灯火の星 〜The One Story of Ours〜   作:蘭沙

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箸休め回です。
全体的に薄味。


八十六話 くらえッ!!!

 

 

「ごめん、アクア。また助けられちゃった…」

 

『いいえ、私は何も出来なかったわ。彼らがいなければ何も…』

 

 

カムイがそちらを向いた。へへん、とレッドは鼻をかく。照れ隠しもあったのだろう。

 

 

「ありがとう、あと傷つけちゃってごめん…」

 

「気にすんなって! 俺もリュカに助けられたし!」

 

「僕もルキナに助けられた。スマッシュブラザーズみんながそうだよ。」

 

 

だから重く感じる必要はないと、語る。そうだ、まだ戦いは続いている。きっと誰かが悲しんでる、傷ついている。

それならば道を選ばなければ。この手が届く全てを救ってみせる。甘いと言われても、もう誰も溢さないから。

 

 

 

 

まるでここは闘技場。先程の問題もインクリングが来なかったらわからなかったが、ここで出題される問題もこの場にいるファイターではわからないものだった。

 

 

「『クロムの妹は誰か』って… クロムに聞けよー!!」

 

「トゥーン、クロムの妹がわからないから聞いてる訳じゃないと思うよ」

 

 

うぎー、と抗議するトゥーンリンクをシークが治める。論点が少々ズレているような気がしなくもない。

 

 

「こういうのってさぁ、プライバシーの侵害だろ? 関係ない人の妹まで巻き込んでさ」

 

「多分クソどうでもいいぞ、あいつにとっては。…おい、マルスわかるか?」

 

 

この場にいるクロムと同郷の者、マルスにブラックピットは話を振った。手を顎に当てて苦い表情をしている。

 

 

「どれが誰まではわかるけど… 誰がクロムの妹までかは… 一番左と一番右のスピリットの方はアイクの話から聞いたことあるけど…」

 

「チッ、仕方ねえか」

 

 

結果は芳しくないものだった。だが、ここまで絞れただけ頑張ったというべきだろう。ルフレかルキナかを呼んでくるべきだ。

 

 

「フン、絶妙に役に立たん! もっと精進しろ!」

 

「ごめん…」

 

「マルスだって頑張ったのに、どうしてそんな酷いことを言うの!」

 

「そうだぞ、マリオ!」

 

「クッパに言ったんだぞ!」

 

 

マルスを野次るクッパに怒るピーチ。想い人に言われた言葉を受け流し、マリオへやった。勿論、口論になったのは言うまでもない。

 

 

『それで、真面目な話どうしますカ?』

 

「…でも、真ん中の右の子な気がするんだ。」

 

『根拠ハ?』

 

「服装。クロム達と並んでどっちが似合ってるかと考えたらこっちの子だった。」

 

「あー」

 

 

どこからか納得したような声が上がる。

 

 

「なるほど、納得した。私はそれに乗ろう。」

 

「ボクもー!」

「ワタシもー!」

 

 

どれを答えとするかは決まった。後は誰が戦うかだ。適任はクロム、次いでルキナ、ルフレだろうが、全員ここにいない。誰か希望を聞くしかなさそうだ。

 

 

「それじゃあ、バックついてオレが!」

 

「オレ全然戦ってないっスよ!」

 

「ボクも実は暫く戦ってなかったり!」

 

「何が裏ついてなんだか… この腕足ボールもやるってさ。」

 

 

ソード、リトル・マック、マリオ、パックマンが立候補し、四人がガヤガヤと輪になって論争になってしまった。

 

 

「女の子剣で斬りつけるとかないない!」

 

「フィストでぶん殴るのもバットだろ?」

 

「グローブつけてるんで! 問題ないっス!」

 

「こっちも手袋つけてるよ!」

 

 

フルーツを掲げて喋れないながらも自己視聴するパックマン。全員が引かないので平行線にしかならない。相手を下げる意見しかしないのならば、意地にしてしまうばかりである。

