灯火の星 〜The One Story of Ours〜   作:蘭沙

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今回より本格的に聖地編へ入ります。それにより、今回から登場する子を意図的に絞っています。全員動かすのは諦めた。

あとPS5が当たらないです助けてください




九十九話 何一つだってないんだぞ

 

これは何…?

ぼくたちはキーラと挑んだ。そして負ける。

辺りから聞こえる阿鼻叫喚の声がまるで遠い場所からの音のようだ。

そんな時のこの映像。これは… 走馬灯?

死ぬ直前にどうにか生き長らえるために見るものとどこかで聞いたことがあるけども、違う。死を回避する手段はこの時にはない。

 

 

二度目にこの世界での大乱闘が企画された時。それでその時のファイターが集まってた時。

同じ世界から来た人を喜び、怒り、違う世界から来た人と呑気に話す自分を遠い目で見ていた。

 

この光景を見るのは二度目。

二度しか開催されていない企画に三度も呼ばれたのはどこの世界を探しても(ぼく)だけだろう。

 

だから、この後の出来事もわかってる。遠い所で見ていた(ぼく)に一番最初に気づいたのが、よりにもよってぼく()だった。近づいてくる。話しかける。

 

何も知らないひたすらに呑気な自分。

ゼルダも居て、深く考えずに笑っていた自分。

宿敵が居て、ひたすら怒ってた自分。

未来のことなんか知らないから当然だと言うのに、それすらも一周回って滑稽だ。でも一番滑稽なのは(ぼく)だ。

 

そっくりな格好をした子供に対して、未来で時の流れに翻弄されるぼく()が、屈託なく笑って名前を聞かれた。

それに対して(ぼく)は、未来を憂い、過去を嘆き、とびっきりの自嘲を込めてこう返されたのだ。

 

 

「よろしく… ()()()リンクだ。」

 

 

お前が幸せに感じる要素なんて、何一つだってないんだぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スピリットが大勢いた敷地を突破し、先のドラキュラ城、謎の空間のようにどこかへ転移すると、そこは何処かの地形だった。

謎の空間のように語りにくいような場所ではないが、先の二つが特徴的過ぎて語るようなことがないのだ。それでもどこかにある聖なる力を敏感に感じ取っている者は少数ながらも居たのだ。

 

 

「……」

 

「ルキナ、クロムのことが気がかりなのはわかるけど休めるうちに休んだ方がいいよ。」

 

「はい、わかってます…」

 

 

入り口から西南西に行ったあたりには一つの集落のようだった。久々に自然らしい自然と触れ合える場所で急速をとっていたのだ。

 

 

「それにしても、ルフレ!」

 

「何かあった?」

 

「何かあった、ではない!あの胡散臭い像の言うことを信じる気か! やれ真実を語るだの、知恵と勇気を求めるだの!」

 

「信じるというよりは、情報のつもり。間違えるというよりは情報とは異なるかも、とは考えるよ。」

 

 

クッパの言葉にルフレは涼しい顔をして答える。

この大地に建っていたふくろうの形の石像。それに近づくと声が聞こえたのだ。それは所々にあるようで、この集落にもいくつか見つけた。

『時に囚われた王家の守り手知恵に通ず』

『松明の灯は時を示す我が語る時を刻め』

集落にある石像はこう残した。石像を囲むように並ぶ橙色の火を灯す内周の松明、青色の火を灯す外周の松明。だがそれぞれ一つにしか火は灯らず、別の火を灯したら古い火は消えてしまう。

 

 

「時を刻め… 時計なのか…? 内周は短針、外周は長針か?」

 

「…! きっとそうですよ! 我が語るって、つまり別の石像さんが時間を教えてくれるんです!」

 

「出来過ぎだ! 絶対罠だ!」

 

 

謎が解けたと喜ぶルキナにあくまで陰謀論を唱えるクッパ。

 

 

「12時10分だってさー」

 

「行ってきます!」

 

「待てと言うのに!」

 

 

話を聞いていたのか、リンクが時刻を語る。敬礼して飛び出したルキナを止めようとするが、もう止められない。テンポが速い。

 

 

「仮に罠だったら他の場所にも置いてあるって… おっと、出てきたね。これが『時に囚われた王家の守り手』かな」

 

 

理論で返そうとするルフレの背後、集落、時計の中央に現れた一つのスピリット。

 

 

「時… 時ね…」

 

「何かあったのかい?」

 

「こっちの世界で時の勇者がどうのこうのって聞いたことがある気がするんだよな」

 

「それは「戻りました! 手応えありです!」

 

 

大きく手を振りルキナが戻ってくる。少々不満げなクッパに対してリンクが油を注いだ。

 

 

「罠じゃないっぽいけど何か言うことある?」

 

「フン、ワガハイもそうではないと思っていたところだ! しかし、そんなことよりジュニアを見つけなければ! まだ見つからんのか、この!」

 

 

ドダドダと大きな足音を立ててどこかへ走り去ってしまう。この騒動でルフレは何を聞こうとしていたのか忘れてしまった。

 

