灯火の星 〜The One Story of Ours〜   作:蘭沙

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スマブラSP発売1周年という日に遅刻した罰の早期投稿をしなくちゃいけないとか、実に私は馬鹿だなあ。

本当はピクシブの方に本小説とは無関係の短編でも投稿しようかな、とも思ったんですが色々な理由で頓挫。

なのでこれとは別に、いつもの時間にもう一話投稿します。
さて、私はポケモンに戻ります。(スマブラに行け)


三十一話 光の神殿

フォックスを解放し、クッパの怒りもなんとか鎮めたマルス達はさらに西へと進んでいた。

 

 

「びっくりこいた! まるで日が落ちてないよ! クッパ慰めるのにすごい時間かかったのに!」

 

「なんだとっ!」

 

「よくわからないけど、火に油を注ぐなよー。」

 

 

太陽は空の真上に位置していて、動く様子もない。慣れてしまったのか、元々存在しないのか不明だが、日光特有の暖かさを感じられない。あの太陽も造り物の太陽なのだろうか。この世界に夜がくることは無さそうだ。

 

 

「ぽーよ、ぱゆー、ぷい?」

 

『…君の世界の太陽と月は随分と活動的なのだな。』

 

「ぱよ!」

 

 

駄弁りながらも進んでいくと、山岳を抜けると、青い色の土管を発見した。

 

 

「…土管だな。」

 

「どっかんー!」

 

「入ってみる? 地下行けるかもよ?」

 

「キーラからワガハイへの挑発ということか… ふん、良いだろう、乗ってやる!」

 

「えっ? パックマンも一緒に行くの?」

 

 

クッパが声を上げた後、パックマンも手を上げた。インクリングが当てずっぽうにその意図を答えると、正解だと言うように何度も頷いた。

 

 

「わかった。何も無かったら戻ってきてくれ。」

 

 

敬礼して、肯定の意を示す。クッパだけだったら戻らないかもしれないが、パックマンがいれば戻らないことはないだろう。二人いれば、土管の先で何かあっても対処出来るだろう。

 

クッパに続いてパックマンも土管に入っていく。暫くして、パックマンが戻ってきた。

 

 

「向こうはなんともなかったかい?」

 

 

コクコクと頭を縦に振る。

 

 

「よし、行こう!」

 

 

マルスを先頭に土管の真上に乗り、中に吸い込まれていく。中は暗いが等間隔で明かりがついている。重力が切り替わり、出口が見えてきた。

 

 

 

 

「よっ… ここは?」

 

 

日光が積もった雪に反射し、目に刺さる。土管を抜けるとそこは雪景色だった。

 

 

「…雪?」

 

「出口が見えてきたよ!」

 

「ん? うわあ!?」

 

 

マルスは土管を出てそのままの状態だった。故に後を追って出てくる他のファイターに押され、土管の上から押し出されたのだ。頭から飛び込み、積もった雪がクッションになった。

 

 

「あ! マルス大丈夫?」

 

「いたた… 平気だよ。ごめんね、すぐ退かなくて。」

 

「うわあああ… ピチュー、雪だよ雪!」

 

「ピチューピチュッ!」

 

「火山よりずっといいや!」

 

『お前たち、遊びに来たんじゃないんだぞ。』

 

 

雪を見てはしゃぎ始める三人だったが、ルカリオからの一喝で黙る。

 

 

「そう、遊ぶ暇などない。ワガハイはジュニアを助け、キーラを倒さねばならない!」

 

「ジュニアだけじゃないけどな。ほら、早速誰か居そうな場所だ。」

 

 

漂氷の漂う湖らしき場所に、神殿らしき建物が建っている。いかにも何かありそうな場所だ。

 

 

「うん、進もう。」

 

「あ、赤青緑の変な機械がある。あのスイッチってもしかして…」

 

「なにか壁でもあったんだろうよ。それが解除されたと。」

 

「なるほどー、じゃあ、何かキーラにとって大切な物があるのかも!」

 

 

