灯火の星 〜The One Story of Ours〜   作:蘭沙

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ゲームアワードでもDLCの発表はなし。
一周年もスルーでいつ発表されるのか全く検討もつきません。
私の予想はインパクト重視ならばKHのソラ。安定択なら風花雪月のベレトスかクラッシュバンディーク。個人的推しならバンダナワドルディ ですね。ただ、彼ら全員に参戦を否定出来る根拠もあるので最早当たる自信なんてありません。

皆さんも良ければ予想、願望をコメント欄にてどうぞ。もし当てられたら… 何しましょうか?



三十三話 そうはさせないよ

神殿にいた全ての人を解放したファイターは、神殿より下った場所にある村に来ていた。建物あり、屋根もありで休められる場所ではあるのだろうが、その村にすらスピリットは設置されており、助けなければ気分良く休められない。

あのオーブのような何かが被害者であり、どこか別の世界で生きるものが大半とはいえ、それを尻目に休めるほと厚かましい人物はここにはいなかった。

 

 

「それで、キーラにヤラレチャッタのはボク達だけじゃなくて…」

 

「私たちファイターと同じ世界に住んでいるであろう者たちもいるという訳か。」

 

「そんであたし達から作ったパチモノの体を乗っ取ってる訳。」

 

「それを倒せば解放できるって訳だよ。」

 

「ピチュ。」

 

「わけ。」

 

 

訳からどんどん繋げて確認と説明をするファイター達。ピチューとカービィに至っては、訳としか言っていないようだ。

 

 

「そうか… では、ファイターだけではなく他の者達も救わなければならないな。」

 

「ああ、そうなんだ。たまに完全に知らない世界から来ている人もいるみたいだけど…」

 

 

誰がスピリットになっているかわからない。自分の親しい人がスピリットとなっている可能性は十分にありえる。また逆も然りだ。同じ世界から来ても時間が違うことはあるし、そもそもどのファイターとも同郷ではないらしい人もいた。

だからどうでもいい訳ではないが、何故かスピリットの特徴を乱闘に投影しているスピリット戦では、知っていることで大きな情報となり、乱闘の特殊ルールをある程度予想することが出来るのだ。当然知っている方がお得だ。

 

 

「あっ! トンネルがあるよ!」

 

「どこに繋がってるんだろう?」

 

「うーん… じゃあ、ここを攻略、後はトンネルの様子を見てからその先も攻略するか一度合流するか決めようか。」

 

「わかったよ! よし、ボク一番乗り!」

 

 

言うと、速攻で、一人だけいたファイターに触れる。少し目を離した瞬間の出来事だった。

 

 

「遊びではないんだぞ… 全く…」

 

「沈んでるよりいいだろ? はっはっは!」

 

『はあ…」

 

 

ルカリオのため息を合図に全員がそれぞれ散っていく。別の者を誘ったり、一人で戦いに挑んだり戦い方はそれぞれだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポーキーの作り出したハリボテのトカイ『ニューポークシティ』。厳密に言えばここは、ポーキーの作った偽物ではなく、マスターハンドの生み出した偽物の偽物の模造品だ。『終点』化の影響により、その街並みは完全に背景としてしか活躍していない。

 

 

「ピット、サン、ジョー! それでどこここ?」

 

 

辺りをキョロキョロと見回し、討つべき敵を確認する。リュカ。ここのオリジナルを作り出した者に人生と家族を狂わされ、それでもまっすぐ強く生きた者。気弱でも優しく超能力PSIを扱うことのできる少年だ。

 

 

『…』

 

 

指先にPSIの力を宿し、ピットに向ける。戦闘体勢は整った。

 

 

「よし、負けるか!」

 

 

ピットも神器を構える。色んな神器があるが、なんだかんだで弓と一番付き合いが長いのだ。

 

 

「はあ!」

 

『…!』

 

 

迫りくる光の矢を、リュカは超能力で強化された跳躍力でかわす。そのまま空中で『PKフリーズ』を繰り出すも、ピットはシールドを貼って防いだ。

 

