灯火の星 〜The One Story of Ours〜   作:蘭沙

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数分程度の投稿忘れでも私は遅れた、と言います。
自分に甘くしちゃダメですよね! 自らへの戒めにもなりますし。


まあ、それでも学習しないところが一番愚かなのですが。

ゲームの方は… ミニマムサイズにしただけとはいえこのタイミングで新ステージ追加!?




五章 どこまでも流れゆく光
六十五話 今が無茶をする時だ


「う… くっ…」

 

 

口を開いても喉から出てきたのは呻き声だった。視界がぼんやりする。頭が重い。

 

 

「ぽよ〜!!」

 

「ん… あっ… カービィ…?」

 

 

桃色の小さな手に体を揺さぶられ、ようやく顔を上げられた。体を起こし、あの偽物の空とは全く違う黒が目に入ってくる。

 

 

「…! ここは!?」

 

 

謎の世界。

確かキーラを討ったと思ったら空が割れて、そこからクレイジーハンドと謎の存在が現れて─

 

 

「そうだ、みんなは!?」

 

 

辺りを見渡す。先程まで共に戦っていた仲間がいた。気絶したままの者もいれば既に起きている者もいる。

 

 

「あっ、シュルク。起きたんだね。」

 

「マリオ…」

 

 

起きていたマリオと偶然目が合う。最後の戦いと思っていた時にこんな目にあったためか、先程と比べて覇気がない。

 

 

「フィギュア化はしてないみたい。気絶で済んでよかったよ。」

 

「でもさっきの戦いでフィギュア化したみんなは?」

 

「うーん… 同じ場所に飛ばされているとは思うけど…」

 

「シークやソードが捕まえていた。全員かまでは確認できていない。」

 

 

真っ先に目を覚ましていたリュウが答える。フィギュアになってしまった仲間も気になっていたが、気絶していた他も放って置けずここに留まっていたのだ。

 

 

「なんだったんだろう、あれは…」

 

「目的は不明。キーラと戦っていたからキーラの敵ではあるようだが、俺たちの味方ではなさそうだ。」

 

「でもあんな簡単に負けるなんて…!」

 

 

あの存在はキーラよりも強いということになる。幾ら自分達と戦って消耗していたからと言っても、あまりにも一方的すぎる戦だった。

苦労して撃破した相手故にショックも大きかった。

 

 

「いつか言っていた、戦力の温存。本当のことなのかも知れないね。」

 

「ああ。」

 

「いつか…?」

 

 

つまり予想はしていたということだったのか。いつかというのはシュルクにとっては不明だが、それはわかった。

ちなみにカービィはその時バナナを一心不乱にたいらげていた。

 

 

「うん。取り敢えずみんなを起こしてフィギュアになった人たちを…!?」

 

 

気配を感じて振り返る。宙に浮いていたのは破壊欲の化身クレイジーハンドだった。

 

 

「クレイジーハンド!?」

 

「くっ…!」

 

 

気絶したところを仕留めんとする破壊神に冷や汗が止まらない。どんどんとこちらへ近づいてくる。

 

駄目だ。

ほとんどの人が戦える状況じゃない。

今が無茶をする時だ。

 

 

「…っ!」

 

「シュルク!」

 

「他のみんなをお願い! ここは僕が止める!」

 

 

三叉に分かれた道。一番右の道からから近づいてくるクレイジーハンドの行方を阻む。

 

 

「クレイジーハンドッ! 僕が相手だっ!」

 

 

ヘイトを貰うことはあまりしないが、今は仕方ない。その発言に反応するように、黒い力が辺りを包む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『終点』のような場所。背後から現れるのは破壊欲の化身。マスターハンドと対をなす左手の姿をしている者。どうやら自分は神と呼ばれるものに良い縁がないらしい。

 

 

「このっ…!」

 

 

モナドを開く。スナップを利かせてなぎ払うようにひっぱたく左手を跳び上がって回避し、背後を斬りつけようとしたところで背後から飛び出してきた何かを見て反射的に手を引っ込める。

 

 

「やあっ!」

 

「カービィ!?」

 

 

『ファイナルカッター』の斬撃がクレイジーハンドを襲う。それに一層破壊衝動を滾らせたように感じた。

 

 

「いつの間に… あー…」

 

 

