灯火の星 〜The One Story of Ours〜   作:蘭沙

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いやー、ここまで長かったー、あっぱれあっぱれ(棒)
今更言うことないでしょう。恐らく今いるファイターはなんらかの形で全員出せていると思いますが、細かく確認はしていませんのでご了承を。そして多分今後全員出すのはできません。


六十四話 決着を

『─────!』

 

 

機械音の雄叫びを上げ、更に激しく光るキーラは再び偽者のファイターを呼び出す。

 

 

「っ! またか!」

 

 

クナイの攻撃を回し蹴りで受け流す。グローブをつけた拳を握り直して正拳突きを喰らわせた。

 

 

 

「っ! またカオスなことに〜!」

 

「対処するしかないか…!」

 

 

近くにいたソードとシークが即興で組む。剛毛に覆われた豪腕の一撃を跳んでかわし、トルネードに乗せた『炸裂丸』を当てて目眩しと攻撃を同時に行なった。

 

 

 

「プリィ〜…」

 

 

先程も見た平面と体操講師の偽者の攻撃をふわふわとプリンは避けていた。なんとかサポートできないかと後ろの方でまごまごしていたのだが、戦線が下がったことで彼女も攻撃対象に狙われてしまったのだ。戦いたくないのもそうだったが、それ以上に二人での攻撃を避けるので精一杯だった。

 

 

「うらぁっ!!」

 

「プリ!?」

 

 

平面の体を蹴飛ばし、女性の脳をアームキャノンで揺らした。更に『フレイムピラー』で焼き尽くす。唐突なガンナの乱入だった。

 

 

「本体も叩くがパチモンも叩く。おい、ヘボ。囮ぐらいできんだろ?」

 

「プ… プ!?」

 

 

あんまりな言い方だった。彼女にだって並程度のプライドはある。涙目になりながら偽者に立ち向かう。

 

 

 

『傀儡か… 会話どころか波導も存在しない…』

 

 

はどうポケモンルカリオは目の前の自身の偽者と対峙していた。だからこそ彼らの正体をみやぶることができた。心も体も存在しない形を取り繕っただけの紛い物。手を抜く必要はない。細身の体に『はっけい』を打ち込む。

 

 

 

「えいっ! …でもこれは厄介ね。」

 

 

自称大王の巨体が投げたゴルドーをゴルフクラブで撃ち返す。今は敵勢力の数が増えて混戦中になっているが、その偽者は時限爆弾のようなもの。味方の大半が入り乱れているこの状況のまま爆発したら多くの味方が巻き込まれる。これはピーチじゃなくてもわかることで。

 

 

「離脱できる者から離脱する! ピチュー、悪いが飛んで行ったフィギュアは後だ!」

 

「ピチュー…!」

 

 

フィギュアにはなっていないが目を回しているトゥーンリンクを運ぶピクミンと手負いのピチューを咥えるピカチュウを率いて離脱しようとする。しかし、簡単に思い通りにはいかない。足の速さを活かして回り込んだのはゼロスーツサムスの偽者だった。

 

 

「ピカッ、ピー…カアッ!」

 

 

口に咥えていたピチューをピクミンに任せ、『ロケットずつき』で攻撃する。邪魔はさせないとばかりに頬袋から電気を洩らしていかくする。

 

 

 

「はっ!」

 

 

『ダンスのポーズ』で小さな勇者の偽者に攻撃する。一瞬のけぞりはしたが、すぐに立て直してWii Fit トレーナーの横腹へ向けて剣を振るおうとする。

 

 

「あっ、シモンさん! ありがとうございます!」

 

「礼はいい。この紛い物… 思ったより頭が回るようだ。」

 

 

左手に向けて打った鞭は敵をしっかり弾く。武器が減ったと対の短剣となった弓を斧で防いで体勢を崩させた。

 

 

 

「どうしよー!」

「近づけないよー!」

 

「アウアウアウ…」

 

 

ひたすらに竜巻を起こすソードの偽者に手を焼くのはヨッシー、アイスクライマー、ダックハントだ。風が邪魔で近距離の戦いに持ち込めず、かといって撃ちだした氷も投げた卵も爆発する缶も全て竜巻に遮られ届かない。

 

 

「んもー! ヨッシー、堪忍袋が切れたよー!」

 

「「緒が抜けてるよー!」」

 

