灯火の星 〜The One Story of Ours〜   作:蘭沙

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最近はもっぱらキングダムハーツやってます。現在2のやり込みしてるところですね。グミシップでてんやわんやしてます。




八章 新たなる命が包むこの大地で
百十二話 混沌


 

「みんな、準備はいいかい?」

 

「待ってー!」

「インクリングがいなーい!」

 

 

マルスが念のために全員に呼びかけるが、思わぬところで声が上がった。アイスクライマーの二人だ。あのオレンジが見当たらないことにキョロキョロと見渡しながら気づく。

 

 

「ハッハッハー! インクリングはいないが私ならここにいる! New! カラストンビ隊が一角3号! 名乗りの時間はないのでイカ省略!」

 

「はぶいた!?」

 

「どうせ話が長いって割愛されるんでしょ? まったく、ヒーローがなんたるかをみんなわかってないんだから!」

 

「なんで勝手に拗ねてんだよ」

 

 

ファイター達が集まる団体の真ん中に3号は降り立つ。唯一正体をわかっていないピットとブラックピットが軽くツッコミを入れる中、他は思い思いの感情で彼女を見ている。

 

 

「ほ〜う? ずいぶんとのろまちゃんだったんだな? ようやくオレ様の出番か」

 

「…ッ! リドリー!」

 

 

ようやく決戦が始まるとかぎつけて、どこかにいたリドリーが顔を出す。その姿に苦い顔をするサムス。ヘルメットがなかったら周囲にバレていただろう。

 

 

「ピカピカ、ピカチュ!」

 

『…わかってると思うけど倒すべきなのは』

 

「おまえみたいな小動物にわざわざ言われなくともわかってるぜ? サムスを何回でもぶっ殺せるこの場所をわざわざくれてやるつもりはないからな〜?」

 

 

ピカチュウの言わんとすることをルカリオが翻訳すると、それを遮ってリドリーが喋った。誰にも褒められたものではないが、一応彼にも彼なりに戦う理由があるのだ。

 

 

「うん! みんな大丈夫だと思うよ! いざとなったらスーパースターのボクに任せてくれ!」

 

「頼もしいね、でも僕も頑張るよ」

 

 

全員の準備ができていることを確認したマルスはゆっくりとその場所に進む。

 

そこはかつてキーラを打ち負かした時、ダーズの手によって飛ばされた場所。三つに別れる道の始点だったのだ。その地面を抉り出すようにできたそこにはギョロギョロと蠢く一つの眼があった。確かにファイター達を視認するとブルブルと震えだし、あたりは失墜の闇に堕ちる。

 

 

「…! ここは!?」

 

「移動… したの?」

 

 

キーラとの戦いにはいなかった面子が驚いて辺りを見渡す。

 

そこは先程いた場所より遥かに上空のように感じる。闇を感じる空がすぐ近くにあったからだ。終点のそれに近い足場は、広い大きな足場と宙に浮かぶ薄い足場に別れている。

 

 

「こっちの方が全力を出せるからいい。それに… くるぞ!」

 

 

アイクがそれを言い終わった途端、空中にダーズが出現する。

 

 

『─────!』

 

 

圧倒的な存在感を示すダーズとの戦い。おどろおどろしく鳴り響く怨霊にも似た声、のようなもの。それとの開戦を告げたのは奇しくもキーラにトドメを刺したものと同じ銃だった。

 

 

「オラァ!!」

 

 

ファルコの『ブラスター』から放たれた光弾。ダーズの本体たる目を狙ったそれは周りに存在している黒い触手に弾かれる。

 

 

「チッ! またこれかよ!」

 

「落ち着けファルコ、こっちだって人数は増えてるんだ!」

 

 

そう励ましながらフォックスも『ブラスター』を撃つが、綺麗に全て防がれた。連射力と弾速が速いフォックスの銃で防がれるのならば、工夫なしでは当てることもできないと思った方がいい。

 

直接当たっていないとはいえ、こちらへ攻撃されていることに腹を立てたかのようにダーズは迎撃してくる。辺りに陸空関係なく球型の物体を設置してくる。その攻撃は、一部のファイターには見覚えがあった。

