魔道士リザの冒険譚(星のドラゴンクエストStory冒険日誌) 作:ジョギー
そして新たな・・・冒険王姉弟の一人です。
祖父である初代冒険王ガイアスの
意志を継ぎ、日々、冒険の旅をしています。
さて本日の冒険日誌。
!!!
これはっ!!!
「リザ姉っ!これは・・・・
とんでもないぞっ!」
「突き刺さるような殺気だよっ!
お姉ちゃん、お兄ちゃんっ!!」
アタシ達姉弟は冒険王ガイアスの
血を色濃く受け継いでいる。
邪悪なオーラや殺気を感じ取る能力が
ここに来て開花しているの。
関所から西に向かって少し歩くと
その突き刺さるほどの殺気は
アタシ達姉弟の感覚を襲った。
「これほどの明確な殺意を、
まだ砦が見えないこんな遠くの位置まで
届かせるなんて・・・。
心して対応しなきゃいけないわ、2人とも!」
ジョギーとレイファンはアタシの言葉に
強く頷く。
ピエールと魔法団の行方を追ってきた
アタシ達パーティーだけれども
次期執行官候補という魔物との
対決は不可避だという事を、
その強烈な殺気から感じ取った!
しばらく歩き続けると砦らしき建物が
見えてきた。
もちろん砦に近づくにつれ殺気は
強くなっていく。
「オリオリ、コッツ、よく聞いて。
目の前の砦から異様なまでの
殺気を感じる。
おそらくその、次期執行官候補の
モノだと思う。
最初っからアタシ達を襲う気
満々だと思うわ。
念の為オリオリは宇宙王の書から出ずに
姿を隠しておいて。そのほうが安全よ。
モガ丸、スラッピ、アナタ達もすぐに
身を隠せるようにしておいてね!」
「モガ~、リザ!
例の、じじぃと同じ能力で
敵の気配を感じ取ってたのか!?」
「うん、ここに到着する随分前から
この殺気は感じられていたの。」
「ひえ~~~!
そ、そんなに強い殺気なのか!
わ、わかった!
いつでも隠れる用意をしとくぞっ!
な、スラッピ!!」
「ピっ!ピピーっ!」
「わかりましたっ、リザ殿!
コッツ、命に代えてもオリオリ様を
お守りいたしますっ!!」
「了解しました、リザさん。
しかしコッツ、気持ちは嬉しいですが
以前にも伝えた通り、自分の命も
粗末にしてはいけませんよ、
これは厳命ですっ!」
「はっ、これはオリオリ様、
申し訳ございませんっ!
リザ殿、私はオリオリ様の護衛を
最優先しますが、サポートできる事が
あればいつでも加勢いたしますっ!」
「わかった。
まずはピエールと魔法団の所在を
確認しよう。
もし居ないようだったら退却も1つの
選択肢かもしれない。
その時はアタシが指示を飛ばすわ。
じゃあ皆っ踏み込むよっ!!」
アタシはパーティー全員に最大限の
警戒を促し、砦に突入した。
1階部分の大広間の中央まで
一気に進む。
・・・中はもぬけの殻だった。
けど殺気は依然漂ったまま。
周囲を見渡したけどピエール、魔法団は
おろか政府の魔物は1体もいない。
「モガ~、誰もいないぞ~?
リザ、ホントにここに執行官候補の
魔物の気配を感じたのか~?」
モガ丸が呑気な言葉を零す。
いえ、間違いなく居るわ、
それも10や20じゃないわ!
「リザ姉っ、上だっ!!!」
広間は吹き抜けになっていて
上層階まで見渡せる構造になっていた。
その最上階のバルコニーから
アタシ達を見下ろす魔物が居た!
「貴様ら、何者だっ!?
ここはこのオレ様、次期執行官候補
アッガラー様の砦だ。
何をしにやってきた?」
そこには巨大な三日月状の刃を持つ
斧を手に握った1つ目の魔物が居た。
コイツがこの殺気の持ち主っ!
次期執行官候補アッガラーかっ!
「私達は次期執行官候補様に
代替わりの納税をしたく
やってまいりました。」
コッツがひとまず表向きの用件を
アッガラーに伝える。
アタシは周囲に魔物がいないか
注意深く神経を張り巡らせる。
「税金を納めにだとぉ!?
ふん、テメエらのようなガキが
政府の課税を払えるとは
思えんがな~??」
「いえ、それは・・・・
この通り準備できております。」
コッツがパーティーのありったけの
所持金をアッガラーに提示してみせる。
「ほぉぉ、ガキにしてはえらく
たんまり持ってるじゃねえか。
しかもオレ様を次期執行官と見越して
やってくるなんざ、なかなか見どころ
あるじゃねえか、クックックック!」
「ところでアッガラー様、
この場所に星屑サーカス団が
面会に来ていないでしょうか?
私達、サーカス団の大ファンなんですぅ。」
「あぁ?星屑サーカス団だぁ?
そんなヤツらぁ知らねえ。
ん?ま、待てよ・・・。」
魔法団はここには来ていない、
クッ!肩透かしかっ!
退却できるなら退却すべきかっ!?
「星屑サーカス団、つまり星屑魔法団の
行方を追っているって事は・・・
もしやコイツら!!
しかも、あの女のガキが手に
持っている本は。まさかっ!?」
(確かブルリア星の冒険王とやらは3人、
そして義勇軍の女兵士が1人付いている
と聞いている。
・・・頭数はピッタリじゃねえか!
それに宇宙王の末裔は本の中にいるって
いうじゃねえか、まさかあの本は!!??)