「ヨッシー、風なんかに負けないもん… アワワワワー!?」

 

「「負けてるー!?」」

 

「イッシッシッシッシ」

 

 

竜巻相手にぶっ飛んだヨッシーをダックハントが笑うが、そもそも笑っている場合ではない。

 

 

「はあっ!」

 

「「マルス!」」

 

 

ファルシオンの剣先がソードの偽者に突き刺さり仰反る。反撃にと無理な体勢から振るった剣をひらりとかわす。

 

 

「数の利を活かすんだ。正面から戦う必要はないよ。」

 

「かずのり…うん、わかった!」

 

 

ダックハントが投げたクレーの回避隙に跳び蹴りを合わせる。怯んだところを二人の『ブリザード』で凍らせる。

 

 

「やったよナナー!」

「ナイスだねポポー!」

 

「あれー? ボクはー?」

 

「イッシッシッシッシ」

 

「あはは…」

 

 

 

跳魚のかかと落としを手首辺りで受け止める。反動で背後に着地する技なのは理解していた。

 

 

「『灼熱波動拳』!」

 

 

回避できないタイミングで技を放つ。とばした遠くで偽者の体が明滅する。

 

 

「っ! 爆発か!」

 

 

先程と同じく、付近を巻き込んで自爆する鉄砲玉。それを認識して離脱する準備にかかるが、このタイミングでキーラが動きを見せた。

 

 

「! これは…!」

 

 

十字に交差した模様がある謎の白い球体。それが空中に地面すれすれにと、付近に不規則に散らばっている。

その物体にフォックスは野生のカンに近い物が働いた。訳の分からない物体だったが自分の命を握られたような冷たさを感じたのだ。

 

 

「丸い物体に気をつけろ! 多分危険だっ…!」

 

 

そう叫んだ途端に鼻先すれすれに爆裂する球体。高密度の爆風が無差別に無慈悲に襲い続ける。

 

 

「「いたっ…」」

 

「っ…!」

 

「キュウウン!」

 

 

アイスクライマーの二人は離れざるを得なくなり、マルスのマントの一部が焼け焦げ、ダックハントの尻尾を掠めた。

 

 

「アウアウアウッ!?」

 

「ヨッシー!」

 

 

連携で偽者一体を封じたことから、油断してしまったヨッシーが爆風に直撃する。それで最初も負けてしまったというのに手答えがあったという結果が慢心へと導いてしまった。その姿が報いだと言わんばかりにヨッシーの体は銅像へと成り果てた。

 

 

『ハッ…!』

 

「ふえっ!?」

 

「キー!?」

 

 

ネスとディディーコングを抱えて爆風の嵐を『しんそく』で抜けたのはルカリオだ。目に見えぬものをも回避する彼は多少密度が濃いからって、この攻撃は避けられないものでもなかった。

とはいえ、図体の大きさも身体能力も千差万別なのがスマッシュブラザーズ。この攻撃、人によってはそもそも避けられるものじゃないのだ。

 

 

「グウウウ… おのれ…!」

 

「このッ…! 舐めた真似しやがって…!」

 

 

体の大きく、自分が避けられる隙間を見つけられなかった者達。

 

 

「い…一撃ぐらい… 問題ないさ、大丈夫…だ、リザードン…!」

 

「ウウゥ…」

 

「ちょっと当たっちゃったわね…」

 

 

身体能力が低くて厚い弾幕を避けきれなかった者達は少なくないダメージがあった。

 

 

「チッ… こいつらぶっ飛ばされるまで戦わせてくれないとかマジでムカつくんだけど、せめて死んでから爆発しろっつーの…!」

 

「プリプリリッ!」

 

 

爆風を抜けてたガンナと片耳だけを握られるというあんまりな持ち方をされているプリン。偽者がいなくなったのでキーラに攻撃する以外の道はない。一番最初にキーラに向かったのはこの二人だった。

 

 

 

「ばたんきゅ〜……… ハッ、ここは誰? ボクはどこ?」

 

「逆だトゥーン… 後、ピチューそこで電気を放ってはいけないぞ。」

 

「ピチュ…!」

 

 

完全に目が覚めたトゥーンリンク。爆風で目を回していたが、この度ようやく元に戻った。

ピクミンから降りて状況を確認する。

 

 