 

 

「これってキーラのと同じものだ!」

 

 

発言をしたロックマンだけではなく、キーラとの戦闘経験がある者たちはその球型の物体、爆弾に向けて攻撃する。それを壊せることを知っているからだ。

 

 

「そうか…!」

 

「ふーん〜… なるほどなぁ?」

 

 

その行動で未経験者の一部も気づいた。この攻撃は阻止できると。近くにある爆弾を壊していく。しかし、それでも数が多すぎた。

 

 

「ぬうう…」

 

「ぐっ…」

 

 

密度の高い弾幕はファイター達に襲いかかる。キーラの十字の爆発とは違う、Xの字の爆発。全員がほぼ万善の状態だったから被害は少なかったとはいえ、体の大きなファイターの中には爆発が掠めた者もいた。

 

 

「むっ… ならばっ!」

 

 

ファイター達がひしめく中、メタナイトの姿が消える。数が多い中で、それに気づくものはいない。

 

 

『─────!』

 

「…! コゥ!」

 

 

ダーズの触手が目玉を中心に、長方形のような形をかたどっていく。それに気づいたゲッコウガは声を上げ、注意を促す。何かしてくると。

 

 

「甘い…!」

 

 

ダーズの体が、僅かに、一瞬だけ揺らぐ。『ディメンジョンマント』での奇襲攻撃だった。ギャラクシアがダーズの本体を斬りつける。

 

 

『ハァ!』

 

「ウラァッ!!」

 

 

僅かな隙。だが、隙は隙。ルカリオの『しんそく』が、ウルフの『ウルフフラッシュ』が交差しながらダーズを傷つける。

 

 

「いっけー!」

 

 

それとほとんど同じタイミングで、トゥーンリンクが動いた。キーラの時と同じように、クローショットで触手による防壁を剥がせないかと考えたのだ。

 

しかし、ヌルヌルと縦横無尽に動く触手を掴むことはできなかった。クローショットの先が力なく落ちる。

 

 

『─────!』

 

 

銃口のように向けられた触手の先から、紫色の光弾が無数に発射される。嵐の如く放たれた弾幕は素早く、避けるのも困難だった。

 

トゥーンリンクの前に出たこどもリンクが、垂れた鎖を鞭のようにうねらせ、光弾を撃ち消す。

翼で体を覆って守るが、その代償に飛行能力が落ちていく。

攻撃の後隙を狙われ、『リフレクター』が間に合わない。

 

 

「これでなんとか… うわあ!」

 

 

『サイマグネット』で光弾をやり過ごしたネスにダーズの触手が襲いかかった。強烈に叩かれる。反射や吸収に甘えたファイター達をダーズは見逃さない。その巨大な面での攻撃や、先についた鋭い爪が縦横無尽に迫ってくるのだ。

 

 

「オラァ! このオレさまの邪魔をするなぁ!」

 

 

キングクルールが、自慢の拳で触手を叩き落とす。が、大地に落ちたものの、それ以上にこたえた様子はなかった。

 

 

「そっちじゃダメだ! 目ん玉の方を狙わないと!」

 

「インクで潰したら目見えなくなるかな…」

 

「そんなことわかってるんだよ! だが、周りの雑魚共なんとかしないとダメだろうが!」

 

 

キーラ戦を経験済みのピットは初めから神弓での遠距離でチクチクとダメージを重ねていた。中心を狙わなければダメだと語るが、キングクルールの言うことにも一理あるのだ。

 

 

「! それなら! テキザイテキショだよね!」

 

 

キングクルールの再びのパンチ、そして3号の『スプラローラー』が触手を捕らえる。触手の動きを封じればその分攻撃も防御を薄くなる。

 

 

「…! クロム、ルキナ! 触手の方を頼む!」

 

「ああ!」「はい!」

 

 

最高クラスの雷魔法『トロン』をダーズに撃つ隣で、ガオガエンが絞めている触手の先を二人で斬り落とす。

 

フィールドを制圧していた触手に対応し始めていたのを敏感に察知したのか、ダーズは次の行動に出る。

至るところから噴き上がる闇の柱。乱雑に撃たれた攻撃は、触手の対処と合わさり回避を困難なものにする。

 