神殿へ続く橋に、不釣り合いな機械のような物体を見つけた。今までカービィが押したスイッチの意味を知る。ここまで厳重に守られていたということは重要な何かがあるのだろう。逸る気持ちを抑えて中へ入っていく。

 

 

 

 

 

 

「ふーむ、まあ、典型的な神殿だな。」

 

『典型的な神殿は湖の水上に建っているのか?』

 

 

漂氷の散らばる湖の上の光の神殿。今までのと違い、外見と中の構造がちぐはぐということはない。外見通り円状の構造だ。

 

 

「スピリットいるし… あ、ファイターも一人。早く助けてあげよ?」

 

「ああ、任せてくれ!」

 

 

特に助けてもらったばかりのフォックスはやる気十分だ。ブラスターを磨き終わり、くるくると回して腰に下げる。

 

 

「ワガハイはこっちに行く。」

 

「一人で? あ、でもここそんな広くないよね。スピリットも少ないし…」

 

「ここは二人一組で動いても問題なさそうだ。パックマン、また悪いんだけど…」

 

 

サムズアップで、言いたいことはわかるとばかりに答える。クッパの後を追って走っていった。

 

 

「他も別れて… ん? 彼は…」

 

「マルス、知り合いいたの?」

 

「いや、僕は知らないけど… この感覚… 同じ世界の出身かもしれない。」

 

「あ、知ってる訳じゃないんだね。ぼく一緒に行っていい?」

 

「わかった。後、スピリット一人とファイター…」

 

『では私とピチューでスピリットに挑もう。』

 

「チュイ?」

 

「ファイターは?」

 

「オレに行かせてくれ!」

 

「それじゃあ、フォックスとオレだ。カービィとインクリングは留守番だな。」

 

「んー、まっ、いっか。」

 

 

ファイター達は分担してそれぞれの戦いへ挑んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暗い暗い夜の世界。白銀の世界から一転、『終点』化した『悪魔城』にワープしてきたフォックスとキャプテン・ファルコン。

 

 

「おっと、シモンか。」

 

「シモンがここで待ち構えているのか…」

 

 

模倣品とはいえ、シモンが落とすべき悪魔達の根城に彼自身が待ち構えている光景は、とても違和感があった。まるで城の警護をしているかのように、その聖なる武器は二人に対して振るわれることになる。

 

 

「えっと… 普段の大乱闘とは変わらないんだよな?」

 

「ファイターとの乱闘はそうらしいな、オレも実は初めてでさ!」

 

「おいおい…」

 

 

自慢げに自慢にならないことを言うキャプテン・ファルコンにフォックスは呆れる。それを待ってくれる相手ではなく、鞭を振り回し襲ってくる。

 

 

『…』

 

「うおっと、待ってはくれないか。」

 

 

その鞭捌きは恐ろしく正確で、よっぽどのことをしないと絡まったりはしないだろう。鞭の先端がフォックスに襲いかかる。上体を逸らし、間一髪のところでかわした。

 

 

『… っ!』

 

「Yeah!」

 

 

『ブラスター』が二発ほど当たったシモンの頭上から『ファルコンキック』が迫りくる。いつのまにか空中を陣取っていたようだ。

大きく動いて回避したシモンに対し、フォックスもまた駆けてキックを繰り出す。

 

 

「おりゃりゃりゃ!」

 

『…っ!』

 

「とおっ!」

 

 

百連キックもまた同じ方法でかわされるが、挟む形でシモンの背後にいた『ファルコンナックル』がシモンを襲った。二人からの止まない攻撃に対処出来る限界がオーバーしたのだ。

 

 

『…!』

 

 

ジャンプでフォックスを跳び越え離脱する。『ブラスター』で追撃しようとするが、『聖水』を投げ込まれ身を引くことを余儀なくされた。

 

 

「鞭も厄介だが、それ以上にシモン自身の身体能力が高いな…」

 

「本当、何で絡まらないだろうなぁ?」

 

「あ、いや、そこじゃなくて…」

 

 

確かにあの鞭の腕前は一朝一夕で習得出来るものではないのだろうが。

 

少し駄弁っている間にシモンは次の行動に出ていた。二人に向け、かなり低めの位置で十字架が投げられる。

 

