灯火の星 〜The One Story of Ours〜   作:蘭沙

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執筆は進んではいますよ!(はやいとは言ってない)


ただ、投稿するのを忘れていただけです()



百十五話 同じことがどうしてできないのだ

 

「それで僕たちはずっと… ありがとうございます、マルス。」

 

「うん、今は本当に最終段階。最後の戦いってところだ。」

 

「随分と遅かったんですね、僕…」

 

「そんなに気にすることはないよ、遅くなったっていっても配置的にどうしようもなかったし…」

 

「「とりゃあ!」」

 

 

辺りで戦いが続いている中、情報共有をしていた二人。マルスは疲弊しているため、その休息も兼ねて、といったところだ。なので、マスターハンドの模造と戦っていたのは、

 

 

「やったー!」

「勝ったー!」

 

「お疲れ様、ポポ、ナナ」

 

「ありがとう。怪我、しなかった?」

 

「そりゃあ、少しはしたけれど」

「そんな深刻じゃないよー!」

 

「「ねー!」」

 

 

仲のいい二人にほっこりしている中、少し離れた場所に新たな道ができていた。アイスクライマーが門番の一人を倒したことで開けた道だった。

 

そして、もう一つ。対称となる場所にも道が現れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スピリットが大勢いる場所を一人と一匹は駆けていた。サムスとピカチュウ。亜空軍の一件でも長らく共に戦っていた。

 

 

「案内、助かった」

 

「ピ…」

 

 

先にファイターを見つけたピカチュウはサムスを呼びに行っていたのだ。他の三人の可能性もあったが、ドンピシャだったようだ。

しかし、ピカチュウが心配していたのはそこではなかった。ダークサムスは、サムスの敵だ。ピカチュウは知らないが、ダークサムスはサムスの仲間を洗脳して戦わせた、宿敵の一人だった。またリドリーのように葛藤と戦うことになるぐらいならピカチュウが代わりに─

 

 

「安心してくれ」

 

「ピカチュ…」

 

 

スーツの下からでもわかる、その暖かさ。そんな手で頭を撫でられて、何も言えなくなった。

 

 

「………」

 

 

サムスは振り返らない。その姿が何を意味するかピカチュウにはわからなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理解は、まだしてない。おそらく、一生できない。宿敵を助けるなんて。自分でも気が触れたのかと思う。だからといってこの世界では仲間だという言い訳も無理だった。

 

『終点』の形の『フリゲートオルフェオン』。複雑な想いで戦っているサムス。色々とチグハグで理解できない。

それでも、ようやく答えを見つけられた。

 

 

「…!」

 

 

右腕のアーム部分から生み出した爆風同士がぶつかり合う。空中で距離を取りながら『チャージショット』と『ミサイル』を撃ち放った。

追尾する『ミサイル』をかわすが、『チャージショット』がヒットし、その影響で二、三発ミサイルが当たる。

迷いを振り切ったサムスは強くて冷静だ。

 

 

「(少々強引でも、筋を通せば納得できるんだな。まったく、これではアダムに叱咤されてしまう)」

 

 

外からヒントは貰っても、最終的に答えを見つけたのは彼女自身だ。サムスが自分の悩みを答えへと昇華させたのだ。

 

サムスは戦ってきた。たとえ相手が洗脳された仲間だとしても戸惑いなく引き金を引いた。銀河の平和のために。

同じことがどうしてできないのだ。この世界を守るために敵の力を借りることが。考えてみたら驚くほど単純なことだった。

 

 

「(右のアームで打撃、からの)」

 

 

手刀のようにまっすぐ突き出されたダークサムスの右腕。それを左手の甲で外側へ弾いた途端に爆風が起こる。後ろへ離脱するタイミングで『ボム』を投下し相手を巻き込む。

 

平静を取り戻したサムスにとって、ダークサムスは勝った経験のある相手でしかない。加えて物質にあるまじき生き汚さも策を謀る生存本能すらもダーズの手によってかき消えている。宇宙最強のバウンティハンターであるサムスに勝てる道理などない。

 

 

距離を取った上で撃った『チャージショット』は張られたシールドによって違う方向へ弾かれ飛んでいく。ここでダークサムスが反撃へ動いた。宙を浮き、滑るように移動するとタックルを繰り出した。

 

 

「……!!」

 

 

かわさずに両腕で受け止める。浮いているために落ちない勢いはサムスによって殺される。その状態のまま腹部に膝を入れる。ダメージは与えられてもそもそも構造が人とは違うので咳き込んだりはしない。だが、押さえ込んでいるためサムスはまだ攻撃できる。脛で今度は胸部を蹴り上げて後ろへのけぞらせた。そのまま崖近くまで蹴り飛ばす。

