灯火の星 〜The One Story of Ours〜   作:蘭沙

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レックスがクロム枠に収まったのはモノリスソフトの悪ノリだったか…
元はレックスも参戦できる予定だったからこそアピールにも登場できたんですね。もしも8人乱闘ができなかったら参戦できた可能性が微レ存…? レックス君ファンは次回作に期待してもいいかもです。

それにしても主人公でさえも一般応援客の如く扱われるのか…





九十四話 そのツケは払わなければならない

 

「ふん、むざむざ操られてワガハイと戦うことになるとは! 全く情けない!」

 

「ワ〜オッ! きびしい!」

 

 

クッパ軍団の一員を問う問題によりクッパがジュゲムに喝を入れる。自分も同じような目に遭っていたのを棚に上げての言動だ。

それを見てピットとブラックピットが小言を言っていたのは完全なる余談だ。おまえも部下にはあんなもんだろ、そうかなあ。

 

巨大で折れている土管を渡り、たどり着いたのはブラックホールのように渦を巻いている何か。中央へ向かって吸い込んでいるように感じるが、さすがにそれを調べにいく勇気はなかった。

 

 

「え? うそ、ここで終わり!? そりゃないでしょ!」

 

「あ、皆さん! ここもクイズらしいですよー!」

 

 

インクリングが辿り着いた果てに見つけたものに怒っている傍でしずえが目敏く問題文を見つけていた。

 

 

「なんて書いてあるんですか?」

 

「えっとですねー、『亜空軍を作りファイターたちを襲ったのはどのスピリット?』だそうです! トレさん、亜空軍ってなんですか?」

 

「いえ、私にはわかりません…」

 

 

その亜空軍だが、Wii Fit トレーナーには心当たりがなかった。だが、一部のファイターには懐かしくも疎ましい響きだった。

 

 

「亜空軍!? 亜空軍がいるの!?」

 

 

最初に驚きの声を上げたのはピット。彼はスタジアムから飛ばされたマリオと共にデデデを追って皆と合流していた。

 

 

「そういえばずっと前にデュオンってやつと戦ってたな…」

 

「デュオン…!?」

 

「アイツもいたのか… チッ」

 

『ひさしぶりだったね!』

 

 

ロックマンの呟きに反応したフォックスとファルコ。ドンキーコングの救出に協力し、そのまま戦艦ハルバードの奪取に動いていた。ディオンをはじめとする影虫を生み出していたMr.ゲーム&ウォッチには緊張感のかけらもない。

 

 

『亜空軍とはかつてこの世界を亜空間に染め上げ支配しようと企んでいた軍隊のことデス。』

 

「ロボット、君が言わなくとも…」

 

『いえ、ワタシだから言いマス。その亜空軍の主… タブーはマスターハンドやワタシを使い侵略を続けていたのデス。』

 

 

人間のように表情や仕草が非常に判別しにくいロボットの感情は、事情の知らない面々にはわからず、簡潔に話したためにそれが何かもわからなかった。だが、事情を知る者には理解できた。そのおぞましいとすら感じる憎悪を。

だからこそ、サムスはフォローに入ろうとしていたのだ。

 

 

『アイツは少し遠いと言えどもワタシと同じ世界で生まれた存在デス。ワタシにはわかル。』

 

 

つまり、あんな強敵に対して自ら一人戦いにいくというのだ。そんな自殺行為、許されるものか。

 

 

「ならば私も行こう。あの場で何も出来なかった私には行く権利があるだろう。」

 

「おっと、先言われちまった。このキャプテン・ファルコンも仲間と共に戦うぞ!」

 

『二人とモ…』

 

 

サムス、そしてキャプテン・ファルコンもその戦いに立候補した。命に逆らえずに散っていったロボットの仲間達。ただの一機すら救えなかったのだから。

 

 

「ピカチュ…」

 

「…本当は私達も行くべきなんだろうが、五人は流石に多いな。そもそもあの渦を潜り抜けれなければ意味もない。」

 

