灯火の星 〜The One Story of Ours〜 作:蘭沙
百話! 到達!
なんかもうここまで続けられるなんてびっくりです。
これからもどうかよろしくお願いします!
「時の勇者かい?」
「うん、リンクは曖昧なようだけど二人は知っているかい?」
ルフレの問いにシークは口元に手を近づけて考え始めた。難しい表情を見るにいい結果は期待できないか。
「はいはい! ボク知ってるよ!」
「教えてくれるかい?」
「んーと、ボクの島ではね、」
トゥーンリンクの語る内容はこうだった。
昔は神々の力が眠るという王国があった。
その力を狙って生まれた悪しきものガノンドロフをどこからかやって来た時の勇者が封じたという。
時が経ち、再び悪しきものが蘇った時、時の勇者は現れず大地ごと海に沈めることでガノンドロフを封じたとか。
「でも、伝説はまだ残ってるんだ。時の勇者と同じ歳の誕生日には同じ服を着てお祝いするの。でも、ボクこの服暑苦しいからヤダ…」
「あはは…」
「ガノンドロフが封じられた…? 時の勇者に…?」
驚きに目を見開いた顔でこちらを向いてくる。何か違っているのだろうか。
「賢者達によって処刑するも失敗して影の世界へ封じたとボクは聞いてるけど」
「えー!? 赤獅子のおじいちゃんが嘘つく訳ないじゃん!」
「ボクもミドナやリンクが嘘をつくとは思えないけど… そもそもボクは時の勇者なんて知らない。」
「そうか…」
交わらない知識。交わらぬ歴史。
その大きな違いをどちらも嘘を言っておらず、真の話だと仮定すれば。合わせきれない矛盾を生むことになる。
「(未来を変えた…?)」
それは運命に抗ったルフレだからこその結論。未来を変えたとしても、元の未来が一つの時間軸としてそのまま残っているのだとしたら二人の知る伝説が噛み合わないことも納得がいく。
「(だから、
でもそれならば、結果的とはいえどちらの歴史でもガノンドロフを封ずることは出来た筈だ。失敗した軸が複数あるならばともかく、どうして成功した軸が複数あるのだろうか。
「ああ、ここかー」
「あのファイターが『知恵』なのでしょうか?」
先程まで岩で塞がれて通れなかった場所。その裏にファイターが居ただなんて。
集落の中央から離れたところにあった道。進めなかったそこの道が開いたのだ。
「ああ、ゼルダ姫か、違う時間の」
「ややこしいですね…」
「ルキナもマルスって名乗ってた時期があったって聞いたけど」
「ルキナに改名した訳ではありませんからね!?」
生まれてからずっとルキナで一時期のみ勝手にマルスと名乗ってただけです! 、抗議の声を尻目にリンクは自然と足を進める。
シークもトゥーンリンクもいないのだから自分が全部引き受けても構わないだろう。
聞いてるんですか!?
いいえ、全く。
軽い気持ちで、解放するための重い戦いに臨んだ。知恵、勇気、力。その戦いの当事者であるのは間違いないというのに彼はその神々の力を持たない。それだからなのか、彼は誰よりも深く考えなかったのだ。
『終点』化された『神殿』に並び立つ。
ファイター側の戦力には、リンクの名を継ぐ復活の英傑。当然ファイターの資格を持ち実力も申し分ない。
しかし言うならば、退魔剣に選ばれた勇者とはいえ彼自身は人間なのだ。尋常なほどに強くとも神に選ばれていても神の力を使うことはできないのだ。彼の知るゼルダとは違う。
では、その対戦相手はどうなのか。ハイラル王国の姫君にして七賢者の末裔の一人、リンクのよく知るゼルダとは違うゼルダ。
彼女も神の力を宿すことはなかった。それに触れたのは彼女の知るリンク。その力を彼は行使した後、なんの因果か彼女に『知恵』が宿ったのだ。
まるで、この時を知っていたかのように。
「はあ!」
『…』
気合の一振りで放った『ソードビーム』をまるで滑るようにかわす。そのままに放った炎の魔法による爆発をバックステップでかわした。次の動きを予測するためにゼルダの体全体を満遍なく視界に捉えたリンクはここで異変に気づいた。
「(なんだこれ?)」
ゼルダの右手の甲が光り輝いている。それは自分のよく知るゼルダが力を行使した姿を彷彿とさせた。不思議とその力そのものに邪悪な意思は感じられない。こんな状況だというのにむしろ懐かしくよく見知ったかのような感覚にリンクは戸惑うしかなかった。
『…!!』
「うおっつぉ!?」
それが仇となった。ゼルダの魔力により召喚されたファントムは直進した斬り上げによってリンクの体勢を崩していた。
確かに感じる力の性質と彼女の現状のチグハグさをリンクは自身の中で表現しきれない。
無意識に防御に動いた盾と剣を打ち上げられる。自分でもわかる無防備さを呪う暇すらなく幻影の剣は手堅く横腹を穿った。
「(ダメダメダメ! 落ち着け落ち着け!こんな気分で勝てるか!)」