 

「うおっと…」

 

『…』

 

 

シールドを消したタイミングで、地上にいるピットにPSIの力をぶつけようとする。

 

 

「うわっ、ていっ!」

 

『…っ』

 

 

リュカが大地に足をつける前に、大地との間をくぐり抜け、すれ違いざまに足を切り上げる。

 

 

「むうぅぅ… ふんっ!」

 

 

サンダルと地面との摩擦で勢いを殺し、そのまま、腕の神器を豪腕に切り替えた。

 

 

『…』

 

「せいやあああ! って防がれた!? へぶっ!」

 

 

後ろ向きとはいえ、勢いをつけるための声のせいで何かしてくることはわかる。振り向きざまの木の棒でのフルスイングで、珍妙な声を上げながら、地に腰を打った。

 

 

「いってて…」

 

 

腰をさすり、体を捻って立ち上がった。その間もリュカは次の攻撃に移っている。ピットに向けて勢いよく突き出した右手からPSIの力が溢れ、それは幻覚などではない確かな炎となってピットへ撃ち出された。『PKファイヤー』だ。

 

 

「おっと、てりゃあ!」

 

『…!』

 

 

炎を横飛びでかわし、分離した双剣で二つ同時に斬りつける。腹部にヒットし、少し怯んだ。

 

 

「そお…いっ!?」

 

『…!』

 

 

地面に近い左の刃を、足払いのように動かす。そうして自分の足元に来た左手に、リュカはPSIの力を纏った蹴りで後ろに跳びながら攻撃した。

 

 

「いてて…」

 

 

根性で神器は落とさなかったものの、少し手が痺れている。これはしばらく戦闘に影響を及ぼすだろう。いつもより握力が低下して斬撃が弱くなるのもそうだが、弓の狙いもブレるだろう。多少の誤差ならば敵に向かって誘導されるが、それでも限界はある。痺れが取れるまで時間稼ぎをしなければ。

 

 

『…!』

 

 

拘束するため伸ばしてきた『ヒモヘビ』を大きく回避し、次の出方を伺いながら元の神弓の形へ戻す。

 

 

『…っ!』

 

「っ! 『飛翔の奇跡』!」

 

 

再び『PKファイヤー』の気配を感じ、大きく飛び上がる。パルテナが乱闘用に改良した奇跡は彼女がいなくとも、自由に使用することが出来た。

 

 

「あぐっ!」

 

『…!』

 

 

とはいえ使った後は一度着地するまで無防備になる。体を動かしてリュカから出来るだけ距離を取ろうとするも、ダッシュの勢いを加えて攻撃する『PKパームプッシュ』をしっかり当てられてしまう。

 

 

「っ、まもれ!」

 

 

追撃が来ると察知したピットは『衛星ガーディアンズ』の盾を展開する。それは何もないところから顕現した盾であるものの、物質で出来た盾にも負けない、とても強固なものだ。

 

 

「いけー!」

 

『…ぃ…!』

 

 

超能力を当てようとしたリュカを盾で押し出し、大きな隙を作り出すことができた。いつの間にか左手の痺れも取れたようだ。

 

 

「とりゃ!」

 

 

力を溜めた、強烈な二段斬りを繰り出した。大きくのけぞったリュカには防ぐことも避けることも出来ず、二つの斬りつけをまともにくらってしまった。

 

 

『…っ!?』

 

 

光の矢の追撃も後を追ってきており、『サイマグネット』を展開する隙すら与えられない。

視界が一転二転する状況では体勢の修正もできず、為されるがままに、ぶっ飛んでいく。

 

 

「多分これじゃあ届かないから、耐えて復帰しようとか思ってるだろうけど! へっへーん、そうはさせないよ!」

 

 

誰に話しているのか、茶目っ気たっぷりに言い放ちながら走り出す。通常の形態ではなく、片刃を逆に装着した神弓を持ちながら走る。

 

