パチモノ勇者の成り上がり   作:雨在新人

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今回は短めのギャグ回?です
重要度は薄いです


タクトの爪痕

「……尚文、リファナは大丈夫ですか?」

 ……凄い奇異の目で見られた

 何故だろう

 

 「なあネズミ!」

 ぐわんぐわんと揺れる視界。首絞めから体を揺さぶられているのだ

 「アトラは!アトラはどうなった」

 「その点は……どうでしょう」

 「なっ!アトラァァァッ!」

 「本来肉体にほぼダメージは無いもの。肉体と結び付いた健全な精神ならば直撃してもほぼ無意味というものですが……」

 「じゃあアトラは……アトラ、は」

 「何らかの理由で気が触れた者に対してはどういう状況になるのか、初めての事なので何とも」

 「アトラをキチガイみたいに言……

 ……悪い」

 と、首筋は離される。流石に、自分を知らないと言い切りタクト様タクト様と言っていた彼女を正気とは言えなかったかフォウル

 

 「それで尚文、リファナはどうですか?」

 「とりあえず、気持ち悪いぞネズミ」

 ……突然罵倒された

 「いつも通り……のはずですが」

 「ううん、気持ち悪いよ」

 と、ラフタリアまで

 

 ……どうしてこうなった

 「ネズミさん。半端に敬語が混じっていますよ」

 と、樹が教えてくれる

 けれども、俺はいつも通りに思ったことを喋っているだけだ。こうして違和感も……

 ん?ちょっとあるような無いような

 「何時ものネズミさんならば、そんな敬語は使わないので」

 「こんなときにからかうなよ」

 ……?

 

 「マスター!殆どが逃げて片付いたでち!」

 と、でちの奴が戻ってくる。フィトリアに……あ、咥えられてる。いや乗せてやれよ

 『やー!くさーい!』

 ……まさかの乗車拒否である。ってかゼファーの奴水があると何かと体洗ってるっぽいのに臭いのか。確かにフローラルな香りは良く付いてるがそんな臭いか?

 『悪魔くさーい!』

 ……そっちか。ってか気付かれてるのかよそれ。良くそのまま付いてきてくれてるな

 

 「お疲れ様です、ゼファー、フィトリア」

 「だからベールでち!」

 「……そうですね、ベール」

 「へっ?」

 ……そういえば、何時もは悪魔なのに名前の呼び方一つに拘るのが可笑しくて、頑なにゼファーと無駄に言っているのだったか

 「お前誰でち!」

 ……は?

 「マスターは、マスターはボクをベールなんて呼ばないでち!ボクが何言ってもゼファーと」

 「……すいませんベール」

 「謝らなくて良いでち」

 

 「それで?このキモネズミどうなってるのよ」

 と、尚文に話を振るのはメルティ

 「……カースの影響でしょうメルティ姫

 傲慢のカースシリーズ、プライドダガー。その力を振るった反動で、普段の傲慢さが抜けているのでは、と」

 「素直に答えるんだそこ……」

 しみじみと呟くラフタリア

 割と酷くないか、扱い

 

 「……」

 と、倒れてる奴に適当にクソナイフから出したビン入りの薬でも投げておく。死なれても目覚めが悪いしな。タクト相手の人質には……どうだろう

 それだけやっておくと、ベール……ゼファーが意図を察したのか離れていく。おそらく飲ませてくれるのだろう

 そして、降りてくる盾の方へと向かった

 

 「リファナ!」

 「だ、誰ですか!」

 ぐはっ!

 …………

 ……

 …

 「り、リファナ?」

 「リファナ……ちゃん?」

 突然の事に、ラフタリアも困惑ぎみで……

 盾の上で目を覚ましたイタチの少女は、不安げにきょろきょろと辺りを見回して

 「ねぇリファナちゃん、大丈夫?」

 「……ひっ!」

 と、顔を近付けてくる親友から怯えて後ずさった

 おい、大丈夫かリファナどうしたリファナ

 と、ぱっとその顔が明るくなる

 「あ、なおふみ様!」

 尚文、てめぇ!……うん、仕方ないか

 「なおふみ様!知らない人たちが」

 「いや知ってるだろリファナ!」

 俺は100歩譲るとして、ラフタリアを知らない人と言っちゃ駄目だぞリファナ

 「あれ?なおふみ様、タクト様は?」

 「……タクト?

 ネズミ、あの男をタクトタクト呼んでたがあいつの事か?」

 「はい。その通りで、俺の敵です尚文」

 ……この感じ、ハンギングガロウズされている間にタクトのハーレムパワー食らっちゃったのかリファナ

 その割には尚文をなおふみ様と呼んでるし、どうなってるんだろう

 「ど、どうしちゃったのリファナちゃん!?」

 

 「リファナ」

 「こ、来ないで!」

 ……ぐぇぇぇぇぇっ!

 ちょっと、俺には聞き出すのは無理そうだ。任せた尚文頼むぞ尚文お前だけが頼りだ尚文

 ネズミさんは、ちょっと精神に来たので寝る

 「って、寝るなでち!」

 ……寝かせてくれなかった、横暴だ

 

 「リファナ、俺は分かるのか」

 「盾の勇者様で、なおふみ様」

 「タクトってのは?」

 「えっと、守ってくれる人で、守らなきゃって思う人で、大切な人で、幼馴……染?で……、とっても……す、すてき?な人で」

 段々と、言葉が怪しくなっていくリファナ

 ん?幼馴染?お前の幼馴染はラフタリアとキールと、あと俺だろ?原作だと前二人だが。何時の間に幼馴染になったんだタクト

 

 「あれ?でもタクト……様は幼馴染じゃなくて

 でも幼馴染のはずで」

 混乱している。凄く

 ……ひょっとして、アレなのか?元々リファナにとってラフタリアはとっても大事な親友だ。それこそ、原作では魂だけになってからラフタリアをずっと守ってたんじゃないかって言われるくらいには。それだけの想いと、植え付けるタクトへの想いが両立していては可笑しい。だからこそ、タクトハーレム化にあたって、ラフタリアへの想いと記憶をタクトへのものへと書き換えようとでもされたのか?

 尚文への想いは憧れ中心の好意。タクトハーレムは性格クソなビッチなんかの例外はあるが基本タクトに一途であるべき。だからこそチート能力の浸透が進めばタクトへの想いに塗り替えられるものだろうが……。大切な大切な親友への想いに比べれば後回しで良い両立しやすいものだから、尚文への認識は残ったのか?

 「……なんかもやもやする

 なおふみ様、わたし……この子の事、本当は知ってたりするのかな?」

 親友だぞリファナ、と一歩近づく

 「ひっ!」

 ぐはっ!

 一歩進んで、五歩下がる




ねずこうよしっているか
ラフタリアへの想いだけタクトに置き換わってたら守ってくれる人って言葉は出ない
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