~龍牙side~
あれからもう数日……
俺はミラーワールドから出て河川敷で【キャンプ】をしている。
何故かって?俺はこの一日だけ実体を保てるようになってからたびたびこうして現実の世界に行き、キャンプ(旅)をしているのだ。
ちなみにだがこれが初めてという訳ではない。
何度もミラーワールドでいい場所を探して見つけたら準備してミラーワールドから出てキャンプをしている。ちなみにこれで8回目のキャンプだ。
行く先々で『完全聖遺物』を見つけてそれを【アドベントカード】にしている。
種類で言えば【ソードベント】や【ストライクベント】当たりかな~
恰好のことについて話すが俺の格好は今黒一式のフード付きだ。
時間はもう夕方。
なのでそろそ飯の時間だ。俺は【ミラーウィザードライドウォッチ】を起動させて薪に火をつける。結構便利だ。ちなみにだがこのライドウォッチを押すことでそのライダーの『ミラーバージョン』になることが出来る。
逆になるところは個人差があるが…例えばウィザードだったら指輪をつける指が逆だったりそんな感じだ。
でも使うことは滅多にないが…
俺はそこに網を載せてそこで肉を焼く。
一人はさびしい気がする…なんでだろうか?俺はもう孤独には慣れてるはずだが…これも現実の世界に実体を持ったまま現実の世界に行けた影響か?
そんなことを考えている内に肉が焼けた。
もうそろそろご飯も炊ける。肉にはたれを適当に掛けてご飯を食べる。
これでいい。
「さて……いただきます」
そうして俺は肉を食べる。
うん…うまい。だがやっぱりご飯が欲しい…ご飯はこういうもののための口直しだからな。そんなこと考えているうちにご飯が炊けた。
俺はご飯を紙皿に移す。
そして肉と一緒に食べる。
「あ…食い終っちゃった……おかわr」
「ジィ~~~~」
俺がおかわりをよそおうとご飯に手を出したらそこには蹲っている茶髪の少女……茶髪!?
「こら!!立花くん!!駄目じゃないか!人のご飯を見ていちゃ!」
なんとそこにいたのは【響】だった。何故いる!!?そしてなんで体操服なんて来てるんだ!?
それにこの前戦ったあの人間か怪しい人間。【風鳴弦十朗】も来た。
「だって…お腹すいちゃって…それに…ご飯がおいしそうだったもので…」
「だからと言ってそれは人様のものだろう。すみません。ほら立花くん。早く特訓に戻るぞ」
特訓中か……………なるほどな。響は翼と違ってアームドギアを出せていなかった。だから格闘戦しか戦う方法がないということか…
「ああ、別に食べていいですよ。ちょうど一人じゃ食べきれない量作っちゃったんで…(声質変えててよかった…)」
ちなみにだが、俺の声は変わっているのでたぶん気づかれていない。
それにフードとかも被ってるし気づかれないだろう…たぶん。
「ほんとですか!!ありがとうございます!!」
「本当にいいのかい?」
「ええ、いいですよ。よければあなたもどうですか?」
「……それではお言葉に甘えていただこうかな」
「じゃあ椅子の用意をっと…」
そうして二人は俺が用意した椅子に座る。
ちなみにだがさっき俺が『食べきれない』と言ったな。
あれは嘘だ。ミラーワールドには俺しかいなかったたけめちゃくちゃ食えたためおかげで大食いになってしまったのだ。それでもミラーワールドにいれば問題ない。成人男性が食う量の5倍は喰うからな俺は…
「ん~~!おいしい~~~!やっぱり運動した後のごはんはおいしい~~♪」
「そうだな」
「運動?二人はどういう関係なんですか?」
「師弟の関係だ」
「へ~どんなことしてるの?」
「特訓です!!」
「それで、どんな特訓なの?」
「え、え~と…それは…」
響……もうちょっと考えて動いた方がいいぞ…
言えないことがあるならそれを聞かれるような発言は控えたほうがいい。
すると弦十朗が口を開いた。
「ちょっとな。彼女は運動が苦手で、私が付き合ってるんだよ」
「へ~がんばってますね~~」
「エヘヘヘ…」
弦十朗のおかげでうまくごまかせたな響…
「さて、ごちそうさまだ。済まないな。急にご飯をごちそうしてもらえるなんて」
「ありがとうございます!!」
「いえいえ、大丈夫ですよ」
そうして二人は立ってその場を立ち去ろうとするが…
「……ちょっといいかな?」
「?なんですか?」
弦十朗が俺に話しかけて来た。まさか…
「君…前にもどこかで会わなかったか?」
「いえ、別に?今日が初めてですが?俺は所々でキャンプしているところを変えているのでもしかしたらそこらへんのどこかで会ったのかもしれませんね」
「…そうか、済まなかったな」
あっぶぇ~~!!ばれずに済んだ…
キャンプする日はもうちょっと控えた方が良いかな…
「それじゃあ、出来ればどこかでまた会おう」
「ええ、できればですけどね」
そうして二人は帰って行った。
………危なかったな。さて…今日はもう寝るか。
~ミラーワールド~
しばらくはキャンプは控えた方がいいな…
おそらく俺が声質を変えていなかったら弦十朗にはばれていただろう
「さて…響は今日はどうしているかな?」
俺は毎日のように響のことを見ている。(ストーカーじゃねぇぞ)
今日は友達と一緒にふらわーというお好み焼き屋でご飯を食べた帰りらしい。
周りには人がたくさんいるから問題ないが……やはりあの精神異常者がすごく気になるな…
「精神異常者な分、必ずなにかやると思うからな…注意しないとな」
そうして俺は再び鏡に目を向ける。
『響、最近運動しているけどなにかあったの?』
『え、ちょっとね…いろいろあって……』
『もしかして、太った?』
『べ、別にそんなんじゃ…』
いつも通りで響とその親友と友達は楽しんでるな。
このまま何事もなければいいが…
だが、俺のそんな願いは叶わず…
『見つけたぜ…!!』
「!!?」
突如聞こえた声、俺はそれに驚きその方向を向くと…
『この力なら、俺のハーレム計画を邪魔するお前を排除できる!!』
そこにいたのは俺の変身しているリュウガとほとんど同じ姿…【仮面ライダー龍騎】がそこにはいた
そしてこの言い方ですぐに分かった……!!