 

その三人と共に戦っていたピカチュウとオリマー。共に戦いたいが様々な問題が立ちはだかっていた。

 

 

「だから… 託したぞロボット、私たちも離れているドンキー達も応援しているからな。」

 

「ピカピッ!」

 

『…! ありがとうございマス…!』

 

 

渦の中にある一つのスピリットに狙いをつける。肩にかかった二人の手は重さなんかではなく頼もしい暖かさ。共に渦へ飛び込み、ジェット噴射で調節しながら三人で手を伸ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの時の冒険の『終点』はここ、いやコイツであった。メタル化した昔の姿のベヨネッタのボディには憎い禁忌が宿っている。

自分は静かに暮らしていただけだったのに。そうだ、コイツが他でもないコイツが、故郷を。自分を。仲間達を。

 

 

「落ち着け」

 

 

サムスの一声が異常なほどに響いた。レンズ越しのカメラとヘルメット越しの目が合う。優しくも厳しい目は自分の心理を見透かしているようで。

 

 

「戦えないほどに憎いのならば、そんな感情は捨てるべきだ。私も人のことは言えないが…」

 

「でも私もサムスも、オリマーやピカチュウ、ドンキーやディディーも背中を押すぐらいはできるさ!」

 

 

共に戦ってくれる二人。

背後で応援してくれる二人。

少し離れた場所で戦っているだろう二人。

 

ロボットは気づいた。この戦いは他の二人のケジメでもあるのだ。

 

 

サムスは憎しみに抗えず、状況を無視してリドリーを消し去ろうと考えた。そのツケは払わなければならない。

キャプテン・ファルコンは思いを見れず、状況を理解してロボットの仲間達を見捨てた。そのツケは払わなければならない。

そして、ロボットは仲間を見捨てられず、状況から目を逸らせずにその原因を今も憎み続けている。そのツケは払わなければならない。

 

 

『…ありがとうございマス、二人トモ。ですが…』

 

 

銃を構えた相手より速く、彼の思いに答えた最大火力の『ロボビーム』が鉄の塊なだけの体を貫いた。

 

 

『たまにはワタシにも背中を押させて下サイ、ワタシはただのガラクタではありませんノデ。』

 

「そうだな、共に行くぞ!」

 

 

キャプテン・ファルコンは拳を握りしめ、サムスはアームキャノンを構える。ダーズ戦前の前哨戦だ。

 

 

『くらいなサイ!』

 

 

『アームスピン』がタブーが張ったシールドをゴリゴリと削っていく。バックステップで後ろへ引いた敵を仕留めるための炎のパンチは魔人の拳で防がれた。しかし、二人の頭上から撃たれた三機の『ミサイル』が容赦なくタブーを襲った。

 

 

『─!』

 

『まだデ…!?』

 

 

爆撃も恐れぬロボットが爆風を無視して突貫する。その時、タブーから見覚えがあるような波動が放たれる。三人は急に疲労が増える。

突然の不調に体が硬直し、隙をつくってしまったロボットとキャプテン・ファルコンが魔人の蹴りで後ろへと吹き飛ばされる。

 

 

「おいおい、今のは…」

 

『何時ぞやのOFF波動デスカ… あれ程の威力はないようデスガ…』

 

「準備動作がない。これでは避けようがないか…!」

 

 

万全のタブーが使用したOFF波動は正しく初見殺しだった。まさか調整版とはいえ、それが今になって立ちはだかるとは。

ソニックが弱らせてくれた時よりもずっと威力は減っている。しかし技の出が早く、まず避けられないだろう。

 

 

「ならば常に勢いを取らせてもらおう!」

 

 

ダメージから逃げられないのであれば、上回るダメージを与えていくしかない。タックルを当てて、相手の体を浮かせる。地から天へ届かせるように高速のパンチを放った。

 

 

「うりゃりゃりゃりゃりゃ!」

 

『………っ!』

 

 