痛みで心を冷静にさせろ。
意識を逸らすな。
鎧の繋ぎ目へ、斬り落とすように肩部分を斬るとファントムであった鎧はバラバラになって動かなくなった。動かした剣を止めることなく体ごと回転させる。一回転して振り返った時には振り絞った弓は発射されていた。
『…ッ!』
一心で放った一矢は一の腕に突き刺さる。一時身体を強張らせるが、足元に転がる『リモコンバクダン』を確認するとすぐに跳び上がった。青い爆発が起こる。
「くそっ、外れた!」
シーカーストーンを手に持ちながら悔しがる。すぐに駆け出し、マスターソードを回して逆手持ちに切り替えた。重力に従って落ちていくゼルダに向かって斬り上げる。
「…っ」
『……』
ぶつかったのはただのサンダルと足ではなく、雷の魔法を宿したキックである。
華奢な身から放たれているとはいえ、それでも強力なのだ。押しきることを諦めて弾き飛ばす。
「たく、少しは手加減して欲しいぜ、ゼルダ姫…!」
マスターソードを持ち直すと、牽制にと飛んだ『ディンの炎』を斬る。ならば再びと撃たれた炎を『ブーメラン』は吹き飛ばす。否、貫通する。そこには灼熱を纏った武具があった。
『!? …っ…!』
炎のブーメランが自身へと向かってくるのを見たゼルダは即座にシールドを放った。防壁に弾かれ、上空へブーメランは飛んでいく。それでも安心はできない。何故なら、リンクが迫っているからだ。
シールドに対してやってくるのは防御無視の掴み攻撃だろう。ならばやるべきはシールドを解除しての回避。シールドが消えて後ろへと身を引く。
「まだまだだね!」
『…!!』
しかし、リンクはその先へ行く。戦士として高い能力を持っているリンクは当然戦闘時の駆け引きにも強い。それについてはまだまだ経験不足なゼルダは勝てなかったのだ。
硬い皮膚をも貫く鋭い突きはゼルダの腰辺りへと吸い込まれた。次の攻撃に移るために刃を引くと、ゼルダは『ネールの愛』で簡易的な防御を謀った。
『…!』
マスターソードを棒のように見立てて、高飛びの要領でリンクは上を飛び越えていた。戦時とは思えないほど唖然とその姿を目で追っていた。
「それじゃ、覚悟…!」
弾け飛ぶ結晶のかけらを物ともせずに、剣を構えてリンクはにやりと笑う。当たっているはずなのに。ここを逃してはならないと堪えているのか。
「てええやあああ!!」
『…ぅっ…!!』
上空へと上昇しながらの『回転斬り』はゼルダを巻き込み、見えぬ空の彼方までぶっ飛ばしていた。技を出し終わって着地したリンクは飛んでいった空の向こう側を眺める。
「結局、あの光はなんだったんだ…?」
ゼルダの手の甲の光は、回転斬りで場外へぶっ飛ばす最後の瞬間も、ぶっ飛ばされた後も最後まで光り続けていた。
手甲を貫通して輝いていた光、『知恵』のトライフォースが消えていく。なくなったわけではない。その力を行使し終えたから再び体へと眠っただけだ。
「消えた… なんだったんだ…?」
「ねえ、シーク、これってさ…」
トゥーンリンクならわかるだろう。でも、自分で使ったわけではない。もう一つの『知恵』になにかあったのだろうか。
辺りを見回す。今まで辿った道の方を振り返ると、そこには。
「……!」
『知恵』の力が、刻まれていた。
カービィ「ぽ〜!」
マリオ「百話… だって…!? あの飽き性が… 100まで続けたって…!」
ピット「作者が一番びっくりしてるんだよね、まあ、そんなこんなで記念回の次回予告はメタ代表のピットが勤めさせていただきます!」
マリオ「メタ代表」
ピット「まずは最初の分岐点兼ガレオム討伐者、ファイアーエムブレム代表マルス!」
マルス「話すのも随分久しぶりな気がするよ、長い付き合いだ。最後までよろしくね。」
ピット「ギガクッパ討伐者! 全ゲームのヒロイン代表ピーチ姫!」
ピーチ「う〜ん、私ももう少し出番が欲しいのだけどね〜」
ピット「リオレウス討伐者! 物語的にはオリマーの方が目立ってた! トゥーンリンク!」
トゥーン「その言い方はなに!? ボクは聖地編でそれなりに出番があるからね! ね!」
ピット「キーラ討伐者! ある意味始まりのひと! フォックス・マクラウド! 」
フォックス「ありがとな? ま、まあもう少し続くからよろしく!」
ピット「ドラキュラ討伐者! でもレッドとリヒターの問題と並行してたから空気! シモン・ベルモンド!」
シモン「言い方に刺があるな… 見てくれて感謝する」
ピット「マルク討伐者! スマッシュブラザーズを愛しスマッシュブラザーズに愛された男、カービィ!」
カービィ「ぷやうい! んぽぱ! ぷゅ!」
ピット「最後の最後で人選ミス!」
マリオ「次回、『お友達になりたくて』!」
マリオ「という訳で良ければダーズ倒すまでよろしくね!」
カービィ「はぁーい!」