「ピーチ、ピーチ! 大丈夫かい!?」

 

「ええマリオ、大丈夫…」

 

 

見栄なのは見抜いていた。本当ならばすぐに彼女を連れて戦線離脱したいところだが、そもそも遠くにいたところで遠距離攻撃は届くのだ。一度戦場に立った者をキーラは逃さない。

 

 

 

「後ろのことは気になるけど…!」

 

「今は前をどうにかしねえと…!」

 

 

パイロットとして、軍人として余すことなく鍛えた脚力を最大限に活用する。誰かが攻撃を当てなければジリ貧なのだ。スターフォックスの二人は後ろを他に任せてとびだし、そして驚きの光景を目にする。キーラの本体が三つとなっている。幻か、それとも分裂したのか。その増えたキーラが乱雑にぶち撒ける火炎弾。

 

 

「うおっ!?」

 

「クソッ、だいぶへばるんじゃねェか!?」

 

 

眼前で放たれる火の雨に咄嗟に『リフレクター』を展開する。いつもは蹴り飛ばすファルコも今回はそんな余裕がなかった。それでも自分達の心配より後ろの方が心配だった。エネルギー弾に対応できる技を持つ者は平気かもしれないが、果たしてどれだけの人数が残っているか。

 

 

「プリー!!」

 

「ケッ、相討ちしても数は減らそうってか? 上等だコラァ!!」

 

「プリッ!?」

 

 

後方の仲間を心配するプリンがガンナの言い方に驚く。ガンナのおかげで助かったのだが、それでも看過できない言葉だった。だが、次の言葉で意図に気づく。

 

 

「言っとけどなあ、んな出任せな攻撃じゃあ半分も削れねえんだぞ!?」

 

 

黒煙が晴れ、見えてきたのはネスの『サイマグネット』だった。後方にいた大半の者たちは彼の後ろにいる。

 

 

「ピーチが自分はいいからってボクをこっちに回してくれたんだ! その期待を裏切る訳にはいかない!」

 

「ゼルダ様が見送ってくださったのに負けて帰るとかありえないっしょ…!」

 

 

一部が焦げた『スーパーマント』を持つマリオと、剣をしまいハイリアの盾での防御に全力を注いだリンク。ネスが防ぎきれなかった分は彼らが対応したそうだ。

キーラが、たじろいだように見えた。

 

 

「よし、行けー!」

 

 

トゥーンリンクが『クローショット』を構え、キーラの翼をガッチリ掴む。オリマーとピクミン、ピチュー、ピカチュウが助太刀に入るがパワーが足りない。

 

 

「オレ、チャンス、逃がさない!」

 

「たくっ、散々な立ち位置だ!」

 

 

鎖部分を握りしめ、ドンキーコングとデデデが引っ張り合いに参加する。それを皮切りに数多くのファイターが防壁を削ぐことに参戦する。

トゥーンリンクの顔が真っ赤になった頃、翼が剥がれてきた。

 

 

「逃すかっ!」

 

 

自由な右腕のアームから『チャージショット』を撃つ。武装の影響で、右手は鎖を持てないがその分攻撃に手を回せる。標準は核本体に向けられている。

 

 

「ここで決めてやるぜ!」

 

 

ブラスターを構え、ファルコが飛び出す。彼も存外熱くなりやすい性格だった。

 

 

「っ!」

 

 

空中に敷かれる細い白の線。鼠の一匹だって死ぬ間際に抵抗し、猫に噛みつくことがある。それはキーラの最後の抵抗だった。

 

 

「まずい、離れてっ!!」

 

 

マルスが叫ぶ。この線を沿って光線が撃たれるならば固まっているこの場所は明らかな危険地帯。一網打尽にされる。

 

 

「えっ? あぶっ…!?」

 

 

クローショットを外す暇もなく回避の為に動いた。背を反らし顎を引っ込める。垂れた緑の帽子が少しかすった。割とどうでもいい。

 

 

 

「へっ、ここで決めなきゃオレじゃねえよ!」

 

 

予告線も気にせずにまっすぐ向けたブラスターが彼の手元を離れていく。

ファルコの手に光線が撃たれた。後方へ放り出してしまい、手の届かぬところへ落ちていく─

 

 

「ッ!! ヤベッ…!」

 

「キィー!!」

 

 

ディディーコングのすばしっこく小さな体躯が落ちたブラスターを蹴り飛ばす。光線を潜り抜け、ファルコの落とした銃はまっすぐフォックスの元へとんでいった。

 

 

「…っ! そうか、これなら…」

 

 

無差別に通るビーム。隕石の群れも敵の砲撃も、鋼鉄の翼に乗ってかわして討ってきたのだ。その翼がなくてもやることは変わらない。

トゥーンリンクが強引に残ってくれたお陰でキーラの元までたどり着けば攻撃は届く!

