灯火の星 〜The One Story of Ours〜 作:蘭沙
や っ て し も う た 。
今まで投稿が遅れることがあっても日を跨ぐまではいかなかったのに…
本当に申し訳ない…
ルフレが中心となってリンク、ゼルダが動く、いわゆる切り込み隊。ならばその他ファイターで構成された部隊は掃討隊とでも云うべきか。
東南の森のスピリットを目に見える範囲で解放した彼らは三角の中央へと向かっていた。そこにあるのは崖と錯覚するほどの険しい山だった。
「ピチュッピチュ!」
「フガアアァ!」
ピチューとガオガエンが大きく声を上げた。おおかた、勝利の雄叫びというべきか。
ピチューはガオガエンを救出した。この闇と混沌に満ちた世界で見事助け出したのだ。
ニコニコとその様子を見守るのはピカチュウ。最初は先輩として、内気なプリンの分もあれやこれやと世話を焼いていた過去が懐かしい。巣立ちには寂しさもあるが、それ以上に成長が嬉しかった。だからこそ自分のことに専念できる。
「ピカッチュウ…」
プリンはピカチュウと戦った。臆病ながらも自分がやるべきこととして。
ピカチュウにはそのやるべきことが多かった。サムスを助け出した後もリドリーのことだって残っている。でももう一人、自分が成さねばならぬことが残っている。
ピカチュウと彼は同郷ではない。だから彼の気配はわからない。それを当てることができたのは、空白である中央にトライフォースに連なる者はいないだろうという予想と願望だった。
「ピカチュ!」
意識が断絶する直前の刹那、伸ばされた手に応えることすら出来なかった。あれがなかったら彼だって逃げきれたかもしれない。そうすれば全てカービィに任せなくてもよかった。
しかし、理由はどうあれそうはならなかった。それが現実だ。現実を生きるしかない。進むしかない。
だったら、遅くてもいい。こちらも手を伸ばす。これは懺悔のための戦いではない。後悔の一撃は出さない。伸ばされた手に向かって手を伸ばす為の戦いなのだ。
囚われているファイターと戦うフィールドは大体、そのファイターに所縁ある地である。その場所が一番慣れているからだろう。
運要素を絡まないフィールドの『終点』。ステージの原色を保ちながら戦いをできる限り公平にするため、『グリーンヒルゾーン』はそこと同じ形になっている。
何が言いたいかというと、基本的にダーズ側が有利になるように仕組まれているわけだ。
『…!』
「ピカッ」
丸まっての『ホーミングアタック』を間一髪で回避した。相手はソニック・ザ・ヘッジホッグ、世界最速のハリネズミ。スレスレとはいえ初撃を避けられたのは幸運だった。
「ピカチュッ!」
捉えた青い影に向かって『でんげき』を放つ。当たった。いや外した? 速すぎてそれすらもわからない。技の速さ以前に出す判断が遅い。一点に向けて撃とうとしたら既に違う場所にいるのだ。
影は跳び上がり、ようやくその顔をはっきり見られた。
「ピカチュウ!」
『…』
呼びかけてみる。反応はない。
今まで同じことをした者は多くいただろうにそれでも思わず声を上げずにはいられなかった。
でも、憎むべきはダーズ。悪いのは声が届かないほどソニックを速くしたダーズなのだから。
「ピカッ!?」
影が目の前を通り過ぎたと思ったら蹴られた。速すぎる。先手を取るのは諦めた方がいい。ならばどうすればいい?