 

 

「めんどくせぇ。全員でいけばいいだろ」

 

「「「それだー!」」」

 

「えぇっ!?」

 

 

ガンナの一声に口を揃えて叫んだ。なんてことだ。支配から解き放つためとはいえ、女の子1人に対して男4人とは。散々扱いに対して口論していたというのに最悪な方向へ行こうとしている。

 

大きな声を上げたマルスを横目に進んでいく。呆然として止める言葉が出なかった。

 

 

『がんばってねー!』

 

 

今日ほど、Mr.ゲーム&ウォッチぐらいの常識知らずだったらと思った日はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大陸の北に位置するフェリアが所有する闘技場、だから『フェリア闘技場』。大乱闘にコロシアムは似合い過ぎている。

 

 

「ねえ、ねえ」

 

「まあ、言いたいことはわかるっス。」

 

「しずえさんのお供にクロムとルフレがついてるね」

 

 

パックマンが丸をつくった。マルスの予想は当たりだったようだ。しずえのボディ、クロムのボディ、ルフレのボディ。これで間違えだったら流石に困る。とりあえず、1人の少女に4人が、という酷い絵面にはならないようだ。

 

 

「よし! クロムの方はオレにエントルスト! 任せろー! 剣士だからね! 女の子に剣は向けられないね!」

 

「それじゃあボクはルフレの方! 女の子は手袋ごしとはいえ殴れないよ!」

 

「は? えっ? はあぁぁーー!?」

 

 

さっきまでの口喧嘩はなんだったのか。まさか結託しておちょくっているのか。この2人だ。あり得そうで困る。

 

 

「くそ、もうヤケだ! 一緒にしずえさんのボディ倒すっスよ!」

 

 

パックマンが頷いたのを確認すると、駆け出していた2人に遅れて戦いへ向かう。

 

 

「このやろっ!」

 

『…っ』

 

 

右ストレートがかわされ、左のパンチを叩き込む。更に連続でパンチをくらわせるが、これは防がれた。

 

 

「次頼む!」

 

 

守りの姿勢に入ったのを見計らって、後ろに控えていたパックマンにチェンジ。トラクタービームで相手の体を掴み、上へ放り投げた。

 

 

「よし! いい連携…って、」

 

『…ッ!』

 

 

しずえのボディが持っていたのは止まれの標識。しかし、持ち方的にどう考えても普通のしずえの使い方はしない。

 

 

「ヘブッ!?」

 

 

パックマンとリトル・マックは振り回した標識に巻き込まれた。想像以上にアグレッシブだ。

 

 

「いっつ… そうか、クロムの妹だもんな… 納得しちまった…」

 

 

迫り上がってきた柱にぶつかったリトル・マックは問われた題名のお陰で納得する。訓練中しょっちゅう物を壊し、それを開き直っている者の妹だ。破天荒で当然なのだ。

 

 

 

 

「ハッ!」

 

『…』

 

 

隙をついたと伸ばした剣に、相手の剣が立ち塞がる。

防がれたと認識した瞬間、距離をとって竜巻を起こす。シールドで防がれるが、視界は奪った。一気に詰め寄り左手を伸ばす。

 

体勢を崩そうと伸ばした腕は逆に掴まれ、背負い投げの要領で叩きつけられた。

痛みに歪んだ顔を空に向けて、迫る剣先に驚いて腰を捻ってかわす。立ち膝から低い体勢へと体を起こして剣を構える。互いにダメージはあっても、中々大技は決まらなかった。

 

 

 

 

「もう! あんまり逃げないでよ!」

 

『…』

 

 

一方、ルフレのボディと戦っているマリオは攻めあぐねていた。足が遅いとはいえ、完璧に逃げに徹されれば攻撃は当たらない。

飛び道具を使ってはいるが、『ファイアボール』は少し小粒だ。冷静に剣で弾かれるので足止めにならない。

 