 

 

「はあっ!!」

 

 

柔軟な身体能力で、鍛えぬかれた脚力であそこまで辿り着け。両手に『ブラスター』を握ったまま光線のトンネルを潜り抜ける。光線のハードルを飛び越える。

 

 

「今度こそ…! 決着をぉ!!」

 

 

限界を超えた速度でキーラ本体へ向けて一心腐乱に撃ち続ける。

 

 

「やれェ!!」

 

 

頼りの相棒の声が耳を通り抜けるほどに激しい光しか目に入らない。

 

 

『───────!!』

 

 

悲鳴の声が聞こえた気がして、光線の消えた戦場に腹を打ちつける。翼が崩れ、掴む物が壊れたクローショットがガチャという音を立てて落ちた。

 

 

「やった…のか…?」

 

 

ポツリとマリオの声。

崩れていくキーラ。妖しく綺麗な羽を模した物体も崩壊し、見るも無残な状態になっていく。

 

 

「な…なんですか、あれは…!?」

 

 

だが、キーラのいる真反対に位置する空。文字通り空がガラスのように割れていく。

 

 

「あれは… 破壊神か!?」

 

「こちらも見ないと思っていたら…!」

 

 

一つの穴となって見えた天空の向こう側に見えたのは黒を塗りたくった闇と、マスターハンドと対をなす大量の破壊神、クレイジーハンド。

 

 

「なんだ… あいつ…!?」

 

「グウウウウ…!!」

 

 

そして、爬虫類の如き鋭い目玉。

 

 

─光の化身キーラを破ったことで抑えられていた闇が暴走した

 

 

「マスターハンドがあんな簡単に!?」

 

 

キーラは配下に置いたコピーのマスターハンドに突撃させたが、主たるキーラが弱っている上に破壊の化身が相手では接戦とすら言えず一方的な戦いになる。

 

 

「ボコボコかよ… っておい! あのクソ羽野郎逃げやがったぁ!!!」

 

「待て、パルテナ様を返せー!!」

 

 

勝機はないと判断したキーラは小さな光となって空の向こうへ消えていく。大半のマスターハンドのコピーという戦力すら己の存在には変えられなかった。

 

 

─瞬く間にこの世界の一部は漆黒に落ちた

 

 

「ぐおおっ!? なんだこれは!?」

 

「空に吸い込まれ…! くううっ…!」

 

 

空が割れ、そこへファイター達は吸い込まれていく。キーラ戦でのダメージが残り、そのキーラすらも児戯にすらならなかった存在相手にろくな抵抗も出来ず、フィギュア化した仲間を手繰り寄せるので精一杯だった。

 

 

「こいつは… 一体…!」

 

 

妖しい赤と黒の触手が空を破壊し、全体が見えた混沌の根源が失墜の闇となった空を支配する。

 

 

─ファイターとスピリッツを配下にこの世界の掌握を狙うもの

 

 

一つだけの眼でファイターが消えていった空を睨む。

 

 

─混沌と闇の化身 その名は

 

─ “ダーズ”

 




現ファイター

カービィ
マリオ
マルス
ピクミン&オリマー
パックマン
Wii Fit トレーナー
Dr.マリオ
インクリング
ピチュー
ロックマン
スネーク
むらびと
シーク
リンク
ルカリオ
キャプテン・ファルコン
ピーチ
クッパ
フォックス
シモン
ピット
リュカ
しずえ
Mii 剣術タイプ
ヨッシー
プリン
リュウ
ドンキーコング
アイスクライマー
ダックハント
リトル・マック
ファルコ
ピカチュウ
サムス
ネス
Mii 射撃タイプ
トゥーンリンク
Mr.ゲーム&ウォッチ
ポケモントレーナー
ディディーコング
シュルク
ゼロスーツサムス
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