 

「もう! 同時に攻撃してきて! ヤになるわ!」

 

「でも、どうしよう… どうにかして攻撃を止めないと!」

 

 

デイジー、ルイージもまた柱を避けながら触手をなんとかしようとするが、いかんせん火力が足りていない。どちらかの攻撃を防ぐのは勿論だが、これならばダーズ本体に攻撃した方がいいのではと思い始める。

 

 

「ええい、しゃらくさい! 俺がいく!」

 

「えっ? ぶふっ!?」

 

 

ブロウがルイージ自体を踏み台にして、高く飛び上がる。一度、空中に浮いた足場に着地し、その勢いも衰えぬままにダーズへ飛びかかった。眼前に聳えるのは触手の壁。

 

 

「させぬっ!」

 

「止まれ!」

 

 

壁となっていた触手をシモンが鞭で引き剥がし、身軽さを意識したゼロスーツサムスの蹴りが触手の軌道を逸らす。

 

 

「っ! まだ」

 

「ゴー! そのままゴーッ!!」

 

 

それでも止めようとする触手からブロウを守ったのはソードだった。剣で防御しようとしたが、体ごと締め付けられる。だが、ブロウを守るという目的は達成できた。

飛びかかって『瞬発百裂キック』を放つ。ダーズ本体が少し仰反るほどの打撃を浴びせ、触手、柱の攻撃ともに僅かに止まる。

 

 

『ここがチャンスデス!』

 

 

精密な目はその僅かな隙を逃さない。本体に向けて一直線に最大火力、『ロボビーム』を撃ち出す。赤いレーザーは何事もなく進み… いや、触手の目の前に阻まれ…

 

 

「はあ!」

 

 

ロゼッタの『スターキャプチャー』で見た目に合わぬ軌道でグルグルと回り、ダーズ本体とソードを捕らえていた触手にぶつかる。解放されたソードは重そうにしながらチコに回収された。

 

 

「ヒエェ… ヘルプった…」

 

『なんですカ、その文法ハ。ロゼッタさん、支援ありがとうございマス。』

 

「いえ、お気になさらず。今は共に戦っているのですから…っ!?」

 

 

空気が裂けるように、近くで風切り音が聞こえた。三人もろとも触手の手痛い一撃によって斬り裂かれたのだ。

 

─違う、いや違わない。

それだけなら誰もが納得できた。それだけ、ではないのだ。

 

 

「(落ち… ない…?)」

 

 

ゆっくりと、まるで慣れた星空の先のように落下が遅い。そう考えた音は言葉にならない。いや、言葉が遅い。塞がれている訳でもないのに口が動かなかった。ようやく思ったのは未だ見つからぬファイターの一人、彼女の特技。

 

 

「ここから… 本番だね…!」

 

 

赤い帽子のスーパースターは重い重圧の中でなんとか口を開く。暗かった空はさらに暗黒へ、さらに闇へ。

 

 

『───────ッッ!!!』

 

 

ダーズの放つ、雄叫びのような音に呼応して現れる。破壊の化身の模造品、そして十体の闇の人形達。

 

その思念の導くままに、大乱闘を混沌へと叩き込んでいく──

 





ピット「実はここのダーズ戦、どこに入れようかだいぶ迷ってたんだよ。聖地編のラストバトルにするか、新章のはじめにするか… 結局後者になった!」

ブラピ「突然話しかけてなんだと思えば… そもそもメタ発言=オレ達っておかしいだろ…」

ピット「と、言うと?」

ブラピ「ペーパーマリオとか操作説明でだいぶメタいだろ? スマブラではみんなカメラにぶつかるし、オレ達の専売特許なのおかしいだろってことだ。」

ピット「あれ? 電池が切れたかな?」

ブラピ「おい」


ブラピ「次回、『闇は闇の前に沈んだ』」


ピット「詳しくは遊び方で! なんだかんだでボクもヤラレちゃってますからね!」

ブラピ「ここぞとばかりに原作のメタ発言するのやめろ!」
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