「ぶきー?」
ということで、やって来たのは武器屋。ポータルで10秒、さくっとしたものである
……まあ、メルロマルク城下では俺がネズ公であり幻影魔法も弱体化している……というよりも第一にフィロリアルな二羽がそもそも背中に巨大羽根ついてるので亜人扱いされるのでまず武器なんてものは買えるはずもない。なので来たのはポータルをとりあえずで取っておいたあの村である。離れたと思ったらまたかよという状況だがそれも仕方のないことだろう。武器屋自体は周りがそこそこのモンスターとか出る関係から当たり前のようにあったしな。リユート村はその点では周りのモンスターが雑魚揃いで外に行くには武器必須とかそんな状況ではないからか良い武器屋とか無くて不便なんだよな
「ああ、武器だ
自分が使うものだから好きに選べよ」
魔法糸で服を織るとかも考えたが、そんなもの後だ後。ぽんぽん姿を変えなければ今のマントやらで何とかなる。武器を持たせる理由の一つは、フィロリアル形態か人間形態か、どちらかに大半の時間固定させることで服の消費を抑える事だしな
「あ、あのお客様」
鍛冶師の娘……だろうか。店番の少女ーいや20歳前後だから少女と言えるかは兎も角ーに申し訳なさげに声をかけられる
「亜人のばけも……方は」
「……これでも駄目か?」
差別はそこまでキツくない。なので、金貨を翳して黙らせる。金は偉大だ、リファナの心は掴めないが、クソナイフの心やそこらの人間の心は変えられる
「払うものは払う。迷惑料として、少し高くな」
「少しなんだな」
「ケチでち」
「数倍吹っ掛けられてたまるかよ、払って……相場の1.2倍だ」
なんてやって、二羽……いや二人に選ばせる
「本当に、好きなものを選べよ。自分が使うものだからな
壊れなければ買い直さないからな。後で気に入らなーいとかはなしだ」
「はーい!」
そう言ってフィロリアル二人は物色をはじめる
と、俺もウェポンコピーとかあるからな、とりあえず見てみるか
……うん。流石は原作主人公御用達の店。あのおっさんの作った剣より出来の良い武器が無い。レンに買ったあの剣とか、彼個人としては入魂の作という程ではなかったのだろうが、この店の鍛冶師が作ったとすれば魂の一作となるだろう。この辺りで商売するには不自由無いが、都会ではやっていけないだろうな
なんて、失礼極まる感想
そうして、割とすぐにフィロリアルズは戻ってくる。全然時間経ってないが良いのか
「我の答えは決まっている」
と、片目を抑えるポーズ
止めろなかなかにポーズがイタい
「騎士たるもの、剣を持つべし」
「いや、この国の騎士割と槍持ってる奴多いぞ」
「それでもだ」
「はいはい。剣な、好きなの選べよ」
「それも二本だ。魂の同胞と己の二人を守るためには、一本では足りない」
「足らせろそれは
ってのは冗談で、二本な」
二刀流か。いや、本人がそうしたいなら良いんだ。使いこなせるなら
『えっとね、フィトリアは』
突然脳内に響く声。ってお前は馬車だろ
『せいかーい!』
それだけ言って、向こうからのコールは切れた。暇か
「ムゥはぁ」
ぽん、と少女は姿を変える。フィロリアルに
当然、屋内でやられたら大惨事である
「……正直すまなかった」
ぺこり、と頭を下げて金を払う。1.2倍と言ったが、迷惑料込みで1.5倍。いやまあ、流石に突然巨大な鳥が出てきて羽毛撒き散らすとかやったら掃除も大変だし……
結局あいつが選んだのは爪であった。足に嵌める付け爪。フィロリアルの中では割と使う奴が多い武器……らしいのだが、そんなもの人間の武器屋に置いてる道理はない。なので二本の剣だけを買い、羽毛撒き散らした非礼を詫びて外へ。ムゥはゼファーの奴が人間姿になった瞬間にマント羽織らせて外連れ出しておいてくれた
「……んで、今日はお前らの為の狩りだ。とっとと使い慣れろよ」
外でちょっとやらかしたばつの悪さを振りきるように叫ぶ。いや、やったのうちのフィロリアルだが
結局、ムゥの爪は俺のドロップからそれらしいものを取り出して使わせる事にした。まあ、無いよりマシだ
「……にしても、どうしたものか」
「なにか、問題でもあるのか?」
「いや、レン
俺の武器は投擲具だ。っても割と手に持って剣として使ってる」
「だな」
「ボクは弓でちね。マスターが強くてあんまり出番はないでちが」
「そしてレンも剣」
「我は一対の剣」
「単に二本なだけだがな」
……残念ながら対の剣はないので割と似通った大きさの剣を二本買った。本フィロリアルはちょっと不満そうだが双剣自体割とやる人間少ないしな
「そしてムゥが爪」
『フィトリアがばしゃー!』
うん。聞かなかったことにしよう。ってかレンに聞こえてないし言及しても問題だ
「大半接近して斬りに行くせいで割としっかり連携しないと互いを斬るな。と」
「……確かに」
「ボクはマスターには矢を当てることは無いでちよ」
「出来れば敵にだけ当ててくれ」
だが、練習する暇なんてものは無くて
「ばちばちー」
ひょい、と姿を現すのは一人の少女。ってかフィトリア
「……フィトリア?どうかしたのか?」
「なおふみ達がたいへんー!」
「尚文達が……
教皇か!」