こっちへ攻撃してこないので、隙を作らない。戦いに変化を作らないことで相手にチャンスを与えない。相手はルフレ本人ではないから策を用いない、という先入観のせいで罠にハマったという自覚すらマリオにはなかった。

 

 

 

 

「…! フィールドが変わる!」

 

 

大地から何か盛り上がり、あっという間に地殻が変わる。中央にT字の足場が生え、左右中の空中に吊るされた足場が現れた。

左右に敵味方合わせて分割される。

 

 

「うし、偽者より俺たちの方がここで戦ってきたって教えて…っ!」

 

 

突如走る電撃。理解できぬ突然の痛みにリトル・マックは吹き飛ばされ、パックマンの後ろへつく。

 

 

『…』

 

 

リトル・マックを襲った電撃は、『ギガサンダー』だった。フィールドの形が変化するのを待っていたのだ。魔法で狙撃できる高い場所に足場ができるのを。

 

 

「この!」

 

 

『スーパーマント』を構えながらマリオが向かうが、『サンダーソード』で叩きつけられた。

ソードの元へ落とされる。

 

 

「「…! とりゃあ!」」

 

 

『翔流斬』でまとめて斬りつけようとするところを、二人が一斉に迎撃する。

 

 

「マリオー、相手チマチマ回復してる気がするし、これチェンジした方がいいんじゃない?」

 

「奇遇だね、ボクも同じこと考えてた!」

 

 

マリオはそのまま肉薄し、剣撃をいなす。生身な分、出だしの動きは早いのだ。

剣の攻撃を防ぎ、思いっきり蹴る。攻撃そのものは防がれたが、威力が高かったために後ろへ仰け反った。

その隙を逃さない。手に炎を宿し、駆け出す。

 

 

 

 

「ほいや!」

 

『…ッ』

 

 

トルネードで足場を揺らすと、流石に魔法の狙撃の余裕はない。攻撃対象をソードに変え、『サンダー』を撃つ。竜巻の中でも突き進む魔法。更なる風を起こし、視界を潰した。

 

 

「落ちちゃえ!」

 

 

空中で体を回転させながら、ボディではなく足場を斬り落とした。立っている敵ごと落ちていく。その着地点にはソード。空から落ちてくる敵を討とうと剣を構えた。

 

 

 

 

「このッ!」

 

 

素早いストレートが耳を掠める。痺れた影響で少し速さが落ちてしまったかもしれない。

蹴りを止められたパックマンが咄嗟に頭突きするが、『クラッカー』を近くで鳴らされ、ごろごろと後ろへ吹き飛ばされる。

 

 

「…!」

 

 

後ろを向いて味方を案じる暇はない。傷だらけの顔を見せながら、素早いジャブを繰り出そうとする。

 

その瞬間、背後から重い何かが弾む音が聞こえ、反射的に横へ動いていまう。

『消火栓』だった。パックマンが蹴っ飛ばしたそれはしずえのボディを直撃する。

 

 

「ナイスセコンド!」

 

 

腰を捻って体全体で打ち込むそれはアッパーカット!

 

 

「「「くらえッ!!!」」」

 

 

奇しくも全く同じタイミングで闘技場に三つの星ができた。

 






マルス「ところで今誰がわかれてるの?」

マリオ「知らねっ! だってノリと勢いで書いてるんだから深く考えてないよ!」

マルス「そんな雑な…」

ソード「だって考えるのめんどくさいしー! いつ合流したかとか時系列とかあんまり考えてなーい!」

パックマン「コクコク」


マリオ「次回、『暴論で根拠のない信念』!」


ソード「ナウはカムイ救出隊とかが離れてる状態! リドリーはサボタージュ中! スタフォの辺り? 合流したよ! 他は適当! 深く考えるとビリーがブレイクだよ!」

パックマン「コクコク」

マルス「そんなー…」
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