自分のフードに居たのか。幾ら緊急事態だからといってまさか気づかないなんて。確かにカービィは軽いが感触すら感じなかったとは。熱くなっていた石に突然冷水をかけられた気分だった。

 

 

「でも… 今は二人で戦うしかないっ!」

 

「ぽよ!」

 

 

冷やされた熱は再びその熱さを取り戻す。それを受けてかクレイジーハンドの親指以外の指先が重なる。上空へ向けて跳び上がった。

 

 

「ぷい!」

 

「っ!」

 

 

左右に別れて回避する。クレイジーハンドが間に入ってカービィの方を向いた。

 

 

「『バックスラッシュ』!」

 

 

背中を狙えば威力が増す攻撃。かの破壊神に背面という概念があるかわからないが、あるとすれば間違いなく手の甲の方だろう。そう考えて斬り伏せる。

 

 

「ぷゆ…!」

 

「カービィ!」

 

 

それでも応えた様子はなく、シュルクへヘイトを向ける訳でもなく一頭身の桃色を握りつぶす。指の間からくぐもった声が聞こえた。

 

 

「離れろおおぉ!」

 

 

全力で斬りつける姿にモナドも答えた。余すことなく解放された力に握られた手が離れる。

 

それも計算の内だったのかすぐに別の攻撃の動作に入った。浮き上がるクレイジーハンド。

 

 

「これはマズイ…! 走る!」

 

 

『モナドアーツ』を使用し、シュルクの足が青く光る。雨のように落下してくる爆弾を避けながら頭に花を咲かせたカービィを拾う。

 

 

「ぷぃやあ!」

 

「追ってきてる!?」

 

 

シュルクの腕の中からカービィが後ろを見て叫んだ。反射的にシュルクも背後を見る。

通常レベルの速さはないが、確実にこちらを狙ってきているクレイジーハンド。地形のそこらじゅうが黒煙を上げていく。このままでは完全に視界が消える。

 

 

「やめろ!」

 

 

カービィを高く投げ、モナドを構えて『エアスラッシュ』で斬りあげる。反動か、爆弾の雨は止んだ。

 

 

「ふんううう…!!」

 

 

爆煙は高いところへ飛んだカービィが『すいこみ』で晴らす。充満していた煙はあっという間にカービィの腹の中だ。

 

 

「っと… カービィそんなもの吸い込んで大丈夫?」

 

「んゆ!」

 

 

ごくんと飲み込んで、得意げに舌舐めずりをする。どう考えても美味しくないだろうに。

 

 

ぐっと拳を握り直すと、指先から放たれるのは青白い光線。自由に動く指は造りものの大地を簡単に焼く。

 

 

「…! これは…!」

 

 

アーツがもつ時間はもう長くなかった。避けている途中に切れたら大きな隙をつくるかもしれない。ならばいっそのことスピードは切り上げて別のアーツを纏った方がいい。

 

 

「バスター!」

 

 

ダメージを上げるアーツだ。隙をついて攻撃を狙うことにした。

 

 

「ぷぃ、ぽよっ!」

 

 

小さな光線の隙間を上手く掻い潜るカービィ。クレイジーハンドの真下にたどり着き、持てる脚力を生かして頭突きを放った。ビームを止められ、大きく崩れる。重石代わりに10トン分銅と変化したカービィが押しつぶす。

 

 

「ナイス! 畳みかけていくよ!」

 

 

今は切れ味を上昇させているも好機だった。白い左手を思い切り斬りつける。だが、相手とてこのままでいるものか。

 

 

「っ!? マズ…!」

 

「いっ!

 

 

横になった体勢のまま、幼児のように感情の任せて暴れ回る。幼子がすれば微笑ましい光景となるが、神が用いれば凶悪な技の一つになる。

カービィは投げ出され、シュルクも逃げようとするも追いつかれ、指にはたかれてぐわんと視界が揺れた。

 

 

「う…」

 

 

頭がクラクラする。平衡感覚が無くなり、今どんな体勢でいるのか、立っているのか浮いているのかもわからない。

 

 

「しゅるくっ!」

 

 

飛行機を真似して貫くクレイジーハンドに対してカービィがシュルクを『すいこみ』で寄せて離す。

 

 

「…ん!?」

 

 

何かに体をはりついたような感触が、シュルクの意識を完全に覚醒させる。みっともなくカービィにはりついた姿だった。口には入らなかったがこれはこれで恥ずかしかった。思った以上にカービィの体はぷよぷよしている。