「お前…昨日の精神異常者か!!」
『うるせぇぞ!!人のこと精神異常者なんて呼びやがって!!お前は俺のハーレム計画に邪魔なんだよ!!さっさと死ね!!』
「その姿…!!ドラグレッダーを連れ去ったのもお前か……!!」
『連れ去った?人聞きが悪いな。ドラグレッダーは俺の契約モンスターだぜ?』
「黙れ!!第一、ドラグレッダーは俺の仲間だ!!」
『うるせぇんだよ!!俺のハーレムを早く完遂するためにはそんなことはどうでもいい!!と、いうわけで…さっさと死ねや!!』
《SWORD VENT!!》
そうしてあの精神異常者はドラグセイバーを召喚して、俺に向ってきた。
仕方がない…!!
「変身!!」
俺はリュウガに変身し、同じくドラグセイバーで、奴と剣を交えた。
『お前のようなやつに仮面ライダーの力は似合わない!!お前を倒してそのデッキとドラグレッダーを返してもらう…!!』
『へぇ!出来るもんならやってみろよ!!俺は強い!!何故なら、俺がこの世界のオリ主になったからな!!』
『訳分かんねぇこと言ってんじゃねぇ!!』
そうして俺とこの精神異常者との戦いが始まった……絶対、ドラグレッダーを取り返す…!!
~三人称side~ ~ミラーワールド~
『はぁ!!』
『どりやぁ!!』
ミラーワールドでは、龍騎とリュウガがドラグセイバーでお互いを攻撃していた。
龍騎はまずドラグセイバーでリュウガを攻撃するも、リュウガはそれを腕で受け止め、左手で龍騎を殴る
『グホォォ!!』
龍騎がその反動で吹っ飛び、そして次にドラグセイバーを龍騎に向かって回転投げする。
投げたドラグセイバーの刀身に龍騎は当たり、地面に転ぶ。
『ガ…嘘だ…この俺が…!』
『弱すぎる。お前のような精神異常者にはその力は似合わない…』
『精神異常者じゃねぇよ!』
そうして龍騎は立ち上がり、バイザーにカードをスキャンする。
《GUARD VENT!!》
龍騎はドラグシールドを召喚した後、リュウガに突っ込む。
『ウオオオオオォォォォォ!!』
『甘い』
《AD VENT!!》
『グアアアアアァァァァ!!』
リュウガは突っ込んでくる龍騎に対してリュウガは【デストワイルダー】を召喚して龍騎を決して離さず地面を引きずり回した。
そして何度も壁に激突させた後にデストワイルダーはその場を離れて行った。
そしてボロボロの龍騎の前にリュウガは立つ。
『ハァ…ハァ…何故だ!?なんでタイガの契約モンスターを使ってるんだよ!?』
『お前…他のライダーのことをどうやって知った?あそこ(地球の本棚状態の場所)には俺しか入れないはず…なのにどうしてお前は他のライダーのことを知っている?』
『とぼけんな!!お前も俺と同じ同類だろうが!!』
『お前と一緒にすんな』
『ぐぼぉ!!』
怒ったリュウガは倒れている状態の龍騎を蹴る。
『同類?お前のような精神異常者と一緒にしてもらっちゃ困るんだよ』
『ハァ…ハァ…クソォ!!(こいつ…俺と同じ転生者じゃないのか!?だったらこいつはなんなんだよ!!?)』
『さて…これで終わりだ』
《FINAL VENT!!》
そうしてリュウガの背中に【ダークウイング】が引っ付き、リュウガは【飛翔斬】を発動させ、龍騎に直撃させた。当たった龍騎はまだ生きていた。
『お前…結構しぶといな。まるでゴキブリ並だな』
『あんなのと一緒にすんな!!』
『まぁいい。お前はこれで終わりだ…』
『畜生が!!俺は絶対ハーレム作って童貞卒業するまで死ねねぇんだよ!!』
そうして龍騎はそう言い残してビルの屋上にジャンプで登り、現実の世界に入っていった
『しまった!!ていうかあいつもう精神異常者通りこしてただのクズだろ…まぁいいか、さっさと奴を殺す!!』
そうしてリュウガもビルの屋上までジャンプして、現実の世界へと向かった。
~現実の世界~
『まさか、こんな場所まで逃げるとはな。さっさと殺させてもらう』
『うるせぇ!!それはこっちのセリフだっつの!!』
そうして龍騎はリュウガに殴りかかるも、リュウガはそれを受け止め、逆に龍騎に腹パンを喰らわせ、龍騎を隣のビルにまで吹っ飛ばせた