 

『…っ!?』

 

 

跳び込んでくる天使の姿が見えた。神弓の片方の先が向かってくる。慣れた手つきで回転させた攻撃が、リュカにぶつかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

重厚そうな音をたてて、少年のフィギュアが転がった。ピットの手が台座部分に触れる。金色の光を発して、少年は元の姿を取り戻した。

 

 

「う〜ん… んっ… ここは…」

 

「あ、起きた。」

 

「リュカー!」

 

「えっと、ロックマンにピットさん。どうしたんですか?」

 

「ん〜っと、話せば長くなるから、後で言うよ。」

 

「いや、でもぼくたしか…」

 

 

先程の乱闘を思い出す。目の前の天使と戦っていたのを朧げに思い出した。

 

 

「あわわわ、ご、ごめんなさい!」

 

「えっ? 何が?」

 

 

突然に慌てだし、唐突に謝られてもピットにはわからない。普段よく遊ぶ友達とはそれなりに対等な関係を作れていると自負しているが、そうではないファイターには未だに上がってしまう。田舎の狭い人間関係の中で生きてきた彼にとって、身内より外の人間など長らくいなかったからだ。

もっとも、ピットはそんなことを気にするような天使ではないのだが。

 

 

「おーい! バスが出るぞー! ここら辺は片づいたから次に行くぞー!」

 

「あっ、了解です! 次行くよ!」

 

「えっ、あの…」

 

「大丈夫、後で説明するよ。まずは乗ろう?」

 

「う、うん。」

 

 

ロックマンがリュカの手を引っ張ってバスに乗り込む。運転手はキャプテン・ファルコン、いや、彼のからだを借りているかっぺいだ。

 

 

『これで全員かい?』

 

「ええ、全員です。よろしくお願いします。」

 

 

バスが発進し、トンネルに入った。一部はバス体験にワクワクしている。

 

 

「ピチュー、見て見て! あたしの顔写ってるよ!」

 

「ピチュチュ!」

 

「すごい…」

 

「わあ…」

 

 

座席を離れ、バスの中を走り回ったり、椅子で立て膝している子供たち。その喧しさに堪忍袋の緒が切れた者がいる。

 

 

「やかましいぞ、お前たち! バスの中では座席から離れずシートベルトをつけるのだ!」

 

「座席二つ分使っててベルトつけれない癖して何言ってるんだ、焼肉屋に並べるぞー!」

 

「なぬっ!?」

 

「で、でも危ないのは事実だから座っていようね?」

 

「ちぇー」

 

 

そんなことを尻目に、最前席ではシモンがパックマンにシートベルトの使い方を教えていた。

 

 

「ぽっ…」

 

『…やけに静かだな、カービィ?』

 

 

疲れているのか、と思ったが、そうでもないらしい。彼の波導を読みとった。

 

 

『…そうか、彼のお陰で逃げ切ることが出来たのか。』

 

「ぽよ…」

 

 

どんどん助け、仲間が増えるのは嬉しいが、彼がいない、と不安になっていくのだ。

 

 

『きっとどこかにいる。気を落とすな。私も共に探そう。』

 

「…ぅん!」

 

 

自分の顔を叩く。弾力があって刺激があるように見えないが、効果はあるのだろう。

 

光が見えてきて、暗闇に慣れた目を塞ぐ。

目が開けるようになったその先には、先程の街よりも発展した集落があった。




ピット「リュカも助けたし、どんどん仲間も増えてきて賑やかになってきたなー!」

リュカ「…あっ、よかった…」

ピット「へ? 何が?」

リュカ「あの… ピットさんに忘れられているのかと思いまして…」

ピット「何を?」

リュカ「ぼくのこと…」

ピット「忘れてないよ!」


リュカ「じ、次回、『精一杯の力と思いを』」


リュカ「だってパルテナさんに、『あのファイターは誰だ』って…」

ピット「ゲームの仕様に言ってよ!」
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