灯火の星 〜The One Story of Ours〜 作:蘭沙
サンシャインリマスター!?
ギャラクシーもついてくるし、神ゲーを三つつけるとか神ゲーにしかならないやん!?
ゑ?
今月発売…? マジ…?
ぴょんと戻ってきたパックマンの足元からボディが溶けていく。そのまま急いで道の先のレバーを逆の向きに倒した。
すると壁になっていた一箇所が傾き、壁が天井のようになったところで静止した。階段から上に上がる道が開く。
その道を邪魔するスピリット達をファイターは倒していく。
「おまたせしましたわ。現状を教えてください。」
「今どんな感じなの?」
「ピーチ、デイジー。二人とも無事でよかったよ。」
様子を見ていたシークに声をかける。彼女とシークは亜空軍の一件からの縁だった。
「むっ、それは私の実力が足りないと言っているのかしら?」
「まさか。キミの実力は知っているよ。ボクが守る必要もなかったように感じた。それでも心配ぐらいしたって構わないだろう?」
「ま、それならいいわ。それで結局どういう状況なの?」
膨れたピーチを押しのけてデイジーが聞いた。彼女にとってはそれが一番気になることだった。
「今はキミがいた向かい側にいるスピリット達と戦っているところだ。一本道だから中々進まなくてね…」
「ええー!? 遅いじゃない! もっと手っ取り早くできないの!?」
「この城壁を乗り降りできるのは数少ない。無視してっていうのは流石に無理だ。」
「んむー… 仕方ないわね…」
「でも、残りはスピリット一つとファイターだけだそうだよ! そんなに待たないよ!」
頬杖をつくデイジーをマリオが諫める。ルイージを助けるまでは自分が彼女を制御しなければならない。その後は当然弟に丸投げだ。
「ええ、そうよ。ほら、もっと近くで見れば…」
「………はあ? あいつワリオなの?」
「…あ、本当だわ。」
「んー… そういえばそうかも!」
近くに寄ったことではっきりとわかった第六感。連続で働いた、または初めて働いたからか少し動揺が湧いた。
「それについてはまだ説明していなかったや!」
同郷の世界の出身者であれば第六感に似た感覚が頭の中を走る。それだけを話した。詳しく説明しろと言われて事実だけを説明できても理論は説明できない。
「ふーん… 変なの…」
「どうする? デイジー行ってみる?」
「臭いからイヤよ。出来るだけ関わりたくないわ。」
「そんな直球な… おっ、デデデが動いた。」
クッパが挑もうとするのをデデデが止めている。理由は自分がワリオと戦いたいからだ。
「あの時の仕返しがまだだったからな! ここはオレさまに譲ってもらおう!」
「そんなのワガハイの知ったことではない! そこを退け!」
「まあまあ… ぼく、大人の余裕を見たいなー…なーんて…」
ネスがなんとかクッパを説得しようとしている。だが、効果は渋いようだ。
「んー… どうしよう」
「クッパはさ、ジュニアを頼むよ。僕たちの友達なんだ。もしかしたらこの先にいるかもしれないよ? クッパの子供だよ? 万全じゃなくても勝てる保証あるの?」
「グム…? それもそうか。仕方ない、ならば今回は譲ってやろう! ヤツがどうなっても構わんしな!」
むらびとの説得が効いたのか気分をよくした。
ドガッと大きな音を立てて塀に座る。構造が違うとはいえ、お城というものを好いているのかもしれない。
「グワッハッハ! 流石オレさまが見込んだガキだ! よく丸め込んでくれたな!」
「ううん、むらびとが上手くやってくれたんだ。ぼくは何もしてないよ。」
「報酬は?」
「いいだろう。全部終わったらオレさまの元に来い。まずはこっちだ!」
ビシッとファイターの元へ向かっていくペンギン大王。
「あのクッパを丸め込んじゃったよ!」
「ふふふ、まあいいじゃないか。デデデの帰りを待とう?」
驚愕を隠しきれないマリオをシークが軽く抑える。これは後で荒れるなと確信を得ながら。
『メイド イン ワリオ』。まるでゲームのようなそのステージはワリオが金儲けの為に自作したゲームをイメージして創造されたステージだ。本来は残機がなくなるまでとことんミニゲームをクリアしていくゲームなのだが、このステージはミッションをクリアすれば自らに有利な景品を獲得できる。
だが、『終点』化したこの世界。残機は己の身一つ。ミニゲームはない景品もない。ゲームを導く筈のエレベーターは開かないのだ。
「フンッ!」
巨大なハンマーが振り下ろされ、ワリオが飛び跳ねる。太っているように見えて彼は中々に素早く動けるのだ。
『…!』
ワリオの得意技の一つ『ショルダータックル』を木槌が地面にめり込んで隙だらけのデデデに放つ。ここから避ける素早さはデデデにない。
が、それでも出来ることはあるのだ。