 

「「…!」」

 

 

喋っていたとはいえ、彼ら二人はこの世界が出来た初期から戦い続けていた存在だ。突然とはいえ対処は出来る。『クロス』を投げる攻撃にはそれ相応の隙が生まれるのだ。キャプテン・ファルコンは跳び上がりながら拳を握って襲いかかる。フォックスは最小限のジャンプで十字架をかわし、得意のスピードで一気に距離を詰めようと試みた。

 

 

「あぶなっ!?」

 

「うおっ!?」

 

 

だが、シモンもまた並のファイターではない。十字架はブーメランのようにシモンの元に戻るのだが、低い高度を保った『クロス』が浮き上がっていき、最終的にはフォックスの首辺りまで上昇して彼の背後を襲ったのだった。紙一重でかわしたものの、無理な体勢で回避した所為で着地も出来ず、石畳の大地に背中を打ちつけてしまった。

キャプテン・ファルコンの拳も鞭をぴんと張って弾かれてしまい、無防備な姿を晒してしまう。

 

 

「がっ!」

 

『…』

 

 

ヴァンパイアキラーの先が真っ直ぐにキャプテン・ファルコンの腹部に吸い込まれる。フォックスも助けに行ける状況ではない。

 

 

「くっ… (まずい… こっちは殆ど攻撃を当てられてないのに…)」

 

 

数的有利を取っているのにも関わらず、ペースを相手に握られているのだ。こんな展開が続けば先に負けるのはこちら側。ここから短期決戦。一発で逆転出来るような攻撃を当てなければいけない。一つ心当たりはあるが、フルパワーで繰り出すにはどうしても溜めが必要だ。

 

 

『…っ!』

 

「ハァ!」

 

 

襲いかかってくる鞭をブラスターに巻き付ける。これでシモンのメインウェポンは封じた。

 

 

「ナイスだ、フォックス!」

 

 

キャプテン・ファルコンの隆々な右腕に不死鳥が宿る。

 

 

「『ファルコンパンチ』!」

 

 

その拳がシモンに叩きつけられた。フィールドの外へぶっ飛んでいく。お互いに武器を離さなかったフォックスを連れて。

 

 

「確実に勝たせてもらう!」

 

 

完全に空中に放り出され、落下していく過程でようやくフォックスは手を放す。

復帰させないように外へ外へ。シモンを蹴り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ… これで… 痛っ!」

 

 

別れを告げた筈の銃がフォックスの頭に落下する。バウンドした銃はルカリオがキャッチした。

 

 

「一緒に落としたはずなのに戻ってくるんだな。」

 

「まさか今回も戻ってくるなんて思わなかったんだ…」

 

 

ルカリオから差し出された銃をありがとう、と礼を言って受け取る。既に他の者たちは乱闘を終えているようだ。

 

 

「フン、のろまだな。」

 

「それ自分のことっしょ?」

 

「うるさい、黙れ。」

 

「はあ… それでここはこれで全てなのかな?」

 

「でも、シモンしかいないなんて… えっ?」

 

 

本人の足元から青い光が放たれ、ロックマンの姿が消えてしまった。

 

 

「ロックマン!?」

 

「オレが行く!」

 

 

フォックスが宝石のような物を踏み込むと、同じ色の光に包まれ、同じように姿を消した。

 

 

 

 

 

 

大地に降り立ち、強風に身を縮めた。

 

 

「フォックス! これって…」

 

 

ロックマンの声が聞こえる。目を開くと、そこは天空に浮かぶ大地であった。




フォックス「そういえば今二手に別れてるんだよな? どうしてこんな組み合わせなんだ?」

ルカリオ『何か伝えたい時のために私はピチューやカービィ達と一緒にされたのだ。』

フォックス「あー。テレパシーか。」

パックマン「………?」

ルカリオ『チョコレートが食べたいそうだ。』

パックマン「!?」

フォックス「お前の願望じゃないのか!?」


ルカリオ『次回、『空に、天に誓った』。』


ルカリオ『フォックスも食べるか?」

フォックス「えっと… あ、ありがとう?」
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