「おい!ショートヘアの女!
手に持っている本を見せてみろっ!」
「へっ!
こ、この本を!?
この本がどうかしましたか!?」
え!?コッツ!?
なんで宇宙王の書をしまってないの?
これではアタシ達の素性がバレてしまうっ!
「その本を前に出して開いてみせろっ!
テメエら!テメエらがまさか義勇軍と
冒険王一味じゃねえだろうなぁ!?」
「ぎ、義勇軍!?
さてなんのことやら・・・。
こ、この本は!
・・・わ、私、読書が趣味で!
片時も本を手放せないのが癖でして・・・!」
「うるせぇ!早くしやがれ!」
もはやこれまでかっ!?
すると宇宙王の書がコッツの前まで移動し
オリオリが現れた!
「いかにも。私が義勇軍総司令官オリオリです。
上級執行官候補者アッガラーよ。
我々は星屑魔法団の行方を追っています。
ここには魔法団は立ち寄っていないのですね!?」
コッツの取り繕いも実らずオリオリは
自ら名乗り出た。
「オリオリ様、申し訳ございません!
道具袋にしまっておくべきでしたが、
私にはどうしても宇宙王の書を物のように
扱うことはできませんでしたっ!」
あぁ、そっか、そういう事ね。
コッツに取って宇宙王の書はオリオリそのもの。
道具袋の片隅にしまい込むなんて
無理だったのね(*^^*)
「良いのです、コッツ。
あなたの忠誠心には叶いませんねぇ、クス。」
「ひゃーっはっはっは!
やっぱりな、まさかとは思ったが
テメエらが義勇軍だったか!
待ち焦がれてたぜ〜テメエらをよぉ!」
「質問に答えなさい!
あなたは星屑魔法団の行方を
知らないのですね!?」
「やかましいっ!!
オレ様に偉そうな口聞くんじゃねぇ!
星屑魔法団なんざ知るか!
テメエらを皆殺しにしてオレ様が
上級執行官になるんだっ!
カビくせぇ化石のような一族の生き残りが!
生意気にも政府に反抗したらどうなるか
思い知らせてやるわっ!
だがテメエらには感謝してるぜ、なんせ
テメエらがチョルルカ様をぶっ倒してくれた
お陰でオレ様にもチャンスが巡って来た
ってワケだっ!
テメエらには恨みはねえがここで死んで
もらうぜっ!!!」
「リザさん、やはりここは戦うより
他ないようです。」
オリオリ、きっとハラワタが
煮えくりかえりそうな思いでしょうね、
あんな侮辱を受けて・・・。
任しといて!
とんだ下衆野郎だわ、ある種、上級執行官に
相応しい男だわコイツ。
アタシもこんな下衆は生かしておけない、
どのみちこの男が上級執行官になってしまえば
ランペェ村やブゥヘェの町のみんな、
ミヤァロの宿のご主人達が苦しむ事になる、
今ここでその芽を摘んでおくのがベスト
だもの!
「出合えぃ、者共!!」
アッガラーが号令をかける。
すると大広間中を覆い尽くさんばかりに
魔物の大群が現れた!
ようやく姿を見せたわね、アッガラーの殺気に
加えて、これだけの大群がいたからこそ
異様な規模の殺気を辺りに撒き散らしてた
ってワケね。
「モガ〜〜〜!!
と、とんでもない大群じゃないか!
大丈夫なのか、リザ達!?」
そうねぇ、ちょいと数が多いわね、
こういう場合はっ!
「かかれーーーーー!!!!」
アッガラーの号令とともに魔物の大群が
一斉にアタシ達に襲いかかってきたっ!
「ジョギー!レイファン!!行くよ!」
アタシも負けじと弟達に号令をかけた。
★★★登場人物★★★
・魔道士リザ
本編の主人公、つまりアタシ。
職業は賢者。
偉大な魔道士を目指すべく
日々、冒険を通じ修行をしてるの。
・ジョギー
アタシの弟。
職業はバトルマスター。
得意な武器は剣。
・レイファン
末の妹。
職業はスーパースター。
回復行動に優れ、オンステージという
スキルで味方をサポートする役割が多い。
・モガ丸
モモンガ族。
おっちょこちょいで時に空気を読まない
発言が多い。けど憎めない、アタシ達の
一番の友達であり理解者。
・スラッピ
モガ丸といつも一緒にいるスライム。
言葉を話すわけじゃないけど
モガ丸だけはスラッピの話している
ことがわかるらしい。
実はスラッピが人間の言葉を話すと
関西弁だということが判明。
・オリオリ
冒険王の書に似た『宇宙王の書』という
本から現れる謎の女性。
その正体はかつて全宇宙を平和に治めていた
宇宙王の末裔。
かつ宇宙政府打倒を目指すレジスタンスグループ
『義勇軍』の総司令官。
実は既婚者だという事が判明。
これにはアタシもビックリ!
・コッツ
義勇軍3番隊の女性隊長。
3番隊と星屑魔法団の一行は
「星屑サーカス団」として身分を偽り
宇宙政府から身を隠していた。
ある時現れた白いスライムナイトの
調略により星屑魔法団は3番隊の元から
姿を消してしまう。
消えた魔法団と宇宙政府の上級執行官
との接触を阻止するため3番隊は
奮闘するが返り討ちに遭いコッツ以外の
隊員は捕虜となってしまった。
・アッガラー
次期上級執行官候補者の魔物。
気性が荒く、口調もかなり汚い。
上級執行官の地位を得るべく、
前任者チョルルカを倒したアタシ達を
倒そうと躍起になっている。