疲れて寝込んでしまったので、俺は輝さんに迎えを頼んだ。
「随分モテモテだね、鋼夜くん」
「茶化さないで下さい」
迎えに来た輝さんの車に二人を起こさないように後部の座席へ運んだ俺は助手席に座っている。
二人を運んでいたら警察に声を掛けられたハプニングがあったが必死に説明したお陰で事なきを得た。
「でも、子供はいいですね。素直で純粋ですから」
変にドロドロしてないし。
素直でいい子だし。
本当、子供は可愛いし癒される。
何考えてるか分からない同級生やアホな大人より遥かにマシだ。
「鋼夜くん、私は場合によっては君を警察に突き出さなければならないんだが」
「ロリコンちゃうわ。アレです、シャアがララァをずっと求めていた気持ちが分かるって事です」
ロリおかん、最高。
「やっぱりロリコンじゃないか」
「違います」
性的な目で見たり恋愛感情を持つのは流石にないです。
アレだ。カッちゃんとミィちゃんの二人はこのまま、純粋で素直なまま育ってほしい。
間違っても将来パーティー会場を爆破するような悪女になって欲しくない。特にカッちゃん。
「明日、どうするの?学校でしょ?」
「今日は家に帰ります。学園には朝一で」
「分かったよ。何かあったら連絡するから、頑張ってね」
さぁて、明日からまた学園かぁ。
あぁ……鬱だ。
名前だけだったラビアンローズ社員を数人紹介
ラビアンローズがチート戦力過ぎ?細けェこたぁいいんだよ!
鋼夜はロリコンじゃないです
でもまぁ、あんな状況の場所に放りこまれればロリやホモに目覚めてもしょうがないんじゃないかと最近思えてきた
つまり一夏はホモ(これが言いたかっただけ)