 

「でも… そうですよね、散々探し回ったのですからお父様はきっとここの辺りにいるはずです。今のうちに鈍った体を起こさなければ! 私がお相手してもいいでしょうか?」

 

「うーん、俺も動いときたいけどなんか胸騒ぎするんだよな… 休んどけってやつなのか?」

 

「じゃあ、頼んでいいかな? 僕は情報の伝達と少し聞きたいことができたから」

 

 

立ち去ろうとするルフレにルキナが問いかけた。

 

 

「聞きたいことですか?」

 

「シークとトゥーンにね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リンク、トゥーンリンク、シーク。

同じ世界の出身と言われているのに、彼らにそんな様子は見られなかった。

そもそも、同じ名前を冠している者が勇者と呼ばれる存在なんて偶然にしては出来過ぎている。そもそもルキナがはじめに参加した時など─

 

 

「(あー! もう! わかりません! こういうのはルフレさんにお任せします!)」

 

 

早々に小難しい話を投げた。全くわからん。

ならばわかることをしよう。知恵に通じるという守り手を倒そう。ここは安心できる場所ではなく、戦いの場として選ばれた『神殿』なのだから。

赤い服を着たシークのボディの『仕込み針』を斬り落とす。相手の初撃を防いだルキナは突きの攻撃を狙うため、剣を構え直して走り出した。

 

 

『…っ!』

 

「…! 後ろ!」

 

 

『浮身』を利用して爆発と共に背後に回ったのを本能で感じたルキナはすぐに腰を捻らせファルシオンを振り抜いた。相手が構えた小太刀とぶつかる。

 

 

「…ッ!? 何っ」

 

 

なんと両足を右腕に組みついてきたのだ。

肘が押さえつけられ、曲げる事が出来ずに力が入らない。鍛えてはいるが片腕で人一人の体重は支えられない。腕が下がっていく。

 

 

『!!』

 

「ぐふっ…!」

 

 

しなやかな右足が腹部を蹴りつけ内臓を揺らす。一瞬呼吸を忘れ、酸素が口から飛び出るも、自分のやる事は忘れない。

片足が攻撃に動いたことで右腕の可動域が増えたのだ。これで力を込められる。

 

 

「はああ!」

 

『…ッ』

 

 

大きく振りかぶって右腕を回し、相手ごと地面に叩きつけた。相手の力が抜けた瞬間を見逃さず、右腕を抜いた。強い力で圧迫されたからか、軽い痺れが残っている。

 

 

「(なんとなくわかってきました… 無力化してからこちらを消耗させてくる… 守り手というのが比喩でないのなら納得です。)」

 

 

正面からは仕掛けてこないのだ。常に相手の隙をつき、反撃を封じた上で攻撃してくる。あまり経験のない戦法だ。それ故に対処が難しい。

 

 

「突きではなく面での攻撃… それも一撃離脱がいいですね。抑えられたくありません」

 

 

それでも攻略法をつくる。ここで立ち止まってはいられないのだから。

 

『炸裂丸』を打ち返し、かわした相手を、アーチを描くような軌道の剣で斬る。予想できていた故に先を越すことができた。腕には届かない。

 

 

『…っ』

 

 

体勢を低くして、離脱し、相手の出方を見る。今度はどう出てくるか。『浮身』で再び消える。今度はどこへ消える。後ろは先にやった。上もやったのだ。

 

 

「左ですか!」

 

『…!?』

 

 

先程から飛び道具を剣で撃ち落としているのだ。得物を持つ右側は外してくる。上も背後もやったなら、残るは左側しかなかった。

 

構えた剣が蹴りそのものを受け流す。後退して勢いを殺し、振り抜くは裏剣ファルシオン。

 

 

「はああ!」

 

『ッ!?』

 

 

強烈に振るった『カウンター』の一撃。蹴りをくらわそうと力を入れた真逆の方向へ斬り飛ばされていった。

 





ミュウツー『前回予告でヴィランズミーティングをやれとは言ったが、早速やれとは言ってない』

クルール「クッハッハッハー! 悪は急げだ! おまえらライバルに対しての鬱憤をはけー!」

デデデ「またグルメレースで負けた! 後人を洗脳常連客みたいに扱うな!」

クルール「しょっぱい! 次!」

ウルフ「何が鬱憤だ、オレ様はヤツと戦いたいだけだ。」

クルール「そんな答え求めてない! 次!」

ブラピ「ウルフに同じく。」

クルール「めんどくさがり屋が! 次!」

リドリー「あの小娘の存在そのものが許せねえ〜んだよなぁ!」

クルール「え? 怖…」

リドリー「テメェホントにヴィランか!?」


ミュウツー『次回、『まるで、この時を知っていたかのように』』


クルール「…たく、ガノンは?」

ミュウツー『未だに捕まってるぞ』

クルール「……クッパは?」

ミュウツー『息子を探しにいった』

クルール「まともなヴィランがいねぇ!」

ミュウツー『まともな悪役とはなんだ。それとお前もどっこいどっこいだ』
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