 

 

「ごめーん、カービィ! よ、よし、立て直していくよー!」

 

「ぽよーい!」

 

 

反射的に上半身を引いて自分の力だけで立つ。誤魔化すようにわざと大きな声を上げる。カービィが単純で助かった。

 

 

「!」

 

 

青い光。走馬灯のような感覚。指の関節が蜘蛛の足の様に曲がる。確かこの形は。

 

 

「カービィ、飛んで! 『ビジョン』が!」

 

 

うぃ、と返事をするとピンクの体を膨らまして飛び上がる。ろくに情報を与えられなかった最初の時もシュルクの意図を素早く読み取ったカービィは今回も把握した。

 

 

「やってみるしか…ないっ!」

 

 

見えた未来に従いモナドを振るう。人差し指と中指を斬りつけ、自分は指の間を潜り抜けた。

 

 

「んんーぅ… とりゃああああ!」

 

 

炎を纏いし木槌が薬指と小指の付け根を狙う。完全に体勢を崩されたクレイジーハンドは親指だけを下に入れて倒れ伏す。

 

 

「しゅるくー!」

 

「OK!」

 

 

モナドを展開。足の位置はそのままに振り返り思いっきり振りかぶった。

 

 

「『バックスラッシュ』!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめん、勝手に…」

 

「めーん」

 

 

シュルクが頭を下げる。緊急事態だったとはいえ、急に飛び出してしまった。ちなみにカービィは真似しているだけのように見えて申し訳ないとは思っている。彼の場合逆もありえそうではあるが。

 

 

「そんな怒ってないよ!カッコ良かったよシュルク!」

 

「ああ、気にしていないよ。助かった。」

 

 

軽い気持ちで襲撃されて更に悪い状況になる方が危険だった。シュルクの判断は間違っていない。

 

 

「…結局さっきのあれはなんだったんだろう。」

 

 

ネスの疑問で討論は原初の議題に戻る。漁夫の利を得る形で乱入してきた謎の存在。キーラには異質な神聖さが感じられたが、謎の存在には様々な悪意が混じり合って知覚できない何かを感じる。

 

 

「なんでもいい。あの黒茨は叩き潰す…!」

 

「ガンナァ!?」

 

「悪い案とは言えない。あちらにだって私達に害意はあったのだろう。そうでなければ今私達はここにいない。」

 

「フン、同調する気はないが仲良しこよしもごめんだ。黒茨もワガハイが倒してやる!」

 

「パクんじゃねーよ、グズでノロマな亀さんよぉ?」

 

「なんだとこの武器を使う臆病者が!」

 

「武器使う=臆病って図式が陳腐だとしか言えないね。私が作ったものを私が使って何が悪い?」

 

『落ち着け、二人とも。』

 

 

あわや一触即発といったところでルカリオが間に入る。

 

 

「三つの道に分かれてはいるが… 流石に分断するには情報が足りないな…」

 

「それじゃあさっきのクレイジーハンドがやってきた右の道から行ってみよう!」

 

 

異論はなかったので言い出しっぺのマリオが自然と先頭になって進む。

謎の軍勢はなんだったのだろうか? キーラの現状は? 疑問は尽きないがそれを明かすためにもファイター達は前へ歩き出すのだった。




デデデ「ラジオチャンネルDDDの時間だ! 司会進行はプププランドの大王たるこのオレさまデデデと!」

ウォッチ『まっくろなぼくがおとどけするよー!』

デデデ「ゲストであることを添えろ! オレさまがこんなイロモノばかりと仲良くしているように思われるじゃないか!」

ウォッチ『まっくろなゲストがおとどけするよー!』

デデデ「うむむ… まあ、いいだろう。さあ、便りを読むんだ。」

ウォッチ『ペンネーム、DDDだいすきさんから! 「いつもきいています!」あれ、これしょかいじゃなかったっけ? 「もっとデデデだいおうさまのでばんをください!」』

デデデ「ほんとにな!」


デデデ「次回! 『ダーズ』!」


ウォッチ『いうほどすくないかなー?』

デデデ「しっーー! 余計なことを言うな! こういう意見を混ぜれば実際出番が少ないように見えるだろ!」

ウォッチ『じかいはみていー! やらせがうたがわれてうちきりしちゃうかもー!』

デデデ「だから余計なことを言うなあぁぁ!」
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