『グハアアァァアアア!!』
『さて…終わりだ』
そうしてリュウガは『黒と黄色』『青と水色』が周りにある『龍』と『蝙蝠』の紋章があるカードをスキャンした。それと同時に龍騎もカードをスキャンした。
《FINAL VENT!!》
《FINAL VENT!!》
そうすると龍騎の周りを【ドラグレッダー】が旋回する。龍騎はポーズを取り、構える
リュウガは【ウイングランサー】と【ウイングウォール】を装備し、後ろに【ドラグブラッカー】が現れる。
そして…
「見ろ!!ドラゴンだぁ!!」
「嘘!?本物だ!!しかもなんかいる!!」
と遠くでいろいろ聞こえて来た。
二人はそれを無視して構えからその場で走り、ジャンプする。
龍騎は【ドラグレッダー】の炎に体を包みながらリュウガに向かっていき、
リュウガは空中で【ウイングランサー】を軸に【ウイングウォール】で体を包み黒い錐のような姿に変えて激しくドリル回転させ、【ドラグブラッカー】の炎を体を包み込み、龍騎に向かっていく。
そうして、ぶつかりあい…
――――ドオォオオオオオオオオオオオンッ!!!――――
大爆発を起こした。
~響side~
私、立花響は前のことでいろいろ考えていた。
今話題の黒龍の騎士……リュウガさんは私のことを守っている…そしてその鍵は私の記憶……いろいろと頭がこんがらがって訳わかんない…!!
あの後翼さんは過労で倒れたことになっているけど、心配だなぁ…
「響、どうしたの?」
「いや、別に…」
「そう?そう言えば響、最近運動しているけどなにかあったの?」
「え、ちょっとね…いろいろあって……」
「もしかして、太った?」
「べ、別にそんなんじゃ…」
「だったらなんなの?」
「エヘヘヘ…」
「ほら未来、もういいでしょ。そうだ、聞いた?また現れたんだって、【黒龍の騎士】が!!」
「!」
弓美がリュウガさんの話を振ってきた。
「いやぁ~なんでも黒い龍を従えているって話でしょ?一度でいいから見てみたいなぁ~」
「でも、噂によれば政府の人たちが血眼になって探してるんでしょ?」
「まぁノイズを倒せるからねぇ~。まさに正義のヒーローね!」
そしてすっかりリュウガさんの話になったその時…
「見ろ、ドラゴンだぁ!!」
「嘘!?本当だ!!しかもなんかいる!!」
と聞こえて来た。
それで私達がその方向を見てみると、そこには遠くて見えづらいがリュウガさんとリュウガさんの色違いがいて、その後ろに巨大な龍が居た。
リュウガさん……!!なんであんなところに!?しかもあのリュウガさんに似た人は…!!?
「本物だぁ―――ッ!!本物の龍だ!!」
「しかも…見えづらいですが、あの龍の下らへんになにかいませんか?」
間違いない。リュウガさんだ。
でもなんで…?
そしてリュウガさんとリュウガさんの色違いはその場からジャンプして、炎を纏ってお互いを攻撃していた。
その瞬間に爆発が起きた。
それにここに居た人たち全員が驚いた。
やがて爆風が収まると、そこにはもうなにもなかった
~龍牙side~ ~ミラーワールド~
「はぁ…はぁ…なんとか…やった…ぞ…」
俺はあの後、なんとかあの精神異常者からデッキとドラグレッダーを取り返すことに成功した。
だがあいつは逃がしてしまった。それが最大の失態だ…あいつを生かしておけば、必ず響を狙う…その前に何とかしないと…!!
『グルルルル…』
「ドラグレッダーか……?済まない…助け出すのが遅れて…今は…休ませてくれ…」
そうして俺は、眠りについた。
あいつだけは…なんとかしないと…
~○○side~ ~現実の世界~
チクショウ!!あいつを逃がした上にデッキを取られた!!
せっかくの転生特典が…!!早くあいつを殺さないと俺のハーレム計画が危うい!!
とにかく、今はこのアナザーライダーでなんとかしないと…だが貴重なウォッチだ。
アナザーシノビとクイズでなんとかしないとな…
次はデュランダルだ!!
そのときに主人公を掻っ攫ってやる…!!!