 

 

『……!!』

 

 

吹き飛ばされながらも放った『ミサイル』をサムスは避けられない。所々体に当たり、小さな爆発が起きる。声を漏らしもしなかったサムスは必要経費と割り切っていたのだろう。腕を振って煙を払う。

 

 

「…!」

 

『……ッ!』

 

 

相手の『チャージショット』に合わせて、サムスも『チャージショット』を撃つ。長くエネルギーを溜められた分相手の方が威力は高い。だがうち消すには十分。

互いに走り出した結果、ステージの中央で二人のキックがぶつかりあって交差する。身を翻し、相手に向けたアームから『ミサイル』を撃ったサムスに対して、ダークサムスは宙に浮ける体を利用して手早くアームから爆発を起こす。二つの攻撃は邪魔することなく相手に当たり、視界が爆煙で覆われる。人が人を見れない中、煙を掻き分けて電撃のビームが飛び出す。そのビームはダークサムスの首元を掴んだ。

 

 

『─!!』

 

「ようやく捕らえた…」

 

 

あの爆煙の中でグラップリングビームを撃っていたのだ。相手を拘束し、身動きを封じる。そして、距離を縮めていく。

 

 

『─!』

 

「…ッ!!」

 

 

距離が近くなった瞬間、ダークサムスも左手でサムスの首元を掴む。ヘルメット越しに睨み合い、動きを封じ合う。だが、動く部分はある。

 

ダークサムスがアームを向けようと右腕を動かした瞬間、サムスが空いてる左手で右腕を捻りあげた。発射口はあらぬ方向は向き、抵抗を封じる。ピクリとした僅かな動きを瞬時に読み取って動いたのだ。手早すぎる対処だ。

 

 

蹴飛ばして突き放し、腕を離させる。だが、アームからのグラップリングビームはまだついたままだ。サムスは右腕を振り回し向かい側の崖まで放り投げた。

 

 

「これで… どうだ!!」

 

『……!?』

 

 

空を浮いたままのダークサムス。その頭部と思われる箇所を飛び膝蹴りで蹴りつけた。ビームの拘束を解いた体はその勢いのまま、遠くへと飛ばされていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ピッカチュ!」

 

「待っててくれてたのか? すまないな、迷惑をかけて」

 

 

戻ってきたサムスの姿を見て、ピカチュウはすぐに駆け寄る。しゃがんでもなお見上げる視線の先にある、メット越しの穏やかな表情にピカチュウはようやく笑うことができた。

 

 

「はやく戻してやろう。他の戦線に加わらなければな。」

 

 

フィギュアが光りだし、元の動を取り戻した瞬間、黒いスーツがアームを振るう。ピカチュウが気づいて駆け寄った時には、既にサムスが抑え込んでいた。

 

 

「状況を見ろ。あれだけ的確に戦力を揃えておきながら、このタイミングでは私怨の戦闘など言語道断だと。理解できないとは言わせないぞ。」

 

「………」

 

 

意思らしい意思を持たない相手には正論で訴えるしかない。先程の乱闘と同じように指を動かせる左腕で相手のアームを捻りあげる。

ダークサムスもしばらくして状況を理解できたのか、それ以上の抵抗はしてこなかったし、抑えた腕にも動きが消えて力が抜けていく。サムスが手を離してもなおダークサムスは何もしなかった。

 

 

「…………」

 

 

しばらく何も動かずにいた後、突然後ろへ振り返り、クレイジーハンドへ向かっていった。

 

 

「ピッカァ!」

 

「いや、大丈夫だ。」

 

 

後を追おうと駆け出すピカチュウをサムスは手を広げて止めた。向きはダークサムスが走っていった方向を向いたままだ。

 

 

「別に全員と仲良くする必要はない。無理にそうする必要もな。水と油のままでもいいんだ。同じ目的のために戦えたらそれでいい。」

 

「ピカ…」

 

「だが、」

 

 

それで一旦言葉を止める。少し言葉を選んで続けた。

 

 

「君の思想は決して間違ってない。たった一つの筋道を見失うな」

 

「ピッカッチュ!」

 

 

ピカチュウはニコッと笑った。サムスが戦っているのは復讐のためではなく、この笑顔を守るためだから。

 





ダムス「…………」

パックマン「ペコリ」

ダムス「…………」

パックマン「ジー」

ダムス「…………」

パックマン「オロオロ」

サムス「誰だこの二人に任せたのは」


サムス「次回、『前しか見えない全力少年』 …スキ○スイッチ?」


サムス「これがサイレント小説… いや音は元からないか…」

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