ソニックだっていつも最高速でいられはしまい。方向転換やジャンプをすれば数瞬遅くなる。
そして速度に目が慣れたとしても攻撃を当てられなければ意味がない。カウンター、もしくは範囲攻撃ならばどうだろう。しかし、そのどちらもピカチュウは経験があまりなかった。
「ピカ…!」
そうだ。ソニックは遠距離から攻撃できない。サムスのような武装はなく、己が身一つで戦っている。それを圧倒的なスピードでカバーしているだけ。
青い影が近くに来ている。それに気づいたピカチュウはどこを狙うこともせずただ辺りに電撃を撒き散らした。
『…ッ』
近づいてきたソニックが少し離れた場所で止まる。ぽんぽん急には止まれない。ピカチュウの周りには電撃がバリアのように溢れている。
ピカチュウがやっていることは単純だった。ピチューは電気の扱いに慣れていないからこそ、必要以上に電気を強くしている。結果、あのパワーと自分へのダメージだ。つまりピカチュウだって普段やらないだけで同じことができるのだ。
周りに常に強力な電気を帯びる。せいでんきなんて目じゃない。しかし、自分へのダメージを最低限にしてるとはいえ、消耗するまで粘られたら負ける。
「ピカァ!」
『…ッ!』
『でんこうせっか』がボルテッカーほどの威力を持っている。初めからマックススピードを出すのはいくらソニックでも無茶だ。
だが、ピカチュウもぶつかった時に眉間に一発食らっていた。痛みで電気の放出をやめてしまったが、即座に電気を放つ。スライディングしてきた相手に張りついて『かみなり』を呼んだ。
「ピカピカ…!」
誰も見ていないが、得意げに笑う。
ピカチュウは確信は出来なかったが、予想はしていた。退屈なのが嫌いなソニックが持久戦なんてできるものかと。それは操られているから消えるものではなく、ソニックの本質だからこそ消えないのだと。
『ゥッ!!』
「ピィー…!」
離さない。届きすらしなかったあの時とは違う。体が徐々にちぎれそうになるようなピリピリとした痛みが走る。だが相手はそれ以上のダメージになっている筈だ。
『…ッ!!』
「イィ…カ…!」
それだけではない。力では勝てないとでも踏んだのか、振り落とそうと、どんどん加速してきた。両足は既に離れ、両手でなんとか腰にしがみついている状況だ。
周りの景色が様々な色の線にしか見えない。これがソニックの世界。もう少し見たいと思ったが目が回ってきた。もう保たない。
「カァッ!」
『…!』
腹筋を使って両足をプルプルと手繰り寄せ、ソニックの片足を挟んで転ばせる。ズザザザと草に滑り込んだ場所はちょうど崖近くだったのだ。
「ピィカ!」
大地を蹴り、しがみついたまま身を投げだした。いくらソニックでも空を足場にはできないはず。あの超高速のスピードも宙では出せない。出来るだけ、奈落にほど近くなるまで手を離すな。
『ッ!!』
「ピィィ…!! カアァ!!!」
目がまた回る。無理やりまるまって突き落とそうというのか。ほとんど無意識に呼び出していた『かみなり』が二匹を貫いていた。ようやく手を離して一匹のみが落ちていく。
「ピカァ…」
「無事か?」
思わず座り込みそうになったピカチュウ。サムスの心配する声が、両足の力を留めてくれた。
黄色い爪先が金色の台座に触れる。色を失っていたその姿はたちまち深い青へ戻っていった。
「フア〜ア、何だ? ここ…」
「ピカッピ!」
「oh! って、ピカチュウか。そういやあんなことがあったな…」
座り込んだ状態から少しへそを曲げて寝っ転がるソニック。両手を頭の下に組んで、不可思議な空を見上げる。
「ま、とにかく無事で良かったな! にしても何でこんな…「ストップ、ストォップ!」what?」
「ピ?」
目を閉じながら徹底的に無視しているような素振りのこどもリンクをなんとか引き止めようとしているソード。完全にそっぽを向いている。
「連帯責任はゴメンだぜ〜…」
「何かあったのか?」
「ゼルダのことこどもリンクが無視したらシークがカチンときたらしくてさ、無視させない謝らせるって何故かソードと俺まで巻き込まれてさ… あ、逃げた」
抜け出してきたリンクにサムスが事情を聞くと疲れた顔をして答えた。そうこう言ってる間にこどもリンクが逃げ出してソードが追っていく。
「成る程な… OK! 捕まえてくるぜ!」
「マジで!? 助かる、サンキュー!」
と、お礼を言った時には既に一陣の風が吹いて、ソニックの姿はなかった。
ピカチュウとサムスはしばらく目を合わせると相変わらずだな、と笑い合った。
デデデ「第二回ラジオチャンネルDDDの時間だ! 司会進行はプププランドの大王たるこのオレさまデデデと!」
ウォッチ『にかいめがあるとはおもわなかったぼくとルイージでおおくりするよー!』
ルイージ「えっと、緊張するな、よろしく」
デデデ「コラー!! キサマを呼んだ覚えはぬぁい!」
ウォッチ『まきじたしすぎー』
デデデ「黙ってろー!」
ルイージ「じ、次回『誇りを持って』」
デデデ「出てけこのペラペラー!」
ウォッチ『どうしておこってるのー?』
ルイージ「ボク… 何のために呼ばれたんだろう…」