ハンマーを動かして両手でタックルをガッチリと受け止めた。速さはないがパワーはある。なんせいつも振り回している木製のハンマーの中身はオートマチック、要するに機械仕掛けなのだ。
「ぐんぬぅう…!」
『…ッ』
手袋をつけた指先に力を入れて相手の体を動かす。足腰を低くして投げ飛ばした相手を上に上げてゴルフのスウィングのようにかっ飛ばした。
『…!』
コースアウトさせるのが狙いだったが、バンカーでもペナルティエリアでもなくフィールドに残る球。次の手番はワリオだ。
『…!』
「むっ…」
『ワリオバイク』を取り出し、フィールドを爆走する。流石にこれを正面から受けるのは堪らない。空中へ退避する。Uターンで進行方向を変えてくるワリオ。思いっきり跳ねあがる機体。
「ぐうぅ…!?」
空中で轢かれ、地面に堕ち。タイヤにすり潰される感覚がする。体が削られる錯覚を覚え、生存本能が反射的に攻撃を選択した。
「舐めるなぁっ!」
『…ッ!』
体全体を使って、ジェット機構も使用してハンマーを振り上げる。
バイクごとワリオは弾き飛ばされた。機体は破壊され無残にもパーツが飛び散った。
ナットや折れた鉄塊を潜り抜けた先で、デデデがワリオを指差している。
「タブーをとっちめた時のこと覚えてるか!? 背後から突然襲ってきおって! 今回はその時の借りを返してもらうぞ! ガーハッハ!」
首を反らすほどの笑いを上げる。
元はと言えば、フィギュア化した二人をワリオが持っていこうとしたところをデデデが荷台車ごと奪っていったことから始まったのだが、更に遡れば亜空軍の片棒を担いでいたワリオとタブーの奥義を知って希望を残す為に動いていたデデデ。どちらが悪いかといえばワリオの方が悪いに決まっている。
別に借りを返すのは今でなくても構わないが、ついでなのでいいだろう。更に言えば何回返してもデデデは構わない。
「ハッハッハー! いけ、ゴルドー!」
ゴルドーをハンマーで打ち出す。バウンドしながらまっすぐ進むそれを潜り抜けて迫ってくる。
槌を軽く回して迎え撃つデデデへ、まるで巨大化したかのような錯覚を思わせる『げんこつ』が向けられる。
「んぐっ… ふん、その程度か?」
『…』
顔面に吸い込まれた拳はそのままだ。
大地から大地へ、全力で振り下ろされたハンマーをワリオは後ろへ跳んでかわした。そして着地と同時に地面を蹴って跳び蹴りをくらわせる。
「フンッ、今までのはハンデだ!」
もちろん大嘘であるのだが、それを指摘する者はここにいなかった。
突き出された左足を掴んで上空へ放り投げる。
その体躯に向かってハンマーをグリグリと回した。
『…っ』
体を回転させての攻撃で追撃しようとしてきたデデデを弾いてこれ以上勢いづかれるのを防ぐ。
「むう… 簡単ではないか… むっ…臭いぞ貴様! ウォーミングアップのつもりか!?」
『…』
袖口についた臭いを嗅ぎとる。
どうやら放屁が溜まってきているようだ。漏れ出た異臭が服についたらしい。
「させるかぁ!」
『…ッ!?』
これ以上臭くなるとか冗談にならなかった。近くに落ちていたバイクの成れの果て。前輪のホイールをくりぬきゴム部分だけをワリオへ打ち出した。見事に髄部にはまり動けなくなる。
「これでどうだ!」
『…ぅ!』
自由に動けないワリオへ向かって『ジェットハンマー』を振るった。
フィギュアとなったその姿を、デデデは微妙な顔で見ていた。
「このまま置いていきたいんだが…」
「でででー…?」
「わかってるからシュルクの肩からそんな目で見つめるな!」
「はは…」
シュルクを挟んで行われる視線の戦争に巻き込まれた第三者はタジタジで笑うしかない。
リュカも微妙な反応だった。フィギュアとなっている彼にいい思い出がないからだ。
「だが、それでは納得… いや」
両手でフィギュア化したワリオを持ち上げる。
「くらえー!」
「「「!?」」」
ガンと石の床に叩きつけた。
大きな音が響くがフィギュアには傷一つない。
「ふうー、少しは気分が晴れた。さあ、オレさまの為に働いてもらうぜ!」
「やってることクッパと同レベルだなあ…」
「なんだとマリオー!!?」
マリオがふと漏らした言葉に本人がいきりたつ。彼としては率直に感想を言っただけだが、それが気に食わなかったのだ。
そんな背後のやりとりを無視してデデデは金色の台座に触れた。
ネス「んむう… デデデちょっと臭い…」
デデデ「臭い…? あー! まだ残ってたかこの臭いー!?」
しずえ つファブリーズ
むらびと つ消臭力
デデデ「やめんか貴様らー!!」
リュカ「次回、『知りたくなかった』、です」
ロックマン「えっと数値は…」
デデデ「数にだすな!」
トゥーン「ブタの匂いがついたら気にならなくなるよ多分!」
デデデ「家畜と一緒にするなー!」