しかし、全てではないものの多くのパンチが防がれている。タブーが宿るボディもまた、そこそこに速い攻撃ができるのだ。それどころか、攻撃という名の防御を潜り抜けてキャプテン・ファルコンまで攻撃が届いてもいるのだ。

 

 

『何処を見てイル?』

 

「私達もいるのだぞ!」

 

 

更に上を取ってのかかと落とし。それを『バットウィズイン』が発動し、敵の体が蝙蝠の群れとなった。サムスとキャプテン・ファルコンの攻撃が空を切る。

元の姿へと戻ったところでロボットの『AirN』が発動した。ジェット機能の熱が相手を襲い、本能的に背中の蝶の羽で空中へ逃げようとする。

 

 

「逃すかっ!」

 

 

サムスのアームから放たれたグラップリングビームが相手の足首を捉えた。逃げようともがく敵に引き摺られながらも両足を踏み締める。それは『バレットクライマックス』で体中撃たれながらも変わらなかった。スーツの防御力で無理やり堪える。

 

 

「サムス!」

 

「助かる…!」

 

 

キャプテン・ファルコンがサムスと敵との間に入り、シールドを張った。これでサムスに銃弾は届かない。それならば、と銃口をビーム部分へと動かす。それが─ロボットには一番癇に障った。

 

 

『成る程… 貴方にとってワタシ達は扱いやすかった以上のものではなかったト』

 

 

反抗するなら片付けてしまえばいい。味方とも言えなかったのかもしれないが、敵というほど眼中になかった。そこまでの関心は無かった。

 

捕まった相手に向けて、『S3』、短距離ビームを撃つ。溜まったものを全て放り捨てるが如く。

 

 

『だったら無関心のままで、二度とワタシ達の視界に入るナ。ワタシ達に興味がないまま一生朽ちてイケ!』

 

 

ボロボロと体が崩れながら、奈落の闇へと落ちていく。ロボットはそこまで見ずに二人の方へ向かって言った。

 

 

『ありがとうございマス、サムス、キャプテン・ファルコン。戻ったらまだあの渦があると思いますノデ…』

 

 

はやく自分に捕まって欲しいということだった。二人はロボットの肩と思わしき部分へ手を置いた。

 

 

「行きはともかく帰りは大丈夫なのか? ロボットも疲れ… 疲労? していないのか?」

 

『大丈夫デス。本気を出せば二人ぐらい問題ありまセン。亜空間爆弾も結構…!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一戦が終わり、元の謎の空間へと戻っていた。しかし、ロボットの言葉を止めたのはそれではない。タブーを倒したというのに悪寒が止まらない。この空震はなんだ。

 

 

『…っ、急ぎマス!』

 

 

嫌な予感がし、最大火力で他のみんなの元へ向かおうとする。急げ急げと自らを急かす。

 

 

「うっ…ぐ!?」

 

「なんだ…!?」

 

『…!?』

 

 

渦の中心から何かが飛び出して、飛んでいたロボット達を吹き飛ばす。

三人は見た。道化師の頭に異形の翼。派手な見た目は何故か恐怖心を煽っている。悪魔とはコイツのことを言うのだろう。

 

狂気の温床、マルク。

かつて面白半分でポップスターを自分のものにしようとした化け物である。

 





ロボット『亜空軍とはかつてこの世界を亜空間に染め上げ支配しようと企んでいた軍隊のことデス。』

サムス「…だそうだが、聞いているか元凶その一。」

クッパ「ふん、ワガハイよりあの時のガノンに言うんだな!」

CF「…と責任転嫁しているがどう思う! 元凶その二!」

ワリオ「オレさまは好きなように動いていただけだ!」

リュカ「…!!」

オリマー「リュカが凄い顔をしてるぞ…」


ロボット『次回、『誰だと思ってんだ』、デス』


ロボット『罰として他のスピリットは貴方達が片づけなサイ』

CF「レジェンド級ばかりだけど頑張れ!」

クッパ・ワリオ